~趣味の世界~
タミヤ1/700ウォーターラインシリーズの駆逐艦敷波です。


タミヤの特型駆逐艦は特1~3が2つずつありますが、同型で2つあるのはそれぞれが年代違いを再現しているため。具体的には開戦前と戦中の対空兵装強化時などで、
吹雪(就役時)
初雪(対空兵装強化時)
綾波(就役時)
敷波(対空兵装強化時)
暁 (就役時)
響 (最終時)
というふうになっています。
上記以外の特型駆逐艦(白雪や叢雲、雷など)にしたい場合、デカールがありませんが大戦中は船体側面の名前などは消されていたものなので、同型の戦中型を組んで「これは〇〇だ!」と言い張る手もありますが、戦前に沈んでる深雪や、ディテールが少し違う特ⅡAの朧曙漣潮はちょっと面倒臭いかもしれません。(深雪はピットロードのもので作れますが、特ⅡAは現在キットが未発売です)


敷波(敷浪ではありません)は特型駆逐艦の12番艦、綾波型の2番艦。綾波型は特Ⅰ型(吹雪型)の改良型で特Ⅱ型とも表記されます。砲塔を仰角40度のA型砲塔から75度に引き上げたB型砲塔に、機関の吸気口を換気扇のダクトを煙突の左右に置いたような形状から、煙突付け根にサルノコシカケのような形状のヒダ型に変更、魚雷発射管に砲室を取り付けるなどの見た目上の変化も多く見られます。
敷波は1929年に竣工し同型の綾波、特Ⅰ型の磯波、特Ⅰ型改の浦波と共に第19駆逐隊を編成し、太平洋戦争においては主に護衛任務に従事しました。そして1944年9月、輸送船団の護衛中に海南島(中国とベトナムの国境の沖、トンキン湾にある大きな島です)東方にて米潜水艦グロウラーの雷撃を受け沈没します。このグロウラーはかつてキスカ島にて単艦で霰(あられ)を撃沈し、霞と不知火を大破せしめ第18駆逐隊を壊滅させた潜水艦でした。


箱下面は塗装指示ですが、リノリウム色が省略されています。


キットはかなり古いもので、パーツ数は少なくシンプル。



説明書は正方形で、組み立て説明も古めかしい印象。


主要パーツ群。パーツ数は少なく古臭いですがタミヤらしくディテールはカッチリしています。


静模のディテールアップパーツ小型艦用が1枚付属。砲塔と魚雷発射管、カッターはこちらから使った方が良いでしょう。内火艇は取り付け穴の位置が違うので主要パーツの方がいいかも?


ランナーには1972の刻印。これくらい古くてもタミヤのものはまだまだ現役を張れますが、当時からやる気満々で作られた大型艦に較べるとテンション低めな駆逐艦はやや陳腐化が隠せなくなってきています・・・



艦底パーツの上にバラストを乗せ、甲板と一体成型の船体パーツとで挟んで接着しますが、バリが突き出ていてバラストが持ち上がっており、少なからず処理をしないと隙間だらけになります。


艦底側、船体側両方からバリが突き出ているのでリューターで念入りに削らないとピッタリしませんでした。バラストを省略すればそのまま貼り合わせてしまえますが、そこはお好みで。


船体側面には何のディテールもなく寂しいのでディテールアップを試みますが、特型はせいぜい舷窓をピンバイスで開けるくらいしかする事がありません。とはいえガタガタに穴を開けると不格好なのでマスキングテープを罫線代わりにして極力きれいに並ぶように穴を開けます。ドリル径は0.5mmを使用しました。安いセットだと0.7か1mm以上しか入ってないので注意が必要です。穴の位置は箱裏と、実物の写真を参考に。


リノリウム色として43ウッドブラウンを塗ります。リノリウム押さえのディテールが無く、どこからどこまで塗るのか不明なのでピットロードのキットを参考にすると、前は砲塔基部前端からちょっと中央より、後ろは爆雷投射機の装填台の直後まで。でもまあ、大体で十分。


軍艦色2を塗ります。この時点で艦底色を塗り忘れ、完成間近まで気付かなかった・・・


甲板上にパーツを配置してゆきます。作業性は良好でサクサク組めるのですが、ややバリに邪魔をされる事も。単装機銃は1個までなら失くしても大丈夫。(失くしました)
砲塔や魚雷発射管をディテールアップパーツに置き換えるのが良いですが、それぞれ紛らわしいのが2種類あるのでディテールアップパーツの説明書をよく見て、B型砲塔と一二年式3連装魚雷発射管を使用します。(C型砲塔(白露型以降に装備)や九〇式3連装魚雷発射管(初春型に装備)は些細な違いですが特型の装備ではないので注意)


デカールを貼りますが、旗だけちょっと失敗・・・瞬着で固めようとしてつけすぎ、クシャクシャッと縮んでしまいました。この敷波は戦中の仕様なので史実では名前は消されていましたが、これは完全に好みでやっています。船体側面に記名の無い駆逐艦キット(秋月や松など)も組んでいますが、やはり何というか味気無いのです・・・




ウォッシングをして完成。ミナキシ!



箱を開封してから半日で全部仕上がる程度に易しい部類のキットです。程度が良ければもっと早いかも。まあ、速く組む事には何の意味もありませんが・・・



船体側面の舷窓はちょっとガタガタですが無いよりはやはり雰囲気でしょうか。甲板上はディテールアップは何もしていませんが、思いのほか「たくさん載ってる」感があります。


各部を観察。主砲塔は50口径三年式12.7cm連装砲塔。仰角をA型の40度から75度まで引き上げたB型砲塔が綾波型から搭載されました。B型砲塔はA型に対し砲の左右を独立して俯仰させられる等、機能を多く盛り込んだ代償として重量増を招き、特に初春型以降では甲板上の艤装の重量が問題になったため白露型以降へは仰角を55度に制限して軽量化したC型砲塔が搭載されます。


魚雷発射管は十二年式3連装魚雷発射管が3基置かれています。次発装填装置はまだ装備されていませんが、9発を一斉射する事が可能。次発装填装置を使用しない斉射数では島風の15発まではこの9発が最大でした。


2番砲塔は改装により撤去され、代わりに九六式25mm3連装機銃がタンデムに2基置かれています。その直前のマストには13号電探が装備されています。


艦尾には2基の爆雷投下軌条、その前方にはモールドのためにややディテールが潰れていますがY砲(爆雷投射機)と装填台が置かれています。


再び艦中央部。探照灯の直後に1挺と2番煙突の直前の台に2挺の単装機銃が置かれていますが、これは13mmでしょうか?竣工時の対空兵装は毘式12.7mm単装機銃が2挺という、ちょっと変わった装備でした。2・3番魚雷発射管の間の架台に2基載っている25mm3連装機銃は後から追加されたものです。


艦前半。マストの途中に台が取り付けられ、その上に22号電探が置かれています。艦橋前の台には説明書通りに組んだため25mm3連装機銃が置かれていますが、ここは連装機銃が正しいです。


特Ⅰ型の吹雪と。


砲塔がA型からB型に替わり、艦橋がやや盛り付けられているのがわかるでしょうか。


煙突左右に後方を向いたダクトが生えていたものが、キノコの傘のような吸気口に変更されています。煙突自体も鋭角なカットから重厚な感じに変化しています。魚雷発射管も剥き出しだったものから砲室タイプに変更されました。


艦後半は竣工時同士では砲塔以外あまり違いがありません。


特Ⅲ型の響と。


キットのメーカーの解釈違いによりかなり違うようにも見えますが、盛り付けられた艦橋が再び簡略化されている以外は、マストより前に変化はないハズです。


主機関の出力増大により缶室を4基から3基に減らしたため1番煙突が細くなっています。これは缶1基から1本ずつ出て2本を束ねていたため1・2番とも前後に長い断面をもつ煙突だったものが、1番煙突が缶1基からだけに減った分前後に細くなったものでしょう。
1番煙突以外には違いが見られませんが、2番煙突の前の機銃台は響の方にもパーツはあったもののお好みで取り付けろという指示で、載せる機銃のパーツが足りないのでオミットしたんだったような気がします・・・


艦後半もかなり似通っていますが、響の方が多く部品が載っています。


@@@



古いなりに簡素で、タミヤらしく組みやすいですがコレクションにあってもモブのような存在になる印象があります。いくつか組んできている人にはそのままではまず物足りないでしょうが、
面倒臭い大物キットに疲れた時などにはやる気を回復させてくれるかもしれません。初心者がいきなりコレから組むとちょっと戸惑う点もあるので、2個目3個目に向いています。
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