~趣味の世界~
フジミ1/700シーウェイモデルシリーズの軽巡洋艦名取です。


エッチングパーツ付きのSP-11で、基本はシーウェイモデルシリーズのNo.10、フジミ脱退前のウォーターラインシリーズのNo.65だったものです。


エッチングパーツのせいで元々は結構なお値段なのですが、投売られていたので引っつかんできました。あとは鬼怒が残ってたかな・・・


開封。シーウェイモデルシリーズのNo.32まではウォーターラインシリーズの旧フジミ担当分が移動してきただけで、No.33の那珂からがフジミ脱退後に作られたもの。名取に至っては70年代に作られたものなので内容はシンプルで、作りもかなり古さを感じます。ただ最近のフジミ特シリーズはパーツが細かく大量に分割されているので新しいあちらが楽かといえば、むしろこっちの方が集める事メインの人には易しいかも。

 
説明書。フジミのインストは誤記が多い傾向にあるので説明書を鵜呑みにせず、必ず現物と照らし合わせて仮組みを行う事を心がけましょう。資料を用意するのも重要です(今はググればいいだけなので便利な世の中です・・・)。


エッチングパーツの説明書。文章だけで図示されていない部分もあり少々不親切。またここにも盛大な誤記があります・・・(後述)


同じ5500t型軽巡洋艦だし那珂と似たようなもんだろ!と思っていたら全然違う構成。後部甲板上一段高くなっている部分であるセルター甲板のパーツが目立ちます。おそらくはプラパーツ部分で貧相すぎる部分を補う意図でこういう構成なのだと思いますが、那珂同様に艦橋も欲しかったな・・・


主要パーツ群。紙シールが2枚入っていましたが、船体袋詰めの方に入っていた方は何だか赤っぽく染まっています。


うん・・・ウォーターラインシリーズでは当時フジミ製はアオシマよりはマシだけどタミヤ・ハセガワに較べると大分アオシマ寄り、という認識。でも造形がとろけたりしてないあたり、良く維持はされているといえるかもしれません。


バリは多め。でもランナー内でパーツが繋がっちゃったりしてるレベルのバリがあるハセガワの古い空モノやアリイに較べたら可愛いもの。


余ってたディテールアップパーツを持ってきました。これはWパーツ。


こちらはXパーツ。Wは夕張、Xは吹雪に入ってた物だっけな?
カッター&内火艇とラジアルダビッド、25mm連装機銃をここから利用しました。小船とダビッドはキット内のものでも良いのですが、連装機銃はバリが周囲に張り巡らされていて削るのが面倒臭いので素直にこちらから流用した方が楽でしょう。


エッチングパーツの部品7は名取専用とありますが切り出して船体に乗せてみると形が合いません。というかプラパーツの方とも形が違います・・・


部品5(長良・鬼怒用)を切り出して乗せてみたらピッタリ。セルター甲板の下の垂直面に貼るエッチングパーツは前側の寸法が合わないので1mmほど切る必要があります。下もリノリウム押さえのモールドを削らないと隙間が開きます。エッチングパーツの接着には普通のアロンアルフアを使いましたが、水密扉といった小パーツの接着には付けすぎるとモールドが埋まって塗装後に扉を溶接で潰したみたいに見えるので最低限の量に留めるように注意を払わなければなりません。


船体の塗装と大まかなパーツを組んだところ。セルター甲板の天板だけ後にしてリノリウム色と軍艦色2を塗り、セルター甲板を乗せてまたリノリウム色と軍艦色2を塗るようにしないと、セルター甲板右舷側の中が塗れません。14cm単装砲は那珂のものはやや組みにくかった(砲塔下面のパーツの穴が小さく、一個一個拡げる必要があった)のですがこちらのものはすんなり組めました。煙突3本のうち細い1本だけダボ穴が潰れていて合わせがズレやすく、艦橋は合わせ面がグズグズになっているものがあってヤスリをかけてやる必要がありました、


パーツを全て乗せ終えたところ。艦橋は積み重ねるだけの簡単構造ですが、窓がシールというレトロ感。実艦の写真では名取の艦橋はブリキ細工的で屋根もペラッペラ。チープな作りくらいの方が雰囲気なのかも。マストは細分化されているものの固定自体はしやすい構造で、パーツ合わせに削る必要がある事以外はあまりストレスはありません。艦橋後ろの主マストは艦橋に刺さる部分の下側の穴が貫通していないのでピンバイスなどで開けてちゃんと刺してやらないとやけに高いマストになってしまいます。穴を開ける時もついでにマストが垂直に真っ直ぐ立つよう上下の穴を合わせてやると良いでしょう。雑に組むと雑にしかならない、実に正直なキットです。


エッチング手摺りを接着。接着面にリノリウム押さえのモールドが来ると浮いて不恰好になるのでモールドを端1mmくらい全部削っておくと面倒が無いかもしれません。艦橋の後ろあたり周辺の手摺りが足りない印象ですが、手摺りパーツは長良・鬼怒用のセルター甲板上の手摺りパーツ10・11が余るのでこれを流用して張り巡らせても良いでしょう。




エナメルジャーマングレーとフラットブラウンでウォッシングをして完成。



箱を開けた時の不安を払拭するくらいの出来には仕上がります。エッチングパーツも慣れてしまえばこんな良いものはありません・・・



目線を下ろして観察。今回艦底色を塗り損なってしまい裏面が成型色のままです。喫水線付近はあまり見ないで!


各部を観察。艦首形状は機雷戦に対応したとされるスプーン・バウと呼ばれるもの。大正期に建造された駆逐艦や軽巡洋艦にこぞって採用されましたが、この形状で何故機雷対処なのかはよくわかっていないようです。艦首上部が丸く返しが無いため波を被りやすく、昭和に入ると現在では見慣れた形状のダブルカーブド・バウが主流となり、スプーン・バウ艦首をもつ艦も艦首の修理時にダブルカーブド・バウに改修された艦もあります(同じ長良型の阿武隈や、次級である川内型の神通など)。


艦橋とその後ろ周辺。一段下がったウェルデッキと連装魚雷発射管、その前に14cm単装砲、後ろに25mm連装機銃が見えます。艦橋の前面にも4連装(!)の機銃がありますが、保式十三粍四連装機銃というもので口径は13.2mm。


甲板後半のカタパルト周辺。すぐそばの14cm単装砲は後ろが開いている砲塔で作業スペースが無さそうにみえますが、砲を撃つ時は左右を向くので問題は無いのでしょう。後ろ側の14cm単装砲もマストが邪魔そうですね。カタパルト(呉式二号三?五?型射出機)は最初からあったわけではなく、新造時には艦橋の前、2番砲塔の上あたりに飛行機滑走台がありました。


艦尾右舷側。セルター甲板の右にアーケードみたいな屋根付き通路があるのが特徴で、名取では何故か長良・鬼怒とは左右逆にあります。セルター甲板後端には14cm単装砲があり、ここは1944年の改装後の最終仕様では12.7cm連装高角砲に置き換わっています。艦尾の甲板上には2本の機雷敷設軌条があります。ここはエッチングパーツが用意されていましたが那珂のもののように軌条の後端が立体的になっておらずただの板一枚だったのでプラパーツのまま。


艦尾左舷側。こちら側にはセルター甲板が屋根になっておらず、丸い張り出しがあるのみ。壁も張り出していますが砲塔の真下なので揚弾機などがあるのでしょうか。


左舷中部。煙突は川内型より1本少ない3本で、これは川内型が重油節約のために石炭/重油混焼缶の機関比率を増やしているため。船体側面にある長い大きな横穴は後部魚雷発射管の出口。改装による最終形態ではこの上に25mm連装機銃が左右舷の上に乗せられ、その間にある14cm単装砲は撤去されました。


再び艦橋周辺。最終形態では前部魚雷発射管とウェルデッキが廃され、代わりに後部魚雷発射管が4連装の酸素魚雷発射管に置き換わっています。ウェルデッキの後ろの一段高い位置にある兵装も40口径三年式8cm単装高角砲→九三式13mm連装機銃→九六式25mm連装機銃と変遷しています。新造時は艦橋の前には2番砲塔の上に被さるように飛行機滑走台があり、艦橋内に格納庫がありましたが、カタパルト設置後は撤去され、跡地に保式十三粍四連装機銃が置かれました。

 
前後俯瞰方向から。左右非対称のステキスタイル。


川内型軽巡洋艦の那珂と。パッと見似たような外見で船体なんか同じなんじゃね?と思っていたのですが並べてみるとウェルデッキの位置が一個分ほどズレているし、セルター甲板の上の配置も全然違いますね。


配置を逆に。全長はほぼ同じ。カタパルト上に飛行機が載っている方が那珂、無い方が名取。名取の方はカタパルトを無理やりその位置に置いた感がありますが、那珂の方はまだいくらか無理の無い配置に見えます。


艦首形状の違い。名取は前述のようにスプーン・バウですが那珂はスプーン・バウをやめた頃に竣工(関東大震災で破損して造り直したため川内型の中でも完成が遅かった)したため建造中に設計変更しダブルカーブド・バウの艦首形状をもっています。


幅もほぼ同じ。ただ那珂の方がキットが新しいので詳細な印象です。


@@@



元が古いキットで少々苦労する部分もありますが、エッチングパーツ様様で時間が掛からない割りにそこそこの見た目に出来ます。
似たような艦ばかりというのもどうも・・・というのもあるでしょうが、似て非なるものであるのが軽巡洋艦。5500t級軽巡洋艦でも球磨型~長良型~川内型と違いはあり、同じ型の中でもそれぞれ違う経緯と運命を辿るので違いを楽しむ面白さもあります。極まった人は同じ艦でも改装によって違う各年代型を作って集めちゃうくらいですから。しかも今はそれを簡単に再現できる時代なのです。




アオシマ1/700ウォーターラインシリーズの水上機母艦千代田です。


昔々、私が初めて作ったウォーターラインシリーズがこの千代田でした。ジャンルバラバラで何種類かの不良在庫をまとめた投売りセットに含まれていたもので、当時は変な船だなぁとか思いながら組んだものでした。


開封。千代田はウォーターラインシリーズの中では旧ナンバリングが91と結構後の方になり、静岡4社からフジミが抜けた後ナンバリング改定でその他艦船である500番台の5番目、505のナンバーが改めてつけられました。箱表側には504になっていますが、504は同型艦の千歳に与えられており、箱横には505なので間違いです。内容は主要パーツとディテールアップパーツの2袋構成。

 
説明書。ちょっと古臭い印象を受けます。


主要パーツ群。この千代田は悪名高かったアオシマ製ウォーターラインシリーズの中でもかなりマシな方で、ディテールもそこそこちゃんと入っておりバリなども気になるほどではありません。


ただしやや大味な印象で、あまり角もパシパシ立ってたりもしません。それでも船体側面のモールドはあまり省略されたりはしておらず、仕上がりが貧相になったりしないようにはされています。


艦尾のパーツは特にディテールの無い千歳のものとゲートのある千代田のものが入っています。


まずは船体から。中央の細長いエレベーターは山なりに曲がっていて修正が必要。おぼろげに昔組んだ時もこうだったような気が・・・


エレベーターはやや隙間が出来やすいものの、流し込みタイプ接着剤があれば楽勝。パーツ合わせは予想してたほど悪くありません。


リノリウム色と軍艦色2を塗ったところ。説明書だと天蓋で隠れる部分の塗装が説明不足ですが、リノリウム色で塗るところには横方向に走るリノリウム押さえのモールドがあるので、旧日本海軍艦船のセオリーと思って良いのでしょう。


パーツをチマチマと乗せてゆきます。艦橋の下になる船体から1段高くなっている部分の左右に接着する側面のパーツは合わせが悪く上面に盛大に隙間が開いてものすごく目立つのでパテなどで埋めておきましょう。あぁ私はパテ作業嫌いなので0.5mmプラ板を差し込んで流し込み接着剤で溶け溶けにして均しました。面倒臭いのはこの部分くらい。


天蓋(手前にひっくり返ってるテーブルみたいなの)を接着後はその下の部分に手が入れにくくなるので先にエナメルジャーマングレーでウォッシング。


飛行機は零式水上偵察機が3機。塗装指示が説明書中に全く無いのでググって出た画像を参考にしましょう。でもフロートの下面の色がよくわからなかったので結局適当大雑把に塗ってあります。各所のディテールがボンヤリして見えたのでエナメルフラットブラックでスミ入れしてややクド目にディテールを目立たせておきました。天蓋は結局船体に接着せずに作業を進めました。天蓋の下、前寄り両側に斜めに配置される小船(小発?)は天蓋の前側の足の傍に取り付けるクレーンと干渉するので位置を少し工夫する必要があり、説明書通りに小船を重ねると台座に配置できなくなります。クレーンを前向きにするか、上に重ねる小船をオミットするかのどちらかになるでしょう。



全体にエナメルジャーマングレーでウォッシングし、船体側面に控えめにエナメルフラットブラウンで錆色を付けて、旗(紙シール)を取り付けて完成。甲板にテーブルが載ってるような、やっぱ変な船だな!



ちょっと変わった船ではありますが、シルエットは中々赴きがあります。


目線を下ろして観察。艦橋の前に2つ並ぶ砲は40口径89式12.7cm連装高角砲。武装はこの他、艦橋の前と左右、天蓋の後端の合計6基の96式25mm連装機銃があります。


武装パーツは主要パーツの方ではなくディテールアップパーツの方を使用。艦橋左右舷の小船は内側へ向けていますが、機銃台座と干渉するので微妙にズラすなどの工夫が必要。


天蓋付近。後でググってみたところ天蓋の下の甲板はリノリウム色じゃなくグレーみたいですね。


資料と照らし合わせあそこが違うここが違うと言い出すとキリが無く、またミリオタが白い目で見られる要因でもあるので程ほどに・・・スケールモデルをとっつきにくいと思われる一番の理由かつ原因ですので。


天蓋後ろ側の足に沿う排気管も天蓋と干渉してちょっと斜めになりがち。零式水偵はカタパルトに載せたいところですが、そのまま載せると胴体と接してしまうので甲板上に配置。カタパルトに載せる場合はカタパルト上面が左右フロートの中間くらいの高さになるように小パーツを作るなりしてやらないとカッコ悪いです。


天蓋を外したところ。天蓋下の細長いエレベーターには甲標的(小型の潜水艦)を配置。でも甲標的をここに上げてどうするんだろ?甲標的も説明書に塗装指示がありませんが、ググるとつや消し黒単色で良さそうです。


艦尾付近。艦尾には2つゲートがあり、ここから甲標的が発進します。甲標的大好きなので甲標的をもっと!という人は同じアオシマのNo.549特殊潜航艇母艦千代田を。こちらは船体が作り直されている実質リニューアル版です。

 
前後俯瞰。

千歳の方は全体がリニューアルされた千歳SD(初回限定・エッチングパーツ付き)とNo.551千歳(千歳SDのエッチングパーツ無し通常版)が発売されています。ジョーシンの店頭で千代田目当てで千歳には目もくれなかったので特殊潜航艇母艦の方を見て「?」と思ったものの普通ので、とコレを買ってきた後で気づく始末。千歳・千代田ともに空母型のものもピットロードが発売しています。千歳とちょっと違うバリエーションモデルの「瑞穂」というものもあります。
つまりこのノーマル千代田は現在普通に手に入る千歳型の中で一番ショボいブツだったのです・・・
まあ懐かしむのが一番の目的だったのでこれはこれで。


重巡足柄と。200mちょっとの足柄に対し千代田は180mほど。重巡だと古鷹型や青葉型と同じくらいの長さ。排水量は前者と後者の中間的重量で最上型や利根型に近い11000tほど。


並びを逆に。


@@@



全艦出撃!気が付けばもう8隻。
積んであるのもあと8箱。置き場所確保のためにそろそろ棚の神姫を片付けなければなりませぬ。


タミヤの1/700ウォーターラインシリーズ、軽巡洋艦夕張です。


ワシントン海軍軍縮条約によって大きな艦の建造を制限された帝国海軍のとった道が、「小さな船体に重武装」という方向性。その極端な例がこの夕張です。旧式ゆえに小型であった天龍型(排水量3230t、全長143m)と同等のサイズの船体(排水量2890t、全長140m)に5500t型軽巡洋艦と同等の武装をもつ艦です。条約破棄後は搭載兵装に見合うよう船体は大型化されてゆくため結局は駆逐艦でさえ末期の秋月型では夕張に近いサイズ(排水量2700t、全長134m)となってゆきますが、実験的に1艦だけ建造されたこの夕張は当時としてはセンセーショナルであり、設計者の平賀穣と共に世界に名を知らしめた艦でした。


とまあ、かなりのメジャー艦なのでプラモの方は古くからあり、90年代にリニューアルされているようです。とはいえあまりボリュームは無く、駆逐艦キットに近い印象。奥側の袋入りが主要キットで、手前の袋入りはディテールアップパーツ。


説明書。タミヤらしいわかりやすい説明書ですが、よくみるとやはり吹雪の時と同様に甲板上のリノリウム色の指定が省かれています。


それでは製作開始。主要パーツはランナー2枚で、構成もシンプル。


シンプルですが、他社のびっしりと入ったモールドを見た後では少々アッサリ気味というか、船体側面なんかは何のモールドもありません。凝りたい人だけ凝ればいいのですが、単純に組むだけだと物足りないかも。


艦底パーツにバラストを乗せ、船体パーツと貼りあわせます。艦底パーツの前後に穴が開いてるのは空気穴?バラストは上下貼りあわせでしっかり固定されるのでテープなどで留めておくまでもありません。パーツの合いも良好。


リノリウム色はいつも通り43ウッドブラウンですが少し趣向を変えて、41レッドブラウンを混ぜてみました。


単に暗くなっただけだったので29艦底色を少々、紫っぽかったので蛍光レッドと蛍光オレンジも混ぜ混ぜ。今回はこれで勘弁しておきましょうか。


説明書の指定が無いので甲板上のモールドで解釈し塗装。甲板上のリノリウム色の部分はリノリウム押さえのモールド(横方向に走る一定間隔の線状の凸モールド)があり、そうでないところは境界がわかりやすいので難しくはありません。


32軍艦色(2)を塗装。一段高くなっているところの後半のモールドにも塗っていますが、ここは艦橋パーツで隠れるので塗らなくてもOK。何となくで。


艦底色で底面を塗装。


甲板上にパーツを次々載せてゆきます。吹雪と同等の手間でさっさと組みあがります。内火艇などは甲板上に置いてから吊るすアームを脇に添える構成なのでむしろ吹雪より簡単。初心者でも安心の親切設計。


でもやっぱり物足りないので柵を自作して多少盛り付けてみます。説明書にも柵は張り線が書かれていますので。ランナーをライターで炙って伸ばし、「伸ばしランナー」を作ります。懐かしい・・・


細切れを沢山切り出します。


甲板のフチに接着剤を塗って細切れを立てて・・・


立てた細切れに接着剤を塗って長い伸ばしランナーを外側に乗せます。


2本乗せて、上に飛び出てる立てた細切れを切り飛ばして出来上がり。ちょっと伸ばしランナーが太かったのと、柵の高さが高いので次はそれを踏まえます。


船体中央側面のは細すぎて接着剤で溶けまくってしまったので船体後半の柵は太すぎず細すぎず。エッチングパーツにはどうしても細さ細かさでは敵いませんが、思いつきでやるにはまあいいかな・・・もうやりたくないけど。張り線もやろうかと思いましたがもう勘弁、気力が尽きました。




エナメルジャーマングレーでウォッシングして完成。フラットブラウンで錆の表現もしてみましたが、ちょっとやりすぎた印象。もっとささやかにした方が自然。



旗はキット付属の紙シールですが、まあいいかな・・・これ時間が経つと剥がれちゃうのですが、対策は剥がれてからでいいや。



でもやっぱり柵があると引き立ちますね。エッチングパーツの使用を強く勧めますが・・・


ディテールアップパーツは錨だけ使いました。これだけは無いと寂しい。


ディテールはアッサリしているものの非常にカッチリしていてパーツの合いも良く、バリもほとんどありませんでした。このあたりはさすがにタミヤ。


手前からピットロード長月、タミヤ吹雪、タミヤ夕張、フジミ那珂。サイズ的に綺麗に並びます。



駆逐艦に毛が生えた、とよく言われる夕張もこうして並ぶと軽巡洋艦してますね。ここに秋月型を入れるとどう見えるかわかりませんが・・・



艦橋の背の高さはやはり軽巡洋艦のそれでしょう。14cm連装砲塔が駆逐艦の12.7cm連装砲塔に似ているのが駆逐艦に見えてくる理由のひとつか。


@@@



初心者でも簡単に組める良キットではありますが、手を入れる余地が多い分そのまま組んだだけでは物足りないでしょう。できればエッチングパーツとセットで。




フジミ1/700特シリーズの空母鳳翔1939です。


特シリーズはフジミのシーウェイモデルシリーズの上位版のようなもののようで、鳳翔はシーウェイモデルシリーズのSW-35にもありますがあちらはアイランド型艦橋のある初期型であり、パーツ構成も少し違います。これは特-51でアイランドの撤去・甲板形状の改修・機関の換装などが進んだ時期の型。フジミの鳳翔はこの1939の他に1942と1944があり、搭載機とデカールの変更(1942)飛行甲板の延長(1944)等の違いがあります。


開封すると、大量のパーツ群。空母って甲板上は真っ平らなのでパーツ少ないと思いがちですが、全然そんな事はありません。甲板と船体の間にギッチリと挟まる大量のパーツがあるのです。



説明書。さすがに大きく、1ページがB5版サイズで8ページ。


それでは製作開始。しかし、多いな・・・


まずは艦底パーツに駆逐艦用みたいな小さめのバラストを固定し、船体に貼り付けます。が、船体パーツの下面フチより内側に入り込む構成で、上から流し込みタイプ接着剤を流していたら下にだだ漏れになっていました・・・艦底色の指定も無く、艦底パーツが側面に出ない分高さが1段低くなる印象。


飛行甲板より下の段の甲板を接着した段階。何か船体中央の接地面が浮いています・・・


接着剤が乾く前に重しを乗せて矯正しているところ。ウォーターラインモデルの接地面が浮いたままではあまりに興醒め。ここはしっかりと接地させておきたいところです。


甲板上は説明書通りに43ウッドブラウンで塗りますが、何か違くね・・・
空母の甲板は巡洋艦などのリノリウム張りとは違い、木の板張りです。なので上写真の右にあるカッターや内火艇の甲板のように44タンの方が正しいように思え、箱横の作例も甲板の色はタンに近い色になっています。


そうそう、こんな感じ。木目っぽくしたかったのでわざとムラのある塗りにしておきました。惜しいのは塗膜が厚くなってモールドがやや浅くなってしまった事。


甲板上の構造物を載せてゆきます。空母は一つの街のよう、と形容されますが、上部の見える部分だけを見てもまるで建造物というか、施設というか・・・
壁沿いの細かいパーツは殆どが別パーツで、非常に手間隙かけて取り付けてゆかねばなりません。車プラモだとエンスージアストモデルに近い、実にフジミらしい部分。


飛行甲板の裏と船体側の甲板上をウォッシング。飛行甲板を接着すると殆ど見えなくなる部分も多いです。結構な容積の格納庫も閉ざされた空間になります。


飛行甲板を接着し、圧着のため重しを乗せているところ。挟まる部分のパーツの処理や合わせの都合上、どうしても一発でピッタリとは取り付きそうにありません。


甲板上のデカールを貼ります。資料が少なく、1939の甲板上のデカールは1933年頃とされる資料を元に作成したと、箱横に注釈があります。空母プラモの甲板にデカールを貼ったのは初めてなので何か新鮮。シルバリング(つや消し塗装の上にデカールを貼るとデカールと塗装面の間に細かい空間ができ、曇ったような反射が起きている状態)しまくりなのでマークセッターでしっかりと貼り付けました。シルバリングしている部分の上に塗布し、カッターの先などでデカールの上をツンツンしてやると微細な穴からデカールと塗装面の間にマークセッターが入り込んでしっとりとしてくるので上からティッシュなどで押さえて密着させてやります。デカール面は穴だらけになり脆くなって割れやすくなるのでできれば上からクリアコートしてやるのが理想だそうです。


残った甲板周辺のパーツを取り付けてゆきます。ハリネズミのように細い棒状のパーツを周囲に取り付けるので、完成後はうっかり引っ掛けないように注意しましょう。


付属の艦載機も作ります。2種4機しか付属せず、機種も複葉の95式艦上戦闘機と92式艦上攻撃機という旧式機。結構詳細な作りですが、細かすぎて組むのが大変。大量に付いてきても作りきれなそうではあります・・・




仕上げにウォッシングをして完成。旗もちゃんとつけました。



スマートでカッコイイ・・・



目線を下ろして観察。秘密基地的立体感というか。1/700になって中を歩いてみたくなります。


飛行甲板を俯瞰したところ。フライトシミュレーターはジェット戦闘機のものしかやった事はありませんが、速度域が違うとはいえこれほど細長い甲板に着艦するのは大変だったでしょうね。

周囲からまじまじと観察。

後部格納庫の左右には蜀の桟道みたいな通路があります。

左舷。小船が2列に渡って置かれたり吊るされたりしていて、非常に凝縮されています。階段など、細かいパーツをチマチマと付けていった甲斐があります。

左舷前方。一段上がってここには艦橋設備があり立体的。

艦橋前。無数の柱の奥に艦橋があり、前見えるのかな・・・上は見えないよね。

右舷側に回ったところ。クレーンの基部があります。

煙突。元々は可動式の煙突でしたが、意味が無いので改装により固定化されました。

右舷後半。後部格納庫前の左右が貫通している部分の両舷に14cm単装砲がありますが、後の改装で撤去されます。侘び錆びよね~


飛行甲板。探照灯がおもっくそ甲板上にあり、発着艦する飛行機とぶつからないのだろうか?


後ろ端にある旗竿もしかり。着艦する時は外すか畳むかするんだろうか。


艦載機との対比。まあ空母がちっちゃけりゃ載せる飛行機も小さいと。


川内型軽巡洋艦の那珂と。幅は差が大きいですが全長は同じくらいです。


全艦並べたところ。


@@@



水上戦闘艦と較べると独特ですが、最小クラスの鳳翔でさえかなり作り応えがあります。昔色々作った時はもっと大きい信濃や雲龍も作ったのですが、ここまで詳細な作りじゃなかったような気がします。やはり時代は進んでいるのです・・・






ピットロード1/700スカイウェーブシリーズの駆逐艦長月です。


ウォーターラインシリーズとは別に独自に同サイズの艦船模型を1970年代にラインナップしていたグリーンマックス(現在は鉄道模型の方で有名でしょう)からピットロードが販売権を継承して継続しているシリーズがスカイウェーブシリーズです。


ラインナップは元々ウォーターラインシリーズを回避したものだったため外国艦や現用艦が多く、90年代以降はメジャーな艦もラインナップに加わりますがやや地味というか、渋いラインナップとなっています。


開封。箱は結構大きい(他社の軽巡~軽空母並み)ですが中身はちんまりしています。説明書は大きめ。


説明書。コピー用紙然としていますが見づらい程ではなく、必要十分。


読む要素は別にしたためられていました。


パーツ全図。バラストは付属していません。


モールドが非常に緻密でカッチリしています。昔からコレが持ち味でもありました。


塗装図は箱下面に表記。同じ睦月型駆逐艦の三日月の表記もあり、装備の違い(電波探信儀や対空寄りの兵装などの違いがあります)の他、デカールも望月を含めた3種類。


それでは製作開始。バラストが無く、甲板も船体パーツの上面にモールドされているので艦底のパーツはとっとと接着してしまいます。


実験的にリノリウム色を41レッドブラウンに変えてみました。ちょっと色が暗く、色味もやや紫寄りすぎる印象。ウッドブラウンと混ぜたくらいが丁度いいのかも。艦首上面のパーツは後端の下が奥まっているので接着する前に塗装をする必要があります。



32軍艦色(2)を塗装。成型色が明灰白色なのでランナーに付いているパーツの方も全体的に。


船体下を艦底色で塗装。


甲板上にはみつしりとパーツが乗るので先にエナメルジャーマングレーで甲板上のみウォッシングしておきました。リノリウム色が暗いのでやや白っぽくなる傾向。


甲板上にパーツを載せてゆきます。パーツの左右合わせ面にはダボの類が無く、印はあれど穴は開いていない面にパーツを接着で乗せる取り付けが多いので接着剤の性能も重要になります。正直他社のものほど親切ではありません・・・


もうちょっとで完成。内火艇とカッターは随分小さく、ホントに1/700?と思ってしまうところ。



デカールを貼り、エナメルジャーマングレーでウォッシングして完成。船体側面の白文字はフォントが普通のゴシック体でちょっと違和感があります。



デカールはマークソフターで割れる傾向にあり、丁寧に扱う必要があります。モールドの緻密さのおかげでストレート組みでも見栄えが良いですが、相応にパーツも細かく華奢なので丁寧に。完成後に触る際も丁寧に。



敢えて難癖をつけるとしたら、船体側面が抜きの方向の関係でモールドが浅い事くらい。


駆逐艦3隻。手前からピットロード長月、アオシマ子日、タミヤ吹雪。


並びを逆に。元々の艦のサイズ差もありますがタミヤ吹雪は較べてしまうとかなり大きいというか大味というか・・・スケールサイズが違うのかと思うレベル。


ただ、各艦に個性があってこれはこれで良し。


後ろから。


軽巡と並ぶとかなりのサイズ差に感じます。


現在の全艦。駆逐艦は小さくてパッと見が似たり寄ったりに思えて興味を持ちづらいかもしれませんが、意識して見るとかなり各々に個性があり、小さくともどれも多くのエピソードを持っています。今はネットで検索すれば情報が山ほど出るので本当に便利になったものです・・・



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