~趣味の世界~
コトブキヤのフレームアームズ・ガール アーキテクトの塗装をします。


がっつり全塗装すると遊べなくなるので部分塗装に留める方針ですが、装甲グレーやインナーブラックでパーツ分けされていない部分、水色のワンポイントなどは目立つ部分なので塗っておきたいところ。


装甲グレーはFAGマテリアまでは近似色でごまかしていたのですが、特に腹前のグレーの部分の色が違うとかなり目立ってしまうので今回はちゃんと色を作ります。


ウチに大量にある32軍艦色2の空瓶に塗料を投入して混ぜ、グレー成型色のランナーに塗って調整してゆきます。大体書いてある通りに混ぜて塗ったら大分濃いので1ホワイトをどんどん足していったのがランナーに塗られている様子。結局ホワイトの割合は60~70%くらいになったかもしれません。


塗る前に目立つ合わせ目を消しておきます。下腕やスネにも中央に目立つ合わせ目があるのですが、分解できなくなると後々面倒臭そうなのでそちらはそのまま。ガンプラでポピュラーな後ハメ加工というのもありますが、あまりやりたくありません。


調色した装甲グレーを塗ります。やはり調色が完璧ではなく、成型色と近くにあると差が目立つ印象。腹前と背中側、スカート後ろのブロック、二の腕外側、ヒザ左右のマイナスネジの頭のようなモールドなどインナーブラックのままになっているところを塗ります。


次にワンポイントとなる水色。大体説明書通りにやりますがクリヤーグリーンは持っていないので青竹色で代用。


胴体の前後に目にように付いている部分、スカートのライン、そして二の腕外側の上半分の端に水色のラインが入ります。ただ、この色はわざわざ作らなくても34スカイブルーか323ライトブルーあたりでも良いかもしれません。(20ライトブルーは全然違う色なので注意)


インナーブラックはネービーブルーとミッドナイトブルーの混色ですがレタッチ程度に使うならネービーブルーそのままでもあまり目立ちません。脇の下や胸の下、肘、肩と二の腕の間に付く装甲の内側のバンド部分などを塗ります。


ちょっとやりたい事があったのでキャラクターフレッシュを掘り出してきました。(2)の方は見つからなかったので111キャラクターフレッシュ(1)の方だけですが、赤を混ぜて調色してあったもののようです。よく見るとグンゼ産業時代のもの。


ガッチリ固まっていました・・・


うすめ液を入れてつついてみますがびくともしません。こればっかりは時間の経過にまかせるばかり。


おっと塗り忘れ発見。胴体左右のグレーのパーツの上下端もインナーブラックになります。


髪は真っ白でモールドも目立たずこのままでは見栄えも良くないので何とかしたいところですが、塗装指示ではグラデーションやコートなどエアブラシが無いと出来ない事がサラリと書かれています。ウチのエアブラシはコンプレッサーが無く、15年ほど前にガス切れしてからほったらかしでもう腐っているので使用不能。とりあえずFAGマテリアの時と同様に67パープルを薄めてウォッシングの要領で薄く塗ります。写真だと一見うまくいっているように見えますが、やはりエナメル塗料のようにキレイにはできずまだら模様になってしまっています。難しい・・・


とりあえず組み上げてこの日はおひらき。


翌日、キャラクターフレッシュの様子を見ると何とか使えそうな具合に溶けていたので塗ってみますが大分薄い・・・


頑張って塗り重ねました。パンツの上の部分はFAGスティレットだと肌色の別パーツでしたが、あちらは前側からチラチラ見えるもののこちらではスカートにはめ込むとほぼ見えなくなり、あまりやるほどの価値は無いかもしれません。


つや消しトップコートを吹く準備中。FAGマテリアの時は肌色にも吹いたのがイマイチ気に入らなかったので肌色の部分は成型色地肌のままにしておきます。他、塗料が付くと差し込みがきつくなりそうな部分や、髪のジョイントが弱いと聞いたのでそこをマスキングしておきます。


もう一回くらい吹きたいくらいの段階で塗料が尽きた・・・


エナメルジャーマングレーでスミ入れ。装甲グレーの部分だけ。


さすがにクドすぎないかな?と思って今までやらなかったのですが、今回は試しに。ウェザリングマスターGのサーモンで尻たぶの下から前の鼠蹊部に繋がる部分、太ももや二の腕の端の部分などにシャドウを掛けます。ウェザリングマスターHだと明るすぎてシャドウにならないかもしれません。


ムム・・・中々良いんでないの・・・



完成。















@@@




ちょっと準備が足りなくて色々やりきれなかった感がありますが、概ね満足。やはり塗ってあるとシャキッとするし、手間を掛けた分愛着もわきます。勿論絶対にやれとは申しません。名人カワグチが「ガンプラは自由だ!」と言っていましたがガンプラ以外のプラモだって当然自由なのですから。

引き続きコトブキヤのフレームアームズ・ガール アーキテクトです。


パーツ洗浄と乾燥が済んだのでいよいよ組み立て。パチ組みであればガンプラとやる事は変わりません。タミヤの薄刃ニッパー(異論はあると思いますが、これが一番無難)とヤスリがあれば大体事足ります。


まず頭部。後ろ髪の可動はややクセがあるので無理せず丁寧に動かしましょう。


胴体。スカートはFAGスティレットと同様の可動がありますが、横はともかく前の2枚は前面のグレーのパーツで可動がかなり制限されてしまっている印象。


右腕。上腕外側の部分、グレーで別パーツにならないのだろうか。手首はFAGマテリアと同様のタイプで可動範囲は大きいですがやや動作にクセがあります。figma慣れしてる人にはこっちの方が違和感無いのかもしれませんが・・・


両腕。


ついつい太ももから組んでしまいたくなるもの。


両足も取り付け、組み上がりました。着ぶくれ感が無くスマートでバランス良く見えます。色が地味なのはまあ仕方ないか。


FAG轟雷やFAGスティレットにも連綿と付属していた箱絵再現パーツも、本来の持ち主が装備している感じがします。


さてまだ武装パーツがあり、ランナーがこんなに残っています。


付属品にあったスプリングは武装パーツの基幹部品に組み込まれ、前方に装着した武装を押し込んだ状態でロックし・・・


後方上面に突き出たボックスマガジン状のパーツを後方へずらすように操作するとスプリングの力で押し込まれていた武装パーツが前方に飛び出します。上写真の武装ではパイルバンカーのような武装。


他にはアームパンチのような武装(インパクトナックル)と、


ダガ―を4本組み合わせたような爪状のもの(エッジ)のうち2本が飛び出す武装に換装できます。


ペイロード写真風に。この他ガールじゃない方のフレームアームズの腕をFAGの腕に取り付ける肘パーツなどが付属しています。


FAGアーキテクトに装備する時は付属のアダプターパーツで肘下あたりに取り付けます。


FAGアーキテクト本体の方の保持力は肩がやや弱いものの大体足りる程度にはあります。インパクトナックルは多少物を持つ事もできますが、手首が軽くクルクル回ってしまうのでしっかり持たせるには少し工夫が必要でしょう。


FAG轟雷、FAGアーキテクト、FAGマテリア、FAGスティレット。武装神姫の時のように片っ端から集めだすと泥沼再びなのでカラバリまでは買っていません・・・


設定通りにするには多少塗装が必要なのでそれはおいおいやるとして、無塗装の状態でも大体体裁はとれている印象があるのでこれで十分満足できる人も多いかもしれません。


@@@



うむ・・・

コトブキヤのフレームアームズ・ガール アーキテクトです。


外箱。寸法的には厚みだけFAG轟雷より1.5cmほど、FAGスティレットより数ミリほど大きい外箱です。フレームアームズの設定ではアーキテクトはシリーズの基本フレームであり、このフレームに装甲や装備を着せているのがフレームアームズ。なのでこのFAGアーキテクトさんはその基本フレームを模した外装を着たお方となっております。FAGマテリアは更に外装を外した中の人になります。これまでのFAG轟雷やFAGスティレットの箱絵では右腕と右足の外装が脱げていましたが、脱げていた上腕や太ももに付いている外装、右手につまんでいる靴下に付いている外装は今回のアーキテクトの外装準拠になっています。


開封。


相変わらず多いな!









説明書。FAG轟雷の時のように8~10Pが折り畳まれています。髪の塗装指示がエアブラシ前提でちょっと敷居が高い・・・


パーツAはFAG轟雷からずっと共通のもの。パーツBはグレーで今回はパンツなどもここに入っています。


パーツC、D、E。パーツCは同じものが2枚あります。パーツDは髪、パーツEはABS樹脂製でこれもFAG轟雷からずっと共通のものです。


パーツF、G、H、I。パーツFは2枚あり、FHIはABS樹脂製。


ポリエチレン製のPCパーツと、その他の付属品。台座はFAGスティレットに付属のものと同じ。コイルスプリングが2つあります。


FAGアーキテクトでは顔パーツに説明書通りのチーク(頬紅)が塗装済みとなっています。ちゃんと白い点も打ってあります。


デカール。顔パーツに塗装済みの青い目の他に赤い目のものがあります。今回はパンツや装甲に貼るデカールが無いのでデカールは使わずに完成させる人が多いでしょう。


そうそう、パーツはまだあります。武装パーツとなるMW-27/28のAとBがそれぞれ2枚ずつ。色は黒鉄色。


更にMW-27と28が2枚ずつ。こちらはMrカラーの103ガンステンレスに似た色をしています。でも今は103ガンステンレスって絶版なんだっけ?クレオスのSM04スーパーステンレスが代わりにありますが、こちらは使った事が無いのでよくわかりません。


FAGの毎回の作業として、まずは離型剤を中性洗剤で洗って落とすところから始めます。中性洗剤を水で10%くらいに希釈した液に20~30分ほど浸けるとありますが、液から出したところでいらない歯ブラシを使って軽く泡立つ程度に擦ってやると確実です。そしたら流水で洗剤分を流し、手触りがキュッキュした感じになったら水分を切ります。

(続く)

フジミ1/700特シリーズの軽巡洋艦北上です。


フジミの特-85北上はキット年次が2014年と新しいキットです。北上のキットはピットロードの重雷装艦時代(太平洋戦争開戦直前~戦争序盤)の仕様のものがありましたが、こちらは太平洋戦争最末期の回天搭載母艦となった時期の仕様となっています。


北上は球磨型軽巡洋艦の3番艦。5500t型軽巡洋艦の初期の艦として1921年に竣工後は他の球磨型と同様に特に大きな戦役もなく戦間期を過ごします。そして20年が過ぎ、太平洋戦争開戦に向け緊張が高まってくるとこの頃の日本海軍では「艦隊決戦」に固執しており、多量の酸素魚雷を一斉射して敵戦力を漸滅する「重雷装艦」への改装が旧式であり余剰戦力となっていた北上に行われます。1941年9月には改装が完了し40発もの魚雷の投射能力を得ましたがいざ開戦となってみるとこれを生かす機会は無く、ミッドウェー海戦からの帰還後に今度は「高速輸送艦」として魚雷発射管を24門に減らした代わりに兵員室や大発動艇4隻の搭載能力を付加する改装を受けます。その後すぐに更に魚雷発射管を16門に減らし大発動艇の搭載能力を増やし、各地を転戦します。1944年1月にマラッカ海峡にて英潜水艦の雷撃を受け、セレター軍港などで修理を受けつつ本土へ戻る船団と合流して佐世保へ帰還すると今度は「人間魚雷・回天」の搭載母艦としての改装を行います。同時に搭載兵装も通常の魚雷を全て廃し高角砲や機銃・電探など対空寄りの兵装に載せ換えられ、1945年1月に改装が完了するも出撃の機会はなく、3月の呉軍港空襲では損傷を受けなかったものの7月の空襲で大破し、そのまま終戦を迎えます。戦後は航行不能状態だったため鹿児島に曳航されて復員輸送支援工作艦として半年間従事し、1946年10月に長崎で解体されました。


開封。ボリュームはそこそこありますが前回のハセガワ龍田ほどではない印象。





説明書。畳むと1ページがB5版となる長い1枚紙。昭和19年と昭和20年の2つの仕様を選択して組むようになっていますが、19年の仕様といっても改装中の仕様?前述のように回天搭載母艦として改修が済むのは昭和20年1月で、19年に佐世保で改装が始まる前はまだ主兵装は14cm単装砲4基と4連装魚雷発射管4基だったようです。キットの19年仕様は軌条に回天が載っておらず、単装機銃4挺の代わりにカッター2艘が載っているくらい。


ランナーを小袋から全て出したところ。やや小さいまとまりが多い傾向にありますが、武装パーツを除くとあとはシンプルにまとまっています。


モールドは新しいキットらしい詳細なもの。塗り分けはやや面倒ですが仕上がりのみつしり感と引き換え。出来上がってみたら何かスカスカ・・・というくらいならこのくらいの手間で満足できた方が良いです。


デカールは旭日旗のみ。



それでは組みにかかりましょう。船体は側面が左右一体化したものと艦底との組み合わせ。


フジミに多いタイプですが船体と艦底の合わせ目が底面にあり、側面の処理をしなくてよいものの接着剤を流しにくい印象。


船体と艦底を接着したら速やかに甲板を。甲板パーツは段になっている中央部で前後に別れています。


後半部は昭和20年仕様にする場合先に穴を開けておく必要があります。ピンバイスの刃は0.5mmで丁度良いでしょうか。ドリル刃はセットだと1mmくらいが最小だったりして艦船キットの舷窓などを開けるには少し大きいので0.5mmやできれば0.3もあると便利。ただ0.5mm以下の細いものは折れやすいのでタミヤが出してるやつみたいに軸だけ太いタイプの刃が安心でしょうか。あれも深い穴が掘れないので万能ではありませんが・・・


甲板パーツを後半から先に接着し、次に前半を接着します。


甲板パーツと側面との間に隙間が開きやすいので平らな当て板を底面に当てて輪ゴムで縛ります。艦底の接地性は少し中央部が浮いてしまう傾向にあり、無理に修正しようとすると中央部分で割れる危険があるので無理して修正しようとしない方がよいでしょう。フジミのキットはダボの位置がキッチリ合っていなかったりして大抵組んだ状態でどこかしらにテンションが掛かっていがちなので組み始めでキッチリ接地するようにしても組みあがったら浮いていたり後で浮いてきたりするのであまり神経質になるとキリがありません。


リノリウム色として43ウッドブラウンを塗ります。塗る部分は段の高い前半部分だけ。前回薄めすぎたので41レッドブラウンをいくらか混ぜてみたら見慣れた色味になった印象。


32軍艦色2を塗ります。細かく塗り分ける必要があるので焦らずチマチマと進めます。


説明書ではいきなり回天や単装機銃から置き始めますが構造物から置いた方が安全。ただし説明書とにらめっこして都合の悪い部分は細かいパーツを先に付けた方が良い箇所もあります。艦橋を載せる前にその真下にあるステップ(階段)とか、船体側面のバルジを付けるまえにパラベーンを先に、等々・・・


前マスト上部などは三脚の後ろ脚で回転方向にテンションが掛かっちゃって接着が固まるまでマスト上部が傾いたり横向いたりでこういうところはフジミのキットらしいのですが、幸い酷いスペクタクルなどは無く比較的スムーズに組み進められるハズです。


パーツを全て載せ終えたところ。




エナメルフラットブラック、ジャーマングレー、フラットブラウンでスミ入れとウォッシングをして完成。



甲板上に多量に物が置かれている印象が強い艦です。



乾舷も5500t型としては低く、横からの見た目は上からに較べるとおとなしい印象。


各部を観察。元は普通の球磨型軽巡洋艦なので前方に尖った三角柱上の艦橋の前には50口径三年式14cm単装砲塔が2つ、艦橋の左右に1基ずつあったものが回天搭載母艦への改装時に全て撤去されて艦橋前方に40口径八九式12.7cm連装高角砲が1基、艦橋前の台と艦橋左右の甲板に九六式25mm三連装機銃が計4基、同単装機銃が艦首と艦橋左右と艦橋後方に7挺置かれています。


艦中央部。甲板は艦橋後方の魚雷発射管のあるウェルデッキで一旦低くなった後は後方のセルター甲板までずっと高い位置にありましたが、ウェルデッキは埋められて3番煙突の左右辺りから後方は甲板が低くなっています。重雷装艦への改装時に船体左右のバルジの前端位置からが低くなっており、その後ろに左右で計10基もの61cm4連装魚雷発射管が並んでいましたが、高速輸送艦への改装時から徐々に撤去されて最終的には全て撤去されました。回天搭載母艦への改装時にその前に雷撃により損傷していたタービンを1基撤去したため速力が36ノットから23ノットに低下しています。


艦後半。高速輸送艦への改装時に艦尾まで繋がる2条のレールが敷かれ、14m特型運荷船(大発動艇)4艘が搭載されました。艦尾で甲板は水面に向けてスロープが設けられており、大発に荷物や人員を搭載したまま発進させる事ができました。回天搭載母艦への改装ではこのレールは回天の搭載と発進に利用され、回天は8基の搭載能力があります。回天は九三式酸素魚雷に外筒を被せて1人乗りの操縦室を取り付けたような形状を成す、誘導魚雷の誘導を人力で行う実質的な特攻兵器です。後部マストには回天を吊り上げるためのクレーンが増設されており、その後方には12.7cm連装高角砲も設置されています。


右舷に回り艦尾。艦尾のレール間には爆雷投下軌条が2基あり、高角砲の後方にも爆雷投射機が設置されており対潜能力が持たされています。マスト上には13号電探も装備されています。


単装機銃は31挺とあるのですが、キットでは27挺しかありません。あとの4挺はどこに?おまけに20年7月に27挺追加装備したとあり、58挺もどこに置いていたんだろう?


前部マスト上には13号電探と22号電探が確認できます。
ところで手前に見える搭載艇「内火艇」ですが読みは「うちびてい」だそうで、うわぁずっと「ないかてい」って呼んでたよ!と思ったら「ないかてい」でも間違いではなく、今の自衛隊では後者の読みなんだとか。旧軍でも両方の読みが混在してたらしく、何というかまぎらわしいな!


同じ球磨型軽巡洋艦の球磨と。三本煙突をはじめ艦橋の形など、面影があります。


北上も重雷装艦になるまでの20年間は他の球磨型と同じだったのですが、逆に改装前の姿を北上だとお出しされても「えっ」ってなりそうな。


中央部同士。大体何がどこにあったがが読み取れます。ただ水上機とカタパルトは戦間期に北上も載せていたのか、球磨多摩だけ載せていたのかよくわかりません。(木曽は竣工時からしばらくだけ長良型と同様の艦橋とその前の滑走台から発進させていましたが、カタパルトは装備せず航空機の搭載をやめています)


艦後半。マストの位置やまだ幅が狭いセルター甲板など、長良型と較べるよりは元の位置にあるように感じます。北上のマスト前のクレーンは千歳が水上機母艦から空母への改装時に撤去したもののようです。艦尾のスロープは下面に元の丸い艦尾の形が残っており、上面を削ったのではなく後方に延長してあるのがわかります。


12.7cm連装高角砲に換装したつながりで長良型軽巡洋艦五十鈴と。五十鈴は防空巡洋艦への改装で14cm単装砲を全撤去して12.7cm連装高角砲を3基装備しています。


上から五十鈴、北上、球磨。


@@@




5500t型は詳しくないと見分けがつかない似たり寄ったりの外見の割には、ちょっと詳しくなってくるとかなり特徴的に違う事が分かってくるので面白いのと、1/700だと大きすぎず小さすぎず程よいサイズなので組むのも集めるのも楽しいです。あとは何だろ、発売されてる中だと大井、阿武隈・・・木曽も捨てがたい。
ハセガワ1/700ウォーターラインシリーズの軽巡洋艦龍田です。

龍田(たつた)は天龍型軽巡洋艦の2番艦。竣工は1919年3月で、先に起工した天龍よりも半年ほど早く竣工しています。天龍型軽巡洋艦は巡洋艦の分類が装甲の重軽だった装甲巡洋艦/防護巡洋艦から砲の大小による重巡/軽巡の分類に移行してゆく過渡期に建造されており、天龍型は小さめの船体により装甲を十分に備えつつも駆逐艦を引き連れられる軽快な高速航行力と雷装を重視した水雷戦隊旗艦としての役割を主眼として開発されたものです。しかしやはり小さすぎたため「巡洋艦」としての性能が足りず改装の余地もなかったため、更に拡大し兵装も機関も強化した5500t型軽巡洋艦が建造されてこちらがメインとなり、天龍型は主流から外れながらも細々と警備任務に従事し太平洋戦争まで使用され、開戦直後のウェーク島攻略などに参戦します。戦中はどちらかといえば駆逐艦のように輸送護衛任務に主に従事し、1944年3月にサイパンへ向かう輸送護衛中に八丈島沖にて米潜水艦サンドランスの雷撃を受け沈没します。


ウォーターラインシリーズの龍田は最近になって古いNo.310からNo.358にリニューアルされ、こちらは新しい方になります。古い方は天龍をすでに組んでいたので龍田の方を。箱絵の格好良さも目を惹きます。


旧キットは竣工時(1919年)の仕様でしたが新キットは開戦前(1941年)と対空兵装強化後(1942年)を選択するようになっています。天龍型は竣工時から太平洋戦争開戦までにマストの三脚化と露天艦橋の簡単な密閉化くらいしかされていないので戦間期の仕様に仕立て直すのもそれほど難易度が高くないでしょうか。


開封。小さめな軽巡のキットとしてはそこそこボリュームがあります。
前回艦船キットを組んだのは去年の4月に伊勢を組んだっきりで久しぶり。この龍田含め4つほどその間ずっと積まれていました・・・


説明書。ハセガワの艦船キットらしく大きなもの。ハセガワは塗料の指示がクレオスとタミヤ両方が書かれています。


ランナーはアルファベットでグループ分けされているものの、1パーツしかないグループが他のグループにくっついているものが多くあまり見栄えが良くありませんが、フジミのように全バラにして小袋に詰めまくられるよりは良いでしょうか。ウォーターラインシリーズでは古い元キットのパーツの陳腐さを追加パーツで補う傾向が強く無駄パーツが大量にありますが、こちらはこのボリュームでも不要パーツは僅かな量に留まります。


やはり新しいだけあって非常に詳細なモールド。その引き換えとなっているのか、小さなゲートが大量に付いているのでこれを残らず取るのが少々面倒です。


デカールは天龍と共通。予備も多めの親切さですが艦載艇の艦首左右に貼る所属艦デカールは「そこまでしなくても・・・」という感。金色の艦名デカールは珍しいかもしれません。



それでは組み始めましょう。船体は左右と艦底に別れています。バラストが入りそうなスペースがありますがバラストは付属しません。最近はバラスト付きの方が珍しくなってきた感があります。


艦首と艦尾を接着し速やかに艦底と接着。


甲板パーツは艦首のグレー部分とリノリウム色部分、一段下がった後半とで分割されています。接着前に段になっている部分の壁は多少奥まっているので先に塗っておいても良いでしょう。


甲板パーツを乗せると船体左右のパーツは若干逆ハの字に拡がっていて甲板パーツの両サイドに多少隙間が開いてしまうので完全に乾燥する前に輪ゴムで縛ります。艦底の接地性を損なわないようにまっすぐな金属板(上写真では大型艦用のバラスト2枚)を沿えています。


接着が乾いたらリノリウム色(43ウッドブラウン)を塗ります。久しぶりだったので塗料の溶剤分が飛んでいたのを薄めたのですが、少し薄め過ぎた印象。3回塗り重ねてもまだ少し透けているくらいで、一般的にはこれくらいシャバシャバに薄めるものだと聞くのですが、私は2回塗りくらいで完全隠ぺいするくらいの方が好み。


32軍艦色2を塗ります。こちらも薄め過ぎた・・・


側面をマスキングして29艦底色を塗ります。下面は省略。


一段高くなっている甲板は左右と上面に分割された別パーツ。


チマチマとパーツを乗せてゆきます。ハセガワは小さいパーツは容赦なく小さいので失くさない飛ばさないように注意。後甲板前端あたりに付くパイプ状の小さなパーツだけ飛ばして失くしたので伸ばしランナーで作り直してあります・・・


パーツを全て載せ終えたところ。特に難しいところは無いのですが、やはり非常に小さいパーツが多いのでその辺だけ。


塗り足しとレタッチを済ませ、デカールを。艦橋の窓はデカールがありますが組んだ後で貼ると馴染ませるのが大変なので窓をつや有りの黒で塗って窓枠をグレーで塗る方が簡単かもしれません。後部マストの途中の白線もデカールですが一周分の長さがなく線が途切れるので予備と合わせて2枚組み合わせるか、もしくは塗った方が早いかも。艦載艇艦首左右のデカールはしんどいのでオミット。



エナメル塗料でウォッシングして完成。



スミ入れ重視で黒をメインにしたので以前のものと少し作風が変わってしまった印象。



旧キットも横からの見た目は悪く無かったのですが、こちらは更に見栄えが良くなっています。


各部を観察。天龍型軽巡洋艦は20世紀初頭の英国トライバル級駆逐艦を参考にして建造された磯風型駆逐艦をスケールアップした成り立ちを持ち、船首楼の後端ではなく少し前に艦橋が置かれ、その前後に50口径三年式14cm単装砲を置いている特徴的なスタイルを形成しています。


艦中央部。3本の煙突が立つスタイルは後の球磨型の形状の元になっており、天龍型ではまだ煙突3本の煙突間だけ1段高くなっていますが、球磨型ではこの段が両舷と後方の上甲板とも繋がるまで拡がります。魚雷発射管はまだ61cmではなく53cmのものを3連装で2基装備しています。


艦後方。マストの前後を1段上げてそこに14cm単装砲を載せています。ここも球磨型・長良型では更に拡大されてゆきます


艦尾には対潜兵装が置かれていますが、駆逐艦ほど重武装ではなく、やや旧弊な装備である機雷投下軌条が2条残されています。後甲板の前寄りには8cm単装高角砲が1基置かれています。


再び艦中央部。天龍型は後の5500t型の範とはなったものの小型でアップデートの余地が無かった事から竣工時の兵装のままほとんどアップデートされずに太平洋戦争を迎えます。とはいえ竣工時とは違い空には航空機がバンバン飛び交っているのでこれに備えるため機銃だけは追加されています。元々6.5mmの三年式機銃が2挺だけだったものが戦間期である1937年に1番煙突の前に台を置いてここに九三式13mm機銃を左右1挺ずつ増備、太平洋戦争開戦後にこれを九六式25mm連装機銃に置き換え、更に3番煙突の後ろにも2基追加しています。


再び艦前方。艦橋は露天艦橋だったものに天蓋が付けられ、窓も付いて密閉化されています。といっても後方は抜けているので前方からの雨風や波しぶきを避ける程度でしかありません。マストは竣工時には1本で立っていたものの後方に2本追加されて三脚化されています。その上にあるバケツみたいなのは見張台で、この中に人が入って遠くを索敵するのですが、1本マストの頃はさぞ風や波浪で揺れた事でしょう・・・


旧キットの天龍と。


天龍の方は開戦前の装備なのかマストが少し高く、この高いマストのパーツは新キットにも入っています。船体側面は旧キットでも詳細なモールドがあるので横からの見栄えでは旧キットもそれほど劣っていません。


艦中央部同士では考証の違いからか結構違いが見られます。天龍の魚雷発射管の下にある2条のレールは天龍型の魚雷発射管が当初左右に移動出来た名残りなのですが、すぐに固定式になったので竣工時以外なら削るべきでしょうか。新キットの龍田はリノリウム押さえモールドが縦方向になっているのも特徴ですが、これは龍田固有のものではなく割と他にも縦方向になっていた艦もあるようです。


艦後部同士。旧キットは全体的に古さからくる大味さはあるものの、上甲板のフチなど頑張った感があって絶版にしてしまうのは少し惜しい気もします・・・


秋月型駆逐艦照月と。遠近で差が大きく見えますが全長の違いは多少というレベル。設計年次は20年以上の差があります。


比較的年代の近い神風型駆逐艦と並ぶと艦後半のマスト前後の配置などに似た部分がみられます。1922年竣工の峯風型駆逐艦「野風」からこの砲配置になります。


@@@




旧キットもそんなに悪くなかった気がするのにリニューアルか・・・と発売当初は思っていたのですが、新しいものは新しいなりの緻密なキットとなっており素組でも中々の見栄えになります。ただし天龍型は実物がそうである以上どうしても甲板上がスカスカに感じるのでもっとみっちりしてる方が良い、という方はエッチングパーツで盛るなりすると良いでしょう。
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