~趣味の世界~
フジミ1/700特シリーズの空母蒼龍です。
久々のマゾい特シリーズ。箱サイズは前回の隼鷹とほぼ同じ。
蒼龍は軍縮条約によって残された保有枠の残り12630tを埋めるべく建造された中型の正規空母。1937年に竣工し、1939年には拡大改良型である飛龍と共に第2航空戦隊に配属されます。
太平洋戦争では開幕となる真珠湾攻撃から参加し、並行して行われていたウェーク島攻略へも真珠湾攻撃の直後に支援として参加。続くオーストラリア空襲やセイロン沖海戦へと参加し、太平洋戦争の序盤戦で戦果を挙げてゆきます。
しかし1942年6月のミッドウェー海戦では事前にミッドウェーを攻める事が漏れており、民衆がみんな知っているという有様。蒼龍は多数の空母と共に参加するも、手ぐすね引いて待っていた基地防衛隊により苦戦を強いられる事となります。
そして米空母ヨークタウンから発進した十数機のSBDドーントレスの爆撃により格納庫内で火災発生、誘爆と電源喪失から消火も叶わず総員退艦、乗員が駆逐艦磯風・浜風に移乗すると大爆発を起こし、艦尾から沈没してゆきました。
特シリーズといったらこうです。山盛りのパーツ群。容赦ありません。
説明書はまず縦長の大きいものが1枚。やはり取り付けた後の状態が不明な点が多く、別紙参照と書かれていながら別紙には反対側しか書かれていなかったりとイマイチ不親切。ただタラップ(小さい階段パーツ)の取り付けはどう付けるか書かれていて改善はされています(取り付けてみたら説明書と違う長さが合わないというのはお約束)。
もう1枚は小さめで主にパーツ図と外装の大まかな塗装指示。側面は左舷側だけであり右舷側が分からなくて困る事が数点あります。まあ特なんてマゾいキットを買うなら他に資料も持ってんだろ、って事かしら。
最後の1枚、説明書内でバラストを組み込んでいるものの、バラストは付属しません。という補足。前回の隼鷹で使わなかったバラストがそのまま使えそうでしたが、あちら以上に持つ時に重量があると危険なキットなので無い方が良いでしょうね。
主要パーツ群。全長のある艦なので船体や飛行甲板のパーツがとにかくデカイ。2枚ずつあるランナーは種類が1枚にまとめられているのでさほど煩雑に感じるものではありません。ただし工程ごとにパーツがまとまってたりはせず、細かいパーツが集合しているD・H・L・Mあたりのランナーはとっかえひっかえになるので重ねておかずに並べておいた方が良いです。
透明パーツは艦載機3種3枚と探照灯パーツ。
デカールは飛行甲板の白線がメイン。エレベーター上に貼るものだけはまとまっていてクリア部分が多めですが他はクリア部分がほとんどなく、白線を1本1本チマチマと貼らなければならないものの仕上がりはキレイになるはずです。
パーツが多いなら塗装はスプレー塗装をすると手間を減らせます。前回の隼鷹で使いすぎたのかこんなもんなのか、船体と飛行甲板に吹いたら尽きてしまったのでもう1本、しかし買っていたのは軍艦色2じゃなく佐世保海軍工廠標準色!いやネット注文したらさ、これが在庫ありで軍艦色2が入荷待ちだったんだよ・・・
というわけで船体と飛行甲板以外はやや濃い青味掛かった色になってしまいます。
帝国海軍の軍艦色は大まかにしか定義されておらず、各工廠で「ウチではこうこうこれこれの比率だ文句は言わせんぞ!」という感じで、東の方が薄く西の方が濃い傾向の色になっているのです。なので西の端になる佐世保工廠は一番濃い色。呉工廠は中間で、横須賀工廠はやや明るい色。ただし呉と横須賀の間にある舞鶴だけは横須賀より明るい色になります。
もっとも、ウチのように最後に大雑把なウォッシングをする場合、元の色より暗くなるので元の色を塗る段階で軍艦色に白を混ぜるなどして先に明るめにしておく、という方法もあります。
しかし撮影状況で明るくなったり暗くなったり青くなったり黄色くなったりするし、イメージや好みというのもあり、好き好きにやったら良いと思うのですよ。
船体を組み上げます。船体左右間には梁を説明書通りに選択して差し込みます。格納庫の前端や後端のパーツは上面がツライチになるまでキッチリ差し込み、それでも合わない時は上面がツライチになるよう削ります、そうしないと飛行甲板がピッタリ取りついてくれません。フジミ特シリーズの空母は他社に較べ飛行甲板の取り付けで苦労する事が多いです・・・
仮組みは入念に。この時点では「まあこんなもんだろう」と適当にしておいたら、後でズレできてピッタリいかなかったりします。ただこの蒼龍はあまり苦労はしない方かも。
マスキングをして木甲板部分を44タンで塗ります。モールドが浅くて塗膜を厚くしちゃうと埋まりそう。できればスプレーで。筆塗りなら多少ムラが残ってでも薄く。
毎回どうも木らしく無い・・・と思っていたので試しにエナメルフラットブラウンを薄めて面相筆で前後方向に木目を描くようにウォッシング。ちっとは木らしくなったかな?木甲板というのは木の種類、上空から見た場合と間近で見た場合、見た時の天気、新しい木何十年も雨ざらしになってる木とそれぞれ違いがあり正解よりも好みでやってしまうと良いでしょう。
デカールを貼ります。白線を貼るエレベーターなどのパーツは裏からセロテープ留めして飛行甲板パーツに当てておき、白線パーツを貼ってゆきます。前々回の祥鳳のデカールと同様に貼りやすい中々良いデカールです。
船体に飛行甲板を接着。押さえてないとめくれてくるので前後を輪ゴムで、中間をセロテープで留めて乾燥待ち。
艦橋→左舷側→右舷側とパーツをチマチマ取り付けてゆきます。このキットで最もツライ工程。何でここまで細分化するの・・・
あらかた取り付け終えたところ。細かいにも程があると文句をたれつつも、やはり苦労は後の笑い話。完成後はみつしりしたパーツの集合体にうっとりできます。エッチングパーツ?死ぬわ!
艦載機を組もうとしたのですが、これがまたいやらしい難物。キャノピーが別パーツなのはさすがにお節介では・・・
零戦の足パーツを飛ばしてしまったのでブン投げて99艦爆1機だけでやめます。これは固定脚で脚パーツが大きいので作業性は他に付属する零戦や97艦攻より良好。尾輪とかマジ・・・どっちが前か後ろかすらわからん細かさだし。
ウォッシングして完成。この長い甲板に艦爆1機だけだと寂しいな・・・
細長いスマートな船体と飛行甲板。
飛行甲板の高さより上は小さな島型艦橋のためあっさりしていますが側面はフジミ特シリーズらしい高密度。
艦首の上、飛行甲板前端には九六式25mm連装機銃が3基並んでいます。キットは真珠湾攻撃時の装備で、蒼龍自体も大戦序盤までの艦なので機銃は連装がメインで3連装は置かれていません。
1番エレベーター付近。40口径八九式12.7cm連装高角砲が1基、連装機銃がその後方に3基並んでいます。
2番エレベーター付近。ここにも連装機銃が3基、その後方に12.7cm連装高角砲があります。壁面にデコボコした構造物が目立ちますが、蒼龍は格納庫の容積を稼ぐため機関の吸気経路を内蔵せず外付けにしているためです。
3番エレベーター~艦尾。もう1基12.7cm連装高角砲があります。航空機の搭載数は常用57機・保用18機で、こう見えて祥鳳型(27+3機)や飛鷹型(48+10機)のような軽空母と較べるとかなりの搭載数を持ちます。もっとも正規空母では赤城(66+25)や加賀(72+18)に較べたらやはり中型空母となります。
艦尾乾舷には内火艇が置かれています。
所狭しという印象。
右舷側は艦尾から2基の連装機銃と、その前方に防盾付きの12.7cm連装高角砲があります。
その前方の3基の連装機銃も防盾付きとなっています。祥鳳でも右舷側後半の機銃や高角砲が防盾付きとなっていましたが、煙突の排煙避けのためでしょうか?煙突が艦橋上にある隼鷹はそうなっていません。
斜め下へ曲げられた煙突2本の前には小さな島型艦橋があります。艦の規模の割には駆逐艦の艦橋と同程度のサイズで、煙突を避けているため位置も前寄りに存在します。
時代的にまだ電探などは装備されていません。むしろ蒼龍が沈んだミッドウェー海戦では索敵の不備に泣いた事もありこれ以降一気に電探の装備が進みます。
艦橋より前の右舷側には12.7cm連装高角砲が2基並びます。
飛行甲板を上空から。左側が艦首方向です。
太平洋戦争序盤の主力艦載機は零式艦上戦闘機・九九式艦上爆撃機・九七式艦上攻撃機で、蒼龍にはそれぞれ18機ずつ搭載されていました。
九九式艦上爆撃機。日本海軍では急降下爆撃時の急加速に備えダイブブレーキの装備や、そこからの引き起こしによる高Gに耐える運動性を持つ機体を爆撃機と分類し、できないものは攻撃機に分類していました。(一方で攻撃機は魚雷による雷撃を主任務とする関係上海面スレスレを飛行する低空での飛行安定性が求められました)
航空機の黎明期において翼端失速に対処できる翼型とされた楕円翼(葉っぱのような形の主翼、現在では翼端方向へ直線的にすぼまるテーパー翼で十分とされ廃れています)、固定式の主脚、垂直尾翼付け根から前に伸びているヒレなど、外見的な特徴が多いので比較的他と見分けやすい機体です。
隼鷹と。隼鷹も大柄な空母ですが長さ方向は蒼龍の方が長いです。
一応隼鷹も就役直後の身でミッドウェー海戦には行っていたそうなのですが、完全に代わりの艦となってしまいました。
祥鳳と。航空機搭載数が倍も違う軽空母なのでかなり大きさに差があります。といっても長さ方向以外は高さも幅もあまり変わりません。
祥鳳はミッドウェー海戦の前の珊瑚海海戦で沈んでいます。1隻沈んで悲しんでたら直後にもっとでかい主力連中が4隻まとめて沈んじゃった!
鳳翔と龍驤と。2/3くらいしかありません。でも赤城は蒼龍より2周りくらい長いのです・・・
@@@
フジミの特はいつもこうだ!組んでる最中はフジミへの恨み言が出るレベルなのですが、完成してみればそれらの事は笑い話に変わり、満足度は非常に高いけどもう二度と組みたくねぇ!でも・・・また買っちゃう。
蒼龍のキットはフジミの特以外にもアオシマから出ていますが、こちらも良キットだそうです。ただアオシマ製はフジミより手を出しやすいのか同じ艦のキットだとフジミが残っててアオシマが品薄、という事がよくあります。軽巡はフジミとアオシマだったら何とかしてアオシマのを手に入れて欲しいですが、この蒼龍は根気が多少あるなら選んで良いものです。
久々のマゾい特シリーズ。箱サイズは前回の隼鷹とほぼ同じ。
蒼龍は軍縮条約によって残された保有枠の残り12630tを埋めるべく建造された中型の正規空母。1937年に竣工し、1939年には拡大改良型である飛龍と共に第2航空戦隊に配属されます。
太平洋戦争では開幕となる真珠湾攻撃から参加し、並行して行われていたウェーク島攻略へも真珠湾攻撃の直後に支援として参加。続くオーストラリア空襲やセイロン沖海戦へと参加し、太平洋戦争の序盤戦で戦果を挙げてゆきます。
しかし1942年6月のミッドウェー海戦では事前にミッドウェーを攻める事が漏れており、民衆がみんな知っているという有様。蒼龍は多数の空母と共に参加するも、手ぐすね引いて待っていた基地防衛隊により苦戦を強いられる事となります。
そして米空母ヨークタウンから発進した十数機のSBDドーントレスの爆撃により格納庫内で火災発生、誘爆と電源喪失から消火も叶わず総員退艦、乗員が駆逐艦磯風・浜風に移乗すると大爆発を起こし、艦尾から沈没してゆきました。
特シリーズといったらこうです。山盛りのパーツ群。容赦ありません。
説明書はまず縦長の大きいものが1枚。やはり取り付けた後の状態が不明な点が多く、別紙参照と書かれていながら別紙には反対側しか書かれていなかったりとイマイチ不親切。ただタラップ(小さい階段パーツ)の取り付けはどう付けるか書かれていて改善はされています(取り付けてみたら説明書と違う長さが合わないというのはお約束)。
もう1枚は小さめで主にパーツ図と外装の大まかな塗装指示。側面は左舷側だけであり右舷側が分からなくて困る事が数点あります。まあ特なんてマゾいキットを買うなら他に資料も持ってんだろ、って事かしら。
最後の1枚、説明書内でバラストを組み込んでいるものの、バラストは付属しません。という補足。前回の隼鷹で使わなかったバラストがそのまま使えそうでしたが、あちら以上に持つ時に重量があると危険なキットなので無い方が良いでしょうね。
主要パーツ群。全長のある艦なので船体や飛行甲板のパーツがとにかくデカイ。2枚ずつあるランナーは種類が1枚にまとめられているのでさほど煩雑に感じるものではありません。ただし工程ごとにパーツがまとまってたりはせず、細かいパーツが集合しているD・H・L・Mあたりのランナーはとっかえひっかえになるので重ねておかずに並べておいた方が良いです。
透明パーツは艦載機3種3枚と探照灯パーツ。
デカールは飛行甲板の白線がメイン。エレベーター上に貼るものだけはまとまっていてクリア部分が多めですが他はクリア部分がほとんどなく、白線を1本1本チマチマと貼らなければならないものの仕上がりはキレイになるはずです。
パーツが多いなら塗装はスプレー塗装をすると手間を減らせます。前回の隼鷹で使いすぎたのかこんなもんなのか、船体と飛行甲板に吹いたら尽きてしまったのでもう1本、しかし買っていたのは軍艦色2じゃなく佐世保海軍工廠標準色!いやネット注文したらさ、これが在庫ありで軍艦色2が入荷待ちだったんだよ・・・
というわけで船体と飛行甲板以外はやや濃い青味掛かった色になってしまいます。
帝国海軍の軍艦色は大まかにしか定義されておらず、各工廠で「ウチではこうこうこれこれの比率だ文句は言わせんぞ!」という感じで、東の方が薄く西の方が濃い傾向の色になっているのです。なので西の端になる佐世保工廠は一番濃い色。呉工廠は中間で、横須賀工廠はやや明るい色。ただし呉と横須賀の間にある舞鶴だけは横須賀より明るい色になります。
もっとも、ウチのように最後に大雑把なウォッシングをする場合、元の色より暗くなるので元の色を塗る段階で軍艦色に白を混ぜるなどして先に明るめにしておく、という方法もあります。
しかし撮影状況で明るくなったり暗くなったり青くなったり黄色くなったりするし、イメージや好みというのもあり、好き好きにやったら良いと思うのですよ。
船体を組み上げます。船体左右間には梁を説明書通りに選択して差し込みます。格納庫の前端や後端のパーツは上面がツライチになるまでキッチリ差し込み、それでも合わない時は上面がツライチになるよう削ります、そうしないと飛行甲板がピッタリ取りついてくれません。フジミ特シリーズの空母は他社に較べ飛行甲板の取り付けで苦労する事が多いです・・・
仮組みは入念に。この時点では「まあこんなもんだろう」と適当にしておいたら、後でズレできてピッタリいかなかったりします。ただこの蒼龍はあまり苦労はしない方かも。
マスキングをして木甲板部分を44タンで塗ります。モールドが浅くて塗膜を厚くしちゃうと埋まりそう。できればスプレーで。筆塗りなら多少ムラが残ってでも薄く。
毎回どうも木らしく無い・・・と思っていたので試しにエナメルフラットブラウンを薄めて面相筆で前後方向に木目を描くようにウォッシング。ちっとは木らしくなったかな?木甲板というのは木の種類、上空から見た場合と間近で見た場合、見た時の天気、新しい木何十年も雨ざらしになってる木とそれぞれ違いがあり正解よりも好みでやってしまうと良いでしょう。
デカールを貼ります。白線を貼るエレベーターなどのパーツは裏からセロテープ留めして飛行甲板パーツに当てておき、白線パーツを貼ってゆきます。前々回の祥鳳のデカールと同様に貼りやすい中々良いデカールです。
船体に飛行甲板を接着。押さえてないとめくれてくるので前後を輪ゴムで、中間をセロテープで留めて乾燥待ち。
艦橋→左舷側→右舷側とパーツをチマチマ取り付けてゆきます。このキットで最もツライ工程。何でここまで細分化するの・・・
あらかた取り付け終えたところ。細かいにも程があると文句をたれつつも、やはり苦労は後の笑い話。完成後はみつしりしたパーツの集合体にうっとりできます。エッチングパーツ?死ぬわ!
艦載機を組もうとしたのですが、これがまたいやらしい難物。キャノピーが別パーツなのはさすがにお節介では・・・
零戦の足パーツを飛ばしてしまったのでブン投げて99艦爆1機だけでやめます。これは固定脚で脚パーツが大きいので作業性は他に付属する零戦や97艦攻より良好。尾輪とかマジ・・・どっちが前か後ろかすらわからん細かさだし。
ウォッシングして完成。この長い甲板に艦爆1機だけだと寂しいな・・・
細長いスマートな船体と飛行甲板。
飛行甲板の高さより上は小さな島型艦橋のためあっさりしていますが側面はフジミ特シリーズらしい高密度。
艦首の上、飛行甲板前端には九六式25mm連装機銃が3基並んでいます。キットは真珠湾攻撃時の装備で、蒼龍自体も大戦序盤までの艦なので機銃は連装がメインで3連装は置かれていません。
1番エレベーター付近。40口径八九式12.7cm連装高角砲が1基、連装機銃がその後方に3基並んでいます。
2番エレベーター付近。ここにも連装機銃が3基、その後方に12.7cm連装高角砲があります。壁面にデコボコした構造物が目立ちますが、蒼龍は格納庫の容積を稼ぐため機関の吸気経路を内蔵せず外付けにしているためです。
3番エレベーター~艦尾。もう1基12.7cm連装高角砲があります。航空機の搭載数は常用57機・保用18機で、こう見えて祥鳳型(27+3機)や飛鷹型(48+10機)のような軽空母と較べるとかなりの搭載数を持ちます。もっとも正規空母では赤城(66+25)や加賀(72+18)に較べたらやはり中型空母となります。
艦尾乾舷には内火艇が置かれています。
所狭しという印象。
右舷側は艦尾から2基の連装機銃と、その前方に防盾付きの12.7cm連装高角砲があります。
その前方の3基の連装機銃も防盾付きとなっています。祥鳳でも右舷側後半の機銃や高角砲が防盾付きとなっていましたが、煙突の排煙避けのためでしょうか?煙突が艦橋上にある隼鷹はそうなっていません。
斜め下へ曲げられた煙突2本の前には小さな島型艦橋があります。艦の規模の割には駆逐艦の艦橋と同程度のサイズで、煙突を避けているため位置も前寄りに存在します。
時代的にまだ電探などは装備されていません。むしろ蒼龍が沈んだミッドウェー海戦では索敵の不備に泣いた事もありこれ以降一気に電探の装備が進みます。
艦橋より前の右舷側には12.7cm連装高角砲が2基並びます。
飛行甲板を上空から。左側が艦首方向です。
太平洋戦争序盤の主力艦載機は零式艦上戦闘機・九九式艦上爆撃機・九七式艦上攻撃機で、蒼龍にはそれぞれ18機ずつ搭載されていました。
九九式艦上爆撃機。日本海軍では急降下爆撃時の急加速に備えダイブブレーキの装備や、そこからの引き起こしによる高Gに耐える運動性を持つ機体を爆撃機と分類し、できないものは攻撃機に分類していました。(一方で攻撃機は魚雷による雷撃を主任務とする関係上海面スレスレを飛行する低空での飛行安定性が求められました)
航空機の黎明期において翼端失速に対処できる翼型とされた楕円翼(葉っぱのような形の主翼、現在では翼端方向へ直線的にすぼまるテーパー翼で十分とされ廃れています)、固定式の主脚、垂直尾翼付け根から前に伸びているヒレなど、外見的な特徴が多いので比較的他と見分けやすい機体です。
隼鷹と。隼鷹も大柄な空母ですが長さ方向は蒼龍の方が長いです。
一応隼鷹も就役直後の身でミッドウェー海戦には行っていたそうなのですが、完全に代わりの艦となってしまいました。
祥鳳と。航空機搭載数が倍も違う軽空母なのでかなり大きさに差があります。といっても長さ方向以外は高さも幅もあまり変わりません。
祥鳳はミッドウェー海戦の前の珊瑚海海戦で沈んでいます。1隻沈んで悲しんでたら直後にもっとでかい主力連中が4隻まとめて沈んじゃった!
鳳翔と龍驤と。2/3くらいしかありません。でも赤城は蒼龍より2周りくらい長いのです・・・
@@@
フジミの特はいつもこうだ!組んでる最中はフジミへの恨み言が出るレベルなのですが、完成してみればそれらの事は笑い話に変わり、満足度は非常に高いけどもう二度と組みたくねぇ!でも・・・また買っちゃう。
蒼龍のキットはフジミの特以外にもアオシマから出ていますが、こちらも良キットだそうです。ただアオシマ製はフジミより手を出しやすいのか同じ艦のキットだとフジミが残っててアオシマが品薄、という事がよくあります。軽巡はフジミとアオシマだったら何とかしてアオシマのを手に入れて欲しいですが、この蒼龍は根気が多少あるなら選んで良いものです。