~趣味の世界~
アオシマ1/700ウォーターラインシリーズの駆逐艦子日(ねのひ)です。


駆逐艦にも色々あって特型駆逐艦の吹雪がスタンダードな駆逐艦とすると、この初春型駆逐艦・子日は一回り小さな船体に特型と同等の武装を載せたようなコンセプトの艦。しかしやはり無理があったのか上部兵装の重量が嵩みバランスが悪く、同時期に同様のコンセプトで作られた更に小型の千鳥型水雷艇「友鶴(ともづる)」が演習中に転覆する「友鶴事件」が発生、結局上部兵装を少し減らしたり艦橋の高さを低くする等の重心を低める改修が行われました。子日の竣工が1933年、友鶴事件が1934年なのでこの子日1933は改修前のようです。


開封。よく知られるようにウォーターラインシリーズの中でもアオシマ製はかつて非常に評判が悪く、私も昔何隻かまとめて買った内のアオシマ製の印象は「離れて見ればそれっぽい形を成してはいる」「近くで見ると何じゃコレ、ディテールが全然無い」という感じでした。しかし近年のアオシマの勢いには目を見張るものがあり、製品の質は他社を凌駕するようになってきました。この子日もリニューアルされており、他社製に較べても並ぶどころか超えるクオリティに仕上がっています。



説明書。大きくて見やすいのですが、製作中邪魔に感じるかも。製作環境と好みによるところ。


パーツ全図。Xナンバーのランナーからは一部のパーツのみ(カッターと内火艇と錨くらい?)使用し余るのですが、付いている水上機は足柄に付属のもの(94偵・95偵・零式偵・零式観)より新型の二式水上戦闘機・零式小型水上偵察機・水上戦闘機強風・特殊攻撃機晴嵐となっています。


個々のパーツに彫られたモールドはさすがに今時のプラモという雰囲気。スミ入れのし甲斐がありそうです。


それでは製作開始。船体周囲のパーツに艦底と甲板のパーツを貼り合わせますが、若干合いが悪かったのはご愛嬌。


リノリウム色として43ウッドブラウンを。タミヤ吹雪の時には軍艦色(2)一色で、那珂の時に軽巡以上の甲板にはリノリウムが~と書きましたが、もう少しよく調べると駆逐艦の甲板もリノリウム張りだったようです。一部の小型駆逐艦は確かにリノリウムが張られていないものもあったようなのですが、張られていたものを戦時に耐火目的で剥がしたという情報も、艦によって全部剥がした・艦内だけ剥がした・そのままだった等々、あまりはっきりしていないようです。タミヤの吹雪は単に塗装指示が省略されているだけのようで、他のメーカーのものではリノリウム色の塗装指示がある模様。


32軍艦色(2)でランナーごと塗装。パーツを切り離して取り付けた後に、ランナーから切り離した時のゲート跡をレタッチしてゆく手順。勿論これが正解ではありませんよ?各々やりやすいように考えて作業し、自分に合ったやり方を模索してみて下さい。脳みそは考えるために付いています。


パーツをチマチマと乗せてゆきます。ところどころやや削りを入れないとパーツの合わせがイマイチ良くない部分があったり、小パーツを取り付ける位置に印も何もなかったりしますが艦船キットはまあ、こんなもんです・・・


あらかたパーツを載せ終えたところ。前後煙突間の魚雷管が前を向かないので斜め向きになるとか、砲塔と砲身パーツの合わせがギリギリ過ぎて塗装すると塗膜の分合わせがキツイとか、艦橋の右隣のカッターの懸架アームが甲板上ではなく側面に取り付ける点が説明書からだとわかりにくかった等、微妙にやりづらい点がチラホラ。


デカールを貼り、旗は紙シールなのがちょっと嫌なのでコンビニ袋の切れ端ででっち上げます。


無理だった!次はもう少しちゃんとやろう・・・艦底を塗り(もっと前の段階で塗るべき)後はウォッシングのみ。


いつも通り薄めたエナメルジャーマングレーで大雑把に。色調を落ち着かせる目的もあるので、明暗のハッキリした鮮やかな感じにしたい場合は細かいスミ入れに留めた方が良いでしょう。




完成。これはこれで。





小さいのにストレート組みでも中々のもの。アオシマ進化したなぁ・・・


タミヤ吹雪と。タミヤの方はリニューアルと言うほどの事はされていないようで、昔の水準だとすごいキットだったのは確かなのですが今の水準だとややアッサリ気味。舷も高くて現用艦みたいに見えます。


軽巡那珂と並ぶと大分小さく見えます。


@@@



素人目には似たり寄ったりで見分けが付きにくい駆逐艦ですが、開発目的や経緯などを踏まえておくとその微妙な差異の意味がだんだん見えてくるかも。もうオッサンに分類される生物の老いた脳には暗記も大変ですが、そういうのも趣味の醍醐味なのでは。ですからキットもまとめて買ってきて大量生産的に作るよりは、一個一個をスルメを噛むように味わった方が覚えもよくなるかも。




ハセガワ1/700ウォーターラインシリーズの重巡洋艦足柄です。前回「次は重巡だなー!」と言った通りに。


ハセガワはウォーターラインシリーズにはタミヤ、アオシマともに継続して参加しているのですが、特に他2社に比べるとやや地味な印象。初期モノでは出来は中間的で良くも悪くもない、という感じだったのですが現在はどうでしょう?


amazonで1427円と、価格的には駆逐艦や軽巡とそれほど差がありません。ですがボリューム的にはさすがに大きいだけあってそこそこあるのでお買い得かも。


説明書。面白いのはクレオスの塗料の他にXF-○○といったタミヤカラーの指示も書かれている点。ただし「タミヤカラー」の単語は頑なに記述されていません・・・
他社に比べインスト(組み立て説明書)の見た目がカッチリしていますが、読みやすいか、と言うとそうでもなく、大事な注釈が小さく目立たなく書かれていたりしてやや不親切な印象。


ランナー展開。ハセガワのキットは主に航空機キットを多く作ってきましたが、パッと見の印象で何となく「ハセガワらしい」という印象を受けます。オール単色成型色でパーツの端の薄いエッジの透け具合だとか、詳細なパーツだけどやたら細かく小さいパーツがあったりだとか、バリの具合とか・・・
右下の袋詰めはタミヤの吹雪にあったようなディテールアップパーツかと思ったら、これも必須パーツになります。


それでは製作開始。キットは「第二次改装後」と「最終形態」の選択型になっています。とりあえず最終形態で進める事にしました。どちらにしても穴開けや切り取りが必要になります。ピンバイスも用意しておくと便利。昔だと「キリ」の使用指示になっていたものです・・・


説明書だと艤装から組むように指示されていますが、船体から始めてゆきます。船体は上下と左右に分割されており、左右分割の合わせ目は艦首のみちょっとズラされていてここもちょっとハセガワらしいクセというか。


こういう大きいパーツの貼り合わせには流し込みタイプの接着剤を使うのがベターです。普通のだと塗ってる間に乾いてしまい面倒臭いのです。左右を合わせたものを艦底パーツに載せるのが順序的にやりやすいかな?艦底パーツの上にバラストを乗せますが、固定のための両面テープがキットに付属するのでこれを用いてもいいし、経年で粘着が剥がれて中でガラガラするのも何だしとアルミテープで貼ってもよし。バラストを上から押さえるパーツ割になっていないので置くだけだと固定されません。


甲板を接着する前に、横穴から魚雷がチラ見えするようになっているので横穴から見える範囲を塗装しておきます。3本ある横桁の内側を全部塗っておけば安心ですが、そこまで神経質にやらなくても可。


ここは現物も左右貫通しているのかどうか知らないので向こうが見えるのが正解なのかどうかわかりません。貫通していないとしても中に光が差さないようにするのは少々面倒ですが・・・


艦首の左面にかなり目立つ合わせ目が残るのでパテ埋めしておきます。塗装を厚塗りして埋めるのではラッカーパテと同じで必ずヒケてくるのでヒケないパテで。エポキシパテでもポリエステルパテでもいいのですが、作業速度的には光硬化パテが便利。1本1000円程と若干お高いのですが、特性上厚盛り出来ないので合わせ目を生める用途だと量的には十分。


盛り付けたら光を照射。ホームセンターなどで1000~2000円くらいで売ってるクリップライトを電球型蛍光灯に差し替えたものでOK。白熱電球のままだとパーツが熱で溶けます。LED電球はまだ高いし・・・


光硬化パテはこのくらいライトを近づけて照射すれば10分程で硬化しますが、艦首と艦尾と離れた位置にパテを盛ったのでその間に出来る事を。前回は先に軍艦色を塗ってから甲板上面にリノリウム色(私は43ウッドブラウンですが、ここは好みで)を塗りましたが、ググってみると順序的にはみんなリノリウム色を先に塗っています。細かい甲板上の構造物の隙間を塗るのが面倒臭いと思いながら塗ってたものでしたが、確かに先にリノリウム色を塗ってから甲板上の構造物を軍艦色で塗る方が楽だったわ・・・


甲板を船体に接着。やや端に隙間が開き気味なので接着してここを処理してからリノリウム色を塗った方が無難だったかも。


32軍艦色(2)を塗装。リノリウム色は最近は「リノリウム色」というのが別に売られているみたいですね。


何となく綺麗すぎるので先に甲板だけタミヤエナメルXF-63ジャーマングレーでウォッシング。


艦橋その他を組みます。非常に微細なパーツがやけに多く、じゅうたんの上などにうっかり落とすと発見が困難です。箱の上で作業をする等、パーツ落下対策をしておく事を強く推奨します・・・


組んだパーツを甲板に載せてゆきますが、順序があり先に艦橋を載せたりすると煙突が取り付かなくて引っぺがすハメになります(なりました)。説明書には小さく書かれていて見落としやすいので注意。具体的には上画像に赤で示した順序に載せます。


甲板上の構造物を次々と載せていきますが、順序が決まっている箇所が結構あり説明書上で構造物から先に組んでいるのに納得させられます・・・
上画像は艦底色を塗ったのでカタパルトや艦首の突起で浮かせているところ。カタパルトは接着せず可動するようにしても保持力がありますが、砲塔はやや緩めで逆さにするとポロポロ落ちるので注意。砲塔は裏から焼きゴテでカシメると抜け止めにできますが、順序的に砲塔を載せる段階ですでに裏側にアクセスできなくなっています。


艦載機は4種2個ずつありますが、載せられるのは2機まででしょうか。フジミの那珂に付いていた95水偵に比べ大分組みやすく、形状もマシになっています。94式水上偵察機、95式水上偵察機、零式水上偵察機、零式水上観測機の4種。色は適当ですが、基本的には上面が緑、下面がライトグレー、機首のエンジンカバーが黒、プロペラ基部が銀、赤丸とフロートの前寄り上面のラインを赤、零式~の翼前縁内側半分を黄色で塗れば大体それっぽくなるでしょうか。この辺は名前でググれば参考になる画像がいくらでも出てくるのでそちらを参考に。便利な世の中だわ・・・(昔はこうしたちょっとの情報でも高~いミリタリー誌を買い集めなければならなかったのです・・・)


艦と艦載機をジャーマングレーでウォッシング。船体側面は箱絵などでは結構錆色が多いのでXF-10フラットブラウンなどで表現しても面白いでしょう。




完成。パーツが細かくて苦戦する点もあれどエッチングパーツまでは使っていないので1日で完成できる程度のお手軽さでもそこそこ密度のある仕上がりになります。



いかにも軍艦らしいフォルム、戦艦は大きいし・・・という人に。



旗はデカールが付属しますが、面倒なので省略してしまいました。



素組みでも密度感はそこそこありますが、もうちょっと凝っても良かったかも。エッチングパーツを使えば仕上がりは更に満足度が高まるでしょう。


大きさ比較。手前から駆逐艦吹雪、軽巡洋艦那珂、重巡洋艦足柄。


逆順に。


@@@



ハセガワらしい微妙にクセのある、あまり楽はさせてくれないキットですが、スキルを磨くにも良好な教材ともいえます。サッと組んでもそこそこ見栄えがするし、更に手を入れる余地がかなり残されているので奥行きがあるといえるでしょう。



フジミ1/700シーウェイモデルシリーズの軽巡洋艦那珂です。フジミシーウェイモデルシリーズは1970年代初頭から他社と共同で発売していたウォーターラインシリーズから90年代に入りフジミが抜けて単独で開始したシリーズです。そのため他社が既に発売している艦もラインナップされているので選択肢がある事、また商品化に恵まれなかった艦(この那珂の他、鳳翔など)もあり、ウォーターラインシリーズの方でもフジミ担当分は他社がリメイクする等、買う側としてはメリットが多かったように感じます。


ただ店頭ではウォーターラインシリーズと混ぜて置かれがちなので、普通にウォーターラインシリーズだと思って買ってきた後でそんな事情があったのをググって知ったくらい、作る側としては割りとどうでもいい話。まあ外箱のデザインが全然違うのですが、同じサイズの艦船プラモであり、一緒くたに揃えても全然問題無いでしょう。


この那珂はエッチングパーツ付きの限定版ですが、幸運にも投売りコーナーで発見し1300円程度でした。定価は2500円のようです。


開封。エッチングパーツは甲板周囲の柵が半分を占めており、軽巡洋艦くらいだとそのままプラパーツだけで組むとあっさりしているのでありがたいボリューム増量パーツです。


説明書。パーツ構成は細かいながらもそう難しくはなっておらず、エッチングパーツ無しなら割とサックリ作れるでしょう。駆逐艦よりは大きくパーツ数も多いですが、大幅に増えたりはせず、ステップアップにも最適。


塗料はMr.カラーで1ホワイト、33つや消し黒、29艦底色、32軍艦色(2)、43ウッドブラウンを用意。ウッドブラウンは甲板上のリノリウム色として使用しますが、説明書に記述が無いので注意。


では製作開始。デカールは無く、旗は紙シールなので今回はオミットします(マストに二つ折りにして取り付けるのですが、時間が経つと粘着が剥がれて開いちゃうのよねコレ)。プラパーツはほどほどにバリが残っていますが、フジミのキットとしては無いに等しい部類。70年代製のウォーターラインシリーズ(特にアオシマ製)を知っていれば、何の苦労もせず組む事ができます。


先に艦底を貼ってしまいたいところですが、連装魚雷の出口である横穴から中が見える構造なので、この周辺を塗ってからにした方が良いでしょう。特に銀色のバラストが中で輝いてしまいますので。


ランナー上でとっとと軍艦色に塗ってしまいます。ガンプラなんかだと組んだ上で合わせ目消しをする関係上、今時これをやるのはアホという風潮がある場もありますがキットの性質によりけりです。全部のキットに当てはめて言っていたらむしろそいつがアホです。やり方は自由だって何度でも言ってやるぞ!


艦体も軍艦色で塗り、甲板を構造物や台座などをよけるようにリノリウム色で塗ります。リノリウムとは電車やビルなどの床材として使われるビニールっぽいツヤのある素材で、白やグレーの方がよく目にするでしょう(難燃性のビニール製に対し、施工に時間が掛かる・燃えるといったデメリットがあるものの天然素材ゆえにシックハウス症候群対策になる等のメリットがあります)。旧日本軍の海軍艦艇では軽巡洋艦以上の艦の甲板にはリノリウムが貼られ、真鍮製の棒で押さえられていた(横方向に走る線状のモールドがそれ)そうです。軽巡洋艦以上の艦艇はこの茶色甲板じゃないと雰囲気が出ません。


前述のように連装魚雷の穴は両側にあり光が差し込みやすいので、すぐ下のバラストの銀色が輝いてしまいます。


穴から見える範囲の裏側とバラストをつや消し黒で塗っておきましょう。バラストは何もしなくても艦底を艦体に接着した時に押さえられますが、クリアランスがあってカタカタする事も多いのでアルミテープなどを使って動かないようにしておきます。(キットの性格上、手に持って振る事も無いのであまり神経質にやる必要はありません)


艦底を接着。艦底の側面と艦体の側面をツライチにしたい人は艦体を削るよりは艦艇の側面にプラ板を貼って削った方がよいでしょう。


煙突や艦橋を組み上げてゆきます。煙突の上面はエッチングパーツもありますが、椀状ではなく真っ平らなのでプラパーツのまま。艦橋の窓はエッチングパーツだと見違えます。


エッチングパーツは折り曲げて箱状にしますが、ダイソーで買った毛抜きを使って曲げました。接着には普通のアロンアルフア(ドバッと流し込まないように注意)を使い、塗装前にメタルプライマーを塗るのを忘れずに。艦橋の窓部分は上にかぶせる屋根パーツの接着部分がエッチングパーツのフチになってしまうので、中央に残っているプラ部分の上にプラ板を重ねて屋根パーツとの接着部分を確保すると安心です。内側は後で丸見えになるのでつや消し黒で塗ってから屋根パーツをとりつけます。


その他エッチングパーツ。右の4つは機銃台座。左の2本は爆雷投下レールで、プラパーツの上面の突モールドを削った上に貼ります。中央の2本は太い方がカタパルト、細い方がクレーン。こういうトラス状のパーツはエッチングパーツの真価を発揮しますね。残る中央の四角いザルみたいなのは21式対空電探のアンテナ。網状のパーツもエッチングパーツの効果の高いパーツ。


パーツをチマチマと組んで載せてゆきます。連装砲を見慣れていると14cm単装砲はちょっとショボく見えます…
キットは1941年の改装前(前側の魚雷周辺の一段下がっている「ウェルデッキ」の存在等)ですが、箱絵は改装後なので箱絵を参考にする場合は注意。


後部甲板周辺。カタパルト(呉式二号三型改一射出機)取り付けの軸はエッチングパーツだと穴しかないのでプラパーツの方から切って台座に刺しておくと安定性などの面で安心。マスト上部のパーツは前側も後ろ側も作業中に邪魔になるので一番最後に付けた方がよさそう。


細かいパーツを更に載せてゆき、柵を装着。内火艇やカッターを吊るすアームは細かいので飛ばさないように注意!一個亡くしかけました…柵はよーく目を凝らすと折り目がある親切設計なので丁寧にやれば難しくはありません。前後マストの細いエッチングパーツは傾かないように。


水上機(95式1号水上偵察機)も組みます。説明書だと銀色ボディに赤い尾翼というカラー指定ですが、配置すると浮きそうなので箱絵のように緑とグレーで。適当にそこらにあった色で。


複葉の上側の翼の取り付け基部が元々無いのでランナー片などで基部を作ってやる必要があります。ググって出てくる95式水上偵察機の画像を見ると細かい桁などが大量にあるので頑張って再現しても面白いでしょう。


タミヤエナメルXF-63ジャーマングレーでウォッシングしつつ搭載。艦の側のウォッシングも済んでいます。カタパルトやクレーンのトラス内部が銀色に輝いていたので塗料を大目に付けて中に流し込みました。




完成。軽巡くらいじゃまだ物足りないかなーとか思ったらエッチングパーツのおかげで中々楽しめました。





撮影が難しい…巨大感を出したくてめっちゃ寄ると向こうがボケるし。








@@@



小さいのから買うとどんどん大きいのが欲しくなるんだ…怖い艦船模型怖い

次は重巡洋艦だなー!




1/700ウォーラーラインシリーズの駆逐艦 吹雪です。
ウォーターラインシリーズはタミヤ、アオシマ、ハセガワの3社(かつてはフジミも出していましたが、現在は独自にシリーズ展開しています)が大量にある種類を分割担当して発売しており、この吹雪はタミヤのもの。


現在ブレイク中のブラウザゲーム「艦隊これくしょん-艦これ-」をやっていて、そうなるとやはりWW2旧日本軍の艦船プラモが欲しくなってくるもの。何となく買ってきて暇な時(正規空母や戦艦の入渠中とか、遠征中とか、そのくせ資材が無い時とか)にちょちょいと手をつけてみましょう。しかし、私が小学生の頃はこのシリーズは駆逐艦なら子供の小遣いで大量建造できたくらい安かった(300円くらい)ものなのですが、今買うと1000円くらいします。


開封。高くなったとはいっても、当時のクオリティなままではないのでそこは納得しましょう。昔のはバリが強烈でしたが、少なくともこのキットは無くはないですが全然許容範囲。


本体の他にディテールアップパーツが入っています。手前のランナー一枚一式がそうですが、このパーツは本体を組む上では必要ではないので使うかどうかは個人の好みで。3~4連装魚雷や、12.7cm連装砲塔、25mm連装機銃、零式水上偵察機等、ゲームにも登場するものも結構入っています。


説明書。細かいものの密度はそこそこあり、値段のわりにスカスカなんて事はありません。


塗料はタミヤ製だとタミヤカラー指示になっていますが、Mr.カラーの専用色が便利。本体の32軍艦色(2)と艦底の29艦底色につや消し黒とつや消し白さえあれば大体十分。フラットベースはお好みで。接着剤はタミヤセメント(流し込みタイプ)を使いましたが作業性は普通のタミヤセメントの方が良いかもしれません。


では作業開始。私は常々申しておりますが、模型の組み方に決まりなんてものはありません。こうじゃなきゃダメ、なんて未だに言ってる模型誌があったらそんなものは破り捨てて自由に組んで下さい。私も自分がやりたいように組みますので。


柵とか線とか作りこむのもいいですが、とりあえず手軽に形にするなら短時間で出来るでしょう。案の定細かいパーツに苦戦させられるので思いのほか作り応えがあります。接着剤がパーツを溶着させるまでパーツが取り付けたい位置でじっとしててくれなくて指についてきたり。


デカールも貼りましょう。シルバリングしちゃってますがこれはどうも苦手。艦尾につける旗は相変わらず無茶。ポストに合わせてデカールを二つ折り。破けるって!(破けました)


スミ入れもやっちゃいましょう。タミヤエナメルジャーマングレーを溶剤で薄めて面相筆で適当に。ウォッシングに近い感じで。


出来上がり。もう少し凝っても良かったかな?艦船プラモは20年ぶりなのでこれで勘弁。






20年前・・・PC-98のコーエー初代提督の決断だったか、あの会議で陸軍が無茶ばかり言ってくるゲーム。よもや20年後にまたゲームがきっかけでプラモ組んでるとは。


暇つぶしのお供に。昔の値段を知っているとちょっと高く感じてしまいますが、ちゃんとクオリティアップされています。昔は昔でアオシマ製がひどい地雷だったりしたものの、現在のものはかなり改善されているそうです。






タミヤの1/72ウォーバードコレクションNo.35 Ju-87 G-2 スツーカです。

タミヤJu87G2スツーカ
いつ頃買って積んだままだったんだっけ・・・と思いおこすとストライクウィッチーズの1期目がやってた頃だっただろうか?飛行機プラモは戦後ジェット戦闘機が主で大戦中の兵器には疎いのでレシプロ戦闘機はどれも同じに見えます・・・そんな中でひときわというほどでもないちょっと異彩を放っているこの機体。無骨な風態の主翼の下に吊り下げられた2挺の大砲!動画ではまるで戦車砲のように2挺を同時発射し目標へ着弾すると漫画のようにドカーン!チュドーン!と粉砕する様は圧巻です。戦後ジェット機でいうならA-10サンダーボルト2に近いですが、ガトリング砲もいいけど男の子はやっぱ大砲ですよ大砲。

タミヤJu-87G-2スツーカ
キットは袋にMADE IN ITALYとあることからわかるようにイタレリ製、通称タミレリ。価格は700~800円くらい。

タミヤJu-87G-2スツーカ
変なクセなどは特に無く、サクサクと組み進められます。袋を開けて上画像の状態まで2時間程度。胴体はレシプロ機なので小さめですが主翼が大きく幅が結構あります。20cmくらい。

タミヤJu-87G-2スツーカ
迷彩塗装はカッチリやろうとはせず気楽に説明書通りにやりました。ただ指定はタミヤカラーなのでMr.カラーに変換しています。XF-27(濃い緑)を18RLM70ブラックグリーン、XF-26:1+XF-52:2(薄い緑)を17RLM71ダークグリーン、XF-23(下面のライトブルー)を117RLM76ライトブルー。まあMr.カラーだと専用色があるのでそれ選んで買っておけば混色の必要もありません。内装色のXF-22RLMグレイは116RLM66ブラックグレーに変換しますが、中華エアコキのMC51やG3に使ってギリギリしか残ってなかったのでちょっとアセりました。

タミヤJu-87G-2スツーカ
小パーツを取り付け、尾翼の前の黄帯(113RLM04イエロー)を塗ってラッカー塗料での塗装は完了。迷彩塗装がこんななので上から見るとA-10のチャコールリザード迷彩みたいですが、黄色が入ると良いアクセントになります。

タミヤJu-87G-2スツーカ
デカールを貼り終えたところ。主翼の黄帯は上面と下面に貼るものがV字に繋がっていてちょっとやりづらい・・・他のデカールは大きいものも小さいものも比較的貼り易いです。モールドへの馴染みも良く、薄い割りに強いしテカテカしてたりも無し。良いデカールです。

タミヤJu-87G-2スツーカ
スミ入れというかウォッシングをして完成。タミヤエナメルのXF-63ジャーマングレーを薄めて雑に筆塗りし薄め液を染み込ませたティッシュで拭くズボラな表面仕上げ。表面が薄くスモークが掛かり均一なつや消しになるので汚くしていい機体にはこれをよくやります・・・

タミヤJu-87G-2スツーカ
パーツ数が少なくシンプルに組みあがりヘタクソが組んでもこれくらいにはなります。ちょっとバリがそこそこあったのはアレですがハセガワの古いキットに較べたら可愛いレベル。初心者にも安心して組めるかと思います。

タミヤJu-87G-2スツーカ
ユンカースJu-87G-2スツーカは第二次大戦で活躍した急降下爆撃機Ju-87の対戦車攻撃機型で、主翼下に37mm高射機関砲18型をガンポッド状にして吊り下げているのが大きな特徴。この37mm砲は機関砲というよりは速射砲といった感じのもので、発射は各門1発づつのセミオート。ガンポッドの側面の箱型マガジンから給弾され装弾数は12発づつ。これを敵戦車の装甲の薄い上面へ撃ち込み撃破するという豪快な機体です。

タミヤJu-87G-2スツーカ
エースパイロットのハンス・ウルリッヒ・ルーデルはこの機体を駆り数百輌の戦車や装甲車を撃破する伝説的な戦果を残しています。ただこの機体自体は37mm砲を無理して装備しているために機体バランスが悪く非常に操縦が難しかったようで、お世辞にも優れた機体というわけでは無かったようです。

タミヤJu-87G-2スツーカ
主脚は格納せず出したまま飛行する固定式で、本来空気抵抗を低減するカバーが装着されていますがこのG-2型ではガンポッドと干渉するためか、ガンポッドの空気抵抗の方が過大であるためかはわかりませんが外されています。最高速度は375km/hと低速ですが、地上の動目標を機関砲でも難しいのに1~2射で仕留めろというのですからこの速度でも大変だった事は想像できましょう。

タミヤJu-87G-2スツーカ
私もフライトシミュレーター的ゲームは結構ハマってプレイしたものですが、ミサイル無し、機関砲も単射でたった12射しか出来ないとか心細すぎます・・・

タミヤJu-87G-2スツーカ
一応武装としては37mm砲2門の他に後方機銃として7.92mm連装機銃を装備していますが、これは後方から迫る戦闘機への牽制防御用。とはいえ当時はこうした後部機銃での撃墜例も多く、決して豆鉄砲などでは無い事がうかがえます。

タミヤJu-87G-2スツーカ
タミヤJu-87G-2スツーカ
たまにはちょっと専門外なプラモに手を出してみるのも良いものです。大戦中の機体は小さくて値段もお手ごろ。あとは興味を持つかどうか。



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