~趣味の世界~
アオシマ1/700ウォーターラインシリーズの重巡洋艦高雄1944です。

高雄は妙高型重巡洋艦の次級として、艦隊の主力を担うべく艦橋を大型化させ、高い艦隊指揮能力を与えられた高雄型重巡洋艦の1番艦。太平洋戦争開戦から各地で活躍しましたが戦争末期のレイテ湾において米潜水艦ダーターの雷撃を受け大破、シンガポールに退避しますがその後は戦況の悪化から本土へ帰還する事もできず修理もままならないまま置き去りにされ終戦を迎えます。戦後は賠償艦としてイギリスへ引き渡されますが大破状態なうえ艦の規格も合わないため不要とされ、マラッカ海峡にて爆沈処分されました。


ウォーターラインシリーズのナンバリングは337、元々高雄はウォーターラインシリーズNo.2(→No.325)と最初期からあるものでしたがこのキットは近年リニューアルされたもので、以前組んだハセガワの足柄(No.336)の次に位置します。


箱はコンパクトで前回の衣笠の箱より二回りほど小さいサイズ。他社の軽巡やピットロードの駆逐艦の箱と同じくらい。


比較的新しめのキットなのでパーツ点数は多いですが、近年のアオシマらしく程々の量にまとめられています。



説明書は横長な一枚で、3枚折にするとB5版になるサイズ。個人的にはこのくらいが取り回しが良くて好み。


読む要素もちゃんとあります。塗装指示は各項にも細かく書かれている親切設計です。ただし水性ホビーカラーの番号(H〇〇)なのでMr.カラーを使う場合には間違わないように注意。


主要パーツ展開。パーツ数はそれなりにあるものの、フジミの特に較べたら全然少ないです。ウンザリせず、貧相にも感じない程々の量。


ディテールはややエッジがダルい印象はありますがノッペラだったりはせず、貧相には感じないハズ。まあ近年のアオシマのクオリティです。


静模のディテールアップパーツ大型艦用が2枚付属。必須パーツを含みます。本体の方の説明書には水上機の組み立て説明や塗装例がありませんが、好みで組む人は塗装についてはググって参考にすると良いでしょう。


それでは製作開始。船体パーツは甲板にも側面にもモールドがちゃんと入っていて中々のものですが、艦底パーツの外周は船体側面に露出せず下面のフタの役割。甲板前側は別パーツになっています。


それぞれを貼り合わせる前に、砲塔可動のためのポリキャップを先に配置してから貼り合わせる必要があります。バラストは貼り合わせると上下で押さえられるので置いとくだけでOK。ポリキャップの入る窪みはポリキャップより大分広いので砲塔パーツを挿して仮止めしておくと良いでしょう。また、説明書にもありますが甲板パーツが艦首部分で噛み合いが悪く削る指示があるので甲板パーツの貼り合わせ面の隅を棒ヤスリなどで薄く削ってフィッティングを確認してから接着します。ここ以外にも、砲塔に差し込む砲身の白く塗る部分の左右も合わせがキツいので削って仮組みして確かめてから接着しましょう。


船体が反り返っていたので艦底と甲板を接着後重しをして矯正しているところ。艦首と艦尾の下に爪楊枝を置いて、船体中央に重しをして1時間ほど放置したらピッタリ接地できました。熱を加えて曲げ直そうとすると酷い曲がり方をしたり割れたりなどの事故が起きがちだし、冷えると反り戻ったりするので可能な限り熱による修正は避けた方が安全。


リノリウム色を塗装。いつも通り43ウッドブラウンです。フライングデッキの両舷にある窓枠みたいな部分の内側が狭くて塗りにくい・・・この窓枠みたいなの別パーツでもよくね?


軍艦色2と艦底色。艦底色は側面に塗る部分はマスキングをした方が楽。フリーハンドで塗り分けるとパーツ合わせの段差が無く、浅い凸モールドだけなのでガタガタになりやすいです(なりました)。


パーツを取り付けてゆきます。やや甲板面とピッタリ合わない傾向にあるのですり合わせは入念に。煙突周囲に取りつく機銃の架台は説明書だと煙突の後に取り付けていますが、煙突を取り付ける前にやった方が確実に簡単。


艦橋から後ろにかけてのパーツは大まかなパーツを先に取り付けてから細かいパーツを付けた方が安全でしょう。穴も突起も無いところへ付けるパーツがいくつかあり、先に付けたら位置が悪くて隣のパーツが取りつかないと思しき箇所が何か所かあります。


ただ、パーツはあまり細かくされていないので案外ピンセットを使わなくても素手でいける部分が多く、作業中のストレスは少なかった印象。


もうちょっとで完成。艦橋左右のボートダビットや艦尾の旗竿は穴も何も開いてない位置に取り付ける事になるのであらかじめピンバイスで浅く掘っておくと安定しやすいでしょう。




エナメルジャーマングレーとフラットブラックでウォッシングとスミ入れをして完成。



仕上がりの大きさの割にはストレス少な目でサクッと組めました。凝る人は出来た余力でディテールアップに勤しむも良し。



目線を下して観察。旗は紙シールですが以前組んだ艦の同様のシール旗が開いたりしてるのでどうしたものかと考えたところ、旗竿に巻かずに貼り合わせた端を旗竿に瞬着でくっつけました。これで開かないハズ。


恒例の各部観察タイム。ググって出るレベルの事ですが間違ってても許して!
主砲塔は50口径三年式20.3cm連装砲。高雄のものは仰角が70度まで向けられるようになったE型ですが、対空射撃管制が不十分なうえ装填時は5度に戻さなければならないので対空射撃は不得意。キットではポリキャップによって砲塔が回転させられますが保持が緩い砲塔があり、3番砲塔は砲身が艦橋前面に干渉して真後ろを向けられません・・・


高雄型の最大の特徴でもある艦橋。集合煙突の根元の真上を覆うように建っているため余計になりが大きくなっています。一段高くなっている甲板の側面に開いている穴は前と後ろが4連装魚雷発射管の可動域の分だけ開いており、キットでは発射管を外に向けた状態にも組むことができます。間にある穴は掃海具が内側にあります。


煙突~フライングデッキ。煙突の左右舷には合計4基の40口径八九式12.7cm連装高角砲、架台に載せた九六式25mm機銃が連装・3連装共に多数置かれています。内火艇類が内側にまとめられていますが、外に出す時は後方のマストから出ているデリック(クレーン)で吊るすのでしょうか?このあたりのレイアウトは青葉型から利根型までバラバラでどのレイアウトが最善なのか試行錯誤していたのでしょう。


艦尾方向。青葉型や妙高型ではスカスカ感が強かった艦尾ですが高雄型では近代化改装時に2基の三連装機銃が置かれています。


近代化改装では40mmのポンポン砲や7.7mmなどの旧弊な機銃が13mmや25mmに置き換えられ、青葉型ではそのままにされていた45口径十年式12cm単装高角砲も前述の40口径八九式12.7cm連装高角砲に置き換えられました。


カタパルトは呉式二号五型射出機。カタパルト上に待機する水上機が4番砲塔の射撃の爆風で損傷する事例があり、この点については利根型のように砲と航空艤装を完全に分けるまでは問題として残りました。


艦橋直後のマストには頂上に21号電探、マスト後面に13号電探、そして艦橋の上方後面左右角に22号電探が確認できます。


艦橋。竣工当時は大きすぎると批判された大きな艦橋も、現代ではイージス艦などで当たり前に見られる大きさになりました。


艦橋から艦首方向へ。高雄型は書類上では最後の重巡洋艦とされ、次型である最上型からは搭載砲が小口径多連装化されて軽巡洋艦として建造が始まります。最上型は後に砲が大口径化、利根型は最初から20.3cm砲を持つ実質的な重巡洋艦でしたが、あくまでも書類上では軽巡洋艦とされていました。




妙高型重巡洋艦の足柄と。甲板2段目もリノリウム色になっている方が足柄。似ているようで結構違いがあります。


重巡4種。上から衣笠、足柄、高雄、利根。下3艦はほぼ同じ全長です。最上型もいずれ・・・


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説明書順に組むとちょっと「ん?」という箇所もありますが概ねストレス無く組みやすいキットです。フジミの特シリーズにも高雄はあるのでどちらを選ぶかはお好みで。あちらは多分ハイディテールで労の多いキットでしょうから・・・


ハセガワ1/700ウォーターラインシリーズの重巡洋艦衣笠です。

衣笠は青葉型重巡洋艦の2番艦。青葉型重巡洋艦は日本海軍の重巡洋艦という艦種として初であった古鷹型重巡洋艦の改良型であり、艦の規模やレイアウト的には古鷹型からは大きく変化はしていないものの武装は20cm単装砲6基が20cm連装砲3基に置き換わり、後部マストの位置が前方へ移動しているのがパッと見での大きな変化。また衣笠は日本海軍では実用初となるカタパルトを装備する艦でした。


箱は全長が39cmあり、戦艦か正規空母でも入ってそうな大きさ。


ナンバリングが348と割と新しい部類になります。307(旧64)にも衣笠がありますが、それとは別のもののようです。


衣笠概要。起工が大正、竣工が昭和の初めと川内型軽巡洋艦よりちょっと新しく、睦月型駆逐艦と同じくらいの竣工時期の艦。


箱同様に説明書も異様に大きく、1枚紙なので製作中は説明書の置き所にやや苦慮するかもしれません。折ってコンパクトにすると見えない部分が多く、もうちょっと何とかならないかな・・・ただ大きい分内容も大きめに書かれているので遠視や老眼の人にも見やすくはあります。


パーツ全部。新しめのキットですがパーツ点数は少な目に抑えられており、フジミの特みたいにウンザリ感は少ないでしょう。


十分だとは個人的に思うのですが、フジミの特やピットロードに慣れてしまっているとモールドはあっさりして見えるかもしれません。アオシマの新しめのものほど大仰なモールドでもないのでやや地味な印象。


おなじみ静模の大型艦用ディテールアップパーツが付属します。古いキットとは違いここにも必須パーツが含まれているので無駄にはなりません(結局かなり余りますが・・・)。


それでは製作開始。説明書の順序では砲塔や煙突・艦橋などから組みますが、いつも通り船体から組んでしまいます。構成は艦底と甲板・艦舷左右とバラスト、補助用の梁が3本。


艦舷左右を前端と後端で接着後バラストを貼りつけた艦底に載せ、梁3本を取り付けました。甲板パーツは穴を開け足したりなどの指示は無いのでそのまま載せて接着してしまって良いでしょう。


流し込みタイプの接着剤だと作業性が非常に良好です。普通のタミヤセメント(フタが白いやつ)最近使ってないな・・・
パーツ合わせは良好ですがランナーから切り離した時のゲート跡はきれいにしておくとよりスムーズに作業が進められるでしょう。


艦首部分は合わせが上写真のように左舷側に回っているためちょっと目立つのでヤスって目立たなくしておきたいところ。


船体の塗装はまずリノリウム色(近似色として43ウッドブラウン)を大まかに塗りました。


暇が無くて数日放置後、軍艦色2を塗り、艦底色も塗りました。


構造物や艤装を載せてゆきます。集合煙突の根元前側が艦橋にめり込んでいる形なので煙突を先に載せてから艦橋を載せます。パーツ合わせはまずまずで苦労はありませんが前後煙突間に取り付ける機銃が載ったデッキがやや取り付けにくいくらい。


水上機も組みます。説明書では上写真の左、九四式水上偵察機と中、零式三座水上偵察機のみ書かれていますが、右の零式水上観測機も折角なので組んでみました。ディテールアップパーツ内には他に九五式水上偵察機があります。




完成。ちょっとウォッシングをやりすぎた感。



斜め上方から。艦尾周りがややスカスカな印象ですが、ここは資料写真を見てもあまり物が載って無いのでこんなもんかもしれません。



目線を下して観察。デカールは艦尾の旗しか使いませんでしたが大きめでしっかりしているので中々良いです。デカールは水につけてもなかなか台紙から動いてくれず若干の辛抱を要します。短気を起こしてビリッとやっちゃうと元も子もありません。


艦首から観察してゆきます。主砲は50口径三年式20cm連装砲。キットは機銃などを見るに近代化改装後なので2号20.3cm砲でしょうか。


艦橋・煙突周辺。マストは十字型の簡素なもので、まだマストを軸に艦橋を積み重ねていた時代の残り香があります。煙突は1・2番目をつなげ斜め後方へ傾けた集合煙突で、軽巡夕張から古鷹型を経て継承されて来ています。


後部マスト周辺。煙突左右の舷側には45口径十年式12cm単装高角砲があります。これは睦月型駆逐艦などに搭載されている45口径三年式12cm砲を高角砲化したもの。マストの根元艦尾方向にはフライングデッキが載っており、その下には九二式61cm4連装魚雷発射管が左右に1つずつ計2基あり、その前方には自発装填装置が置かれています。


艦尾。フライングデッキと砲塔の間に配置されたカタパルトは1928年にまず初期型である空気式の呉式一号一型射出機が装備され、後に火薬式の二号一型に換装、そして近代化改装時には二号五型に換装されました。二号五型の射出重量は4tで、3650kgの零式三座水上偵察機を射出するのに必要な装備。


右舷へ。水上機の搭載数はフライングデッキとカタパルト上にそれぞれ1機ずつ計2機。次型の妙高型重巡洋艦では艦自体が大型化しカタパルトも2基装備され搭載数は3機に増えています。


煙突周辺。前後煙突間にあるデッキには九六式25mm連装機銃が4基置かれています。この他に艦橋の前に13mm連装機銃が2基あったようです(キットでは再現されていません)。衣笠はこの装備状態で最後となりますが終戦間際まで生き残った青葉の方は3連装機銃が9・連装が6と増備、単装も大量に置かれていたようです。


艦橋から前を後方から。マストの形状は資料写真では横棒がキットのものの上に短いもの、下に長いものが伸びており、ここまで簡素な形ではありません。気になる人は手を加えると良いでしょう。電探装備は調べてもよく分かりませんでした。青葉の方は21号、22号、13号など色々装備していたようです。


九四式水上偵察機。複葉の大型機で運用重量は3t。茶色と緑の迷彩塗装の指示がされていますが、下面の明灰緑色も含め(中島系)の塗料で指示がされていて零式三座水上偵察機とは使用塗料が違うので注意。といっても私は適当なので緑だけ15暗緑色(中島系)で下面は11ガルグレー(現用米海軍機用)で塗ってしまいました。


おなじみ零式三座水上偵察機。九四式水上偵察機の後継として十二試三座水上偵察機を経て制式採用され、開戦時には多くの艦艇に搭載されていました。塗色は上面緑・下面明灰白色で共に(三菱系)の塗料指示がされています。が、上の九四式と同じ緑とガルグレーで塗ってしまいます。キャノピーを322フタロシアニンブルー、敵味方識別用の主翼前端内側の黄色は58黄橙色、日の丸とフロート上面の帯は158スーパーイタリアンレッド、機首は33つや消し黒、プロペラ軸は104ガンクローム。あり合わせの色。


零式水上観測機。戦艦の着弾観測を主任務とする機体ですが主に近距離偵察機として使用されました。制空権の無い場で着弾観測を行うため敵戦闘機との遭遇も鑑み、高い運動性を持たされており、大まかに戦闘機並みの運動性を持つと言われています。具体的には九六式艦上戦闘機に匹敵かやや劣る程度であったとされています。



次型である妙高型重巡洋艦の足柄と。でかい方が足柄。艦尾付近の雰囲気は似ていますが並べてみると思ったほど似てない印象。


阿賀野型軽巡洋艦矢矧(奥側)と。艦のサイズやフライングデッキなど、似た部分が多いです。


写真上から利根・足柄・千代田・衣笠・矢矧。170~200mのクラス。幅も近い印象。


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ディテールもそこそこに手頃に作られたあまり気負わずに済むキットで、初心者~中級者向けでしょうか。大きめの艦が欲しいけど面倒なのはヤダ、という人に。ただし青葉の方は多少これよりは面倒かもしれません。


ハセガワ1/700ウォーターラインシリーズの軽巡洋艦天龍です。


天龍は天龍型軽巡洋艦の1番艦。姉妹艦に龍田(たつた)があります。天龍型軽巡洋艦は巡洋艦の艦種が防護巡洋艦から軽巡洋艦に切り替わった時期にあり、太平洋戦争に参加した艦の中ではかなり古参、練習艦などとして残されていたものを除けば実戦的な巡洋艦の中では最古参でした。これは前級である筑摩型防護巡洋艦に較べ機関の出力が倍以上、3500t級の小柄な船体にも関わらず武装も新しいものが充実装備されていた事によります。後に同等サイズながらより先進的な夕張の登場により一気に陳腐化が進むものの、夕張と並行して建造された5500t級軽巡洋艦への設計の流れを作る事となります。
天龍は龍田と共に旧式ながらも太平洋戦争を戦い、最後はニューギニアのマダン上陸作戦支援中に後に大潮・漣・大鳳などを沈める米潜水艦「アルバコア」の最初の犠牲者となりました。


さてキットの方はというとこれがかなり古いブツ。ナンバーは309ですが旧ナンバリングだと85。ここで紹介したものの中だと矢矧より大分後で千代田に近いナンバー。とはいえウォーターラインシリーズはメーカー毎の技術差や同メーカー内でもテンション差などがあり、一概に古いからダメ、新しいから良いというわけではありません・・・


説明書。年代とかは記述が無くわかりませんがかなり古い雰囲気。ただパーツ数は少なく、サックリ組めそうな予感。(ハセガワの古い戦闘機キットを多く組んだ経験から言えば、どう見えようと油断は禁物・・・)


主要パーツ群。艦自体が小さいのもありますが、古い駆逐艦キットに毛が生えた程度です。


鉄板モールドなど、まあそこそこなディテール。船体側面のモールドがそこそこ付けられているので安心ですが、甲板上にはリノリウム押さえのディテールが無く、ややあっさり気味。


ディテールアップパーツは大型艦用のWパーツが2枚。ですが置き換えて使えそうなのはカッターと内火艇、ラジアルダビッド、25mm連装機銃くらいかも。小舟類はいいのですが連装機銃は下面のダボを切り飛ばして使うと良いでしょう。主要パーツの方のパーツもダメダメってほどではないので今回は使用しませんでした。14cm単装砲塔とかあったら良かったのだけれど・・・
駆逐艦などに付属のディテールアップパーツ(Xパーツ)から8cm高角砲が利用できますが、これも元パーツで十分かも。


それでは製作開始。まずは艦底パーツにバラストを載せますが、船体パーツと挟む構造ではないのでテープで固定しておきます。甲板は艦首の船首楼部分が別パーツですが、他のキットとは違い合わせ目が側面になるので船体側面がツライチになるよう合わせながら接着します。甲板パーツでよくある逆ハの字の上にV字のパーツをハメて合わせ目が上面に出るパーツ構成よりはこっちのが処理はしやすいでしょうか。


貼り合わせたところ。船体パーツの中央やや後方に丸い穴がありますが、この周の内側のバリはカッターなどで削り落としておかないとここへハメるパーツがスムーズに取りつきません。削りカスが中に入ると取り除くのが面倒なので先にやっておくと良いでしょう。


リノリウム色を塗ります。説明書に塗装指示が無いのでググってみますが、基本は鉄板モールドの無い平面部分全部で良さそう。リノリウム色の塗装箇所は大体正解が無いものと思って良いかと思います。船体の平面部分だけでも良いし、私は5500t型軽巡洋艦のセルター甲板に相当する甲板後半の一段高い位置の上面もリノリウム色にしてみました(上写真)。艦中部の煙突が取りつく一段高い部分や、艦橋の床面など、好みで好き好きに塗ってしまいましょう。


軍艦色2を基本にやタン、つや消し白などで各所を塗ったところ。艦底色も塗ってあります。


パーツの合わせにハセガワらしいバリなど若干のヤスリがけを要しますが、難しいところは全くありません。サクサク組み上げられます。ただ、煙突はD字の穴にダボの形通りそのまま差し込むと煙突が前へ傾いてしまうのでダボを切り飛ばして後ろへ傾くように前後逆に取り付けました。注意点はそこだけかな?


煙突先端や後部マストをつや消し黒で塗ったり、ゲート跡をレタッチして完成間近。駆逐艦キットより簡単なくらい。




エナメルジャーマングレーでウォッシングし、フラットブラウンで軽く錆表現。旗を取り付けて完成。



駆逐艦と軽巡の中間のような雰囲気があります。



実物の写真でよくみる角度。半年ほど前は軽巡はどれも全然見分けがつかなかったものでしたが、ちょっとかじっただけで各々が実に個性的なのに気付きます。


各部を観察。スプーンバウと呼ばれる艦首形状は5500t型へと続くものの結局は一過性のものに終わり、長良型以降は艦首の修理のついでにダブルカーブ型へ改装されてゆきますが、軽巡洋艦の艦首形状といったらやっぱりこれ。主砲は伊勢型戦艦の副砲として採用された14cm速射砲を単装4基、後部が開いた砲塔形状で搭載しています。艦橋が船首楼の後端ではなくやや前寄りにあるため、艦全体に対し艦橋がずいぶんと前寄りに置かれているのが特徴。

 
艦橋の後ろにも砲塔があり、その後ろは一段下がって魚雷発射管が置かれています。次級である球磨型では魚雷発射管の後ろが一段上がり全幅に亘る平らな甲板となりますが、天龍型ではまだ中央部のみが高くなっているに留まります。魚雷発射管はおなじみの61cmではなく53cmの3連装で、駆逐艦のように中央に置かれ左右どちらへも投射可能ですが艦の幅があるため発射管そのものが左右に可動するようになっていました(発射管の下にある2本のレールはその名残り)。結局は実用的ではないとして発射管の位置を少し上げてそのまま左右へ投射できるようにされています。ただ艦の幅的に中央に置けるのは駆逐艦か天龍型の幅が限度なようで球磨型以降は2連ないし4連装を左右に置いています。


艦後部。一段高い位置に後部マストが立てられ、その前後に14cm単装砲塔が前後を向いて搭載されています。この一段高い部分は5500t型では煙突周辺と連続したセルター甲板に変化してゆきます。一段下がってすぐの甲板上には40口径三年式8cm高角砲が鎮座しています。これは竣工時からあるいささか旧式な装備で、5500t型などでは煙突左右に置かれていたものの早期に13mmや25mmの機銃に置き換えられましたが、天龍型では機銃の追加はされたものの竣工時からの兵装は最後まで残されていました。


艦尾甲板には左右に機雷敷設用軌条、旗竿の左右には爆雷投下台。ディテールやパーツで再現されていませんがこの他に八一式爆雷投射機(三式とは別の「K砲」)が装備されていたようです。


再び煙突付近。煙突付け根の一段高い部分の左右に据え付けられている機銃台は後付けのもので、戦間期に13mm単装機銃→開戦後に25mm連装機銃と変遷しています。


艦橋は竣工時は屋根の無い露天艦橋でしたが後に屋根が付けられ密閉化されました。


全長の似た艦と並べたところ。手前から駆逐艦秋月、軽巡天龍、夕張、名取。


全長も建造年代も近い夕張ですがこちらは後に古鷹型重巡洋艦へと発展してゆく形で、かなり印象を異にします。


一方で長良型軽巡洋艦の名取は天龍型からの流れを色濃く残しています。


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古さは否めないものの初心者にも比較的易しいキットです。エッチングパーツも別途用意すれば作り応えのあるキットにもなるでしょう。あとは好み次第。派手な艦の合間にでも。


タミヤ1/700ウォーターラインシリーズの駆逐艦白露です。


タミヤの白露はウォーターラインシリーズのナンバリングが402と吹雪(401)の次ですが元々はNo.30とかなり古いキットになります。


白露は白露型駆逐艦の一番艦。軍縮条約により特型(吹雪型)を作れなくなったので条約避けとして小さな船体に特型と同等の武装を盛り込んだ初春型を作ったのですが、武装を盛りすぎてトップヘビーになり波浪でひっくり返る危険があるため結局改装により武装を少し減らす事になってしまいます。そこで設計をしなおして初春型と同等の船体サイズながら波浪に負けない強い船体に初春型よりは多めの武装を盛り込んだのが白露型駆逐艦です。


箱下面の塗装指示。例によりリノリウム色の指示が省略されています。


開封。ランナーは主要パーツとディテールアップパーツが入っています。説明書が2枚ありますが一方は英語版です。


説明書は正方形っぽい一枚紙。組み立て説明はやや古さを感じます。


主要パーツ。シンプルでパーツ点数も少な目ですが、それだけに組みあがりも早そうです。


ディテールアップパーツは小型艦用のXタイプ。


ディテールはさすがに古いせいかあっさりしすぎで多少なりとも手を加えないと物足りないかもしれません。


砲塔や魚雷発射管はディテールが乏しく、ここはディテールアップパーツに置き換えるのが良いでしょう。


このディテールアップパーツは白露型の主要武装のほぼ全てが揃っています。具体的には50口径三年式12.7cm連装砲(B型)が2つ、同単装砲が1つ、四連装魚雷発射管が2つ、25mm三連装機銃が2つ。あとは錨やカッターも。


簡単に置き換えるパーツを書き込んでみました。カッコ書きで(X-〇〇)と上に振っています。


それでは製作開始。1972年か・・・


バラストを艦底パーツに置いて船体パーツと貼り合わせます。やや段差が出来がちなのでこだわる人はプラ板などで面一に修正しましょう。


リノリウム色の指定は省略されているのでググってみるとこんな感じ?Wikipediaの春雨(白露型の5番艦)の画像を参考にしました。


軍艦色2を塗り、艦底色も塗ります。船体側面に何のディテールも無いので側窓をキリで軽く掘ってみましたが、みすぼらしいので右舷側だけ・・・


難しいところは無く、一気に組み上げられます。作業性の良さは古くてもタミヤらしいところ。ディテールアップパーツに付属の二式水上戦闘機も1機組んでみました。




デカールを貼り、エナメルジャーマングレーでウォッシングして完成。



まあ確かにちょっとあっさり気味でみつしり感が足りないのは否めません。



でも大型艦2隻、それも難物キットの後なのでとてもこう、癒されます・・・


艦前半には50口径三年式12.7cm連装砲塔が1基ポツンと置かれています。初春型では単装砲塔が直後に1段嵩上げして置かれていましたが艦後方へ移設されています。


艦中央部。2本の煙突の間と後部煙突の後ろに新開発された四連装魚雷発射管が配置されています。特型や初春型では三連装が3基だったので1本減っていますが、初春型は改装で三連装魚雷発射管を1基おろして軽量化しているので改装後の初春型と比較すれば増えていることになります。


艦後方。前を向く12.7cm単装砲塔と後方を向く連装砲塔が並んでいます。次の朝潮型からは単装砲塔が連装砲塔に置き換えられ、位置も一段高い位置にあり向きも後ろを向いています。


艦尾には爆雷投下軌条があります。再現されていませんが、その前方、連装砲塔との間にある箱状のディテールのあたりにY砲(九四式爆雷投射機)があるようで、ピットロードのキットではそうなっています。まあディテールアップパーツにY砲が付属しているので、つければ良かったんですけどね。


戻って艦中央部。後部煙突の左右に機銃がありますが、ここは竣工時単装の毘式40mm機銃(イギリスはビッカース製のQF2ポンド速射砲Mk.2を国産化したもの)が装備されていましたが、大戦期に九六式25mm三連装機銃に載せ替えられており、キットではこちらの仕様になっています。最終的には艦橋の前に連装機銃、12.7cm単装砲塔の位置に3連装機銃を装備していたそうです。


艦首を後方から見たところ。時期によりマストに22号や13号の電探が装備されていたそうです。ディテールアップパーツに両方とも付属するので取り付けても良いでしょう。


二式水上戦闘機。零式艦上戦闘機11型をベースにフロートを取り付け各部を防水処理するなどして水上機化した機体です。ただこの機体は艦船に搭載するよりも前線の島の防空用としてそのほとりに浮かんでるイメージ。




前級である初春型駆逐艦の子日と。全長はほぼ同じですが艤装の配置は結構違いがあります。この子日は新しめのキットなのでディテールが細かく、ちょっと並べるのは酷な印象。


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現存する古いキットはディテールは甘いもののパーツ点数が少なく簡単に組みあがるのが良点であり、酷いキットはリニューアルされて淘汰済みなので古いからダメ、なんてのは過去の話。あまり詳細でなくてもいいから軽く組めるのがいい、という向きにはむしろこういう古めのキットのが向いています。フジミの特やピットロードのキットで疲れた時にどうぞ。初心者の練習用にも。



フジミ1/700特シリーズの戦艦扶桑(昭和19年)です。


更新が長く開いたのはまあお察し下さいって感じで・・・いよいよ戦艦だ!って段でこんな面倒臭そうなの選んじゃうのも性格的なもの。仕方ありません。


戦艦のような大型艦は外国から買っていた帝国海軍は英国から購入した金剛を国産化し比叡・榛名・霧島を作り上げると、次は自国の運用思想に合わせた設計を盛り込み金剛型の船体をベースに思い思いに作り上げたのが扶桑型戦艦です。砲門数を多く取るため、艦橋・煙突・後部艦橋の間にも砲塔を詰め、金剛型より砲塔を2基増やし合計6基12門もの重武装を得ました。しかし、いざ運用してみると一斉射すれば爆炎が船体を包み込み、防御面ではどこに被弾しても弾薬庫など危険部位があるため誘爆により一気に爆沈する危険がある事等々、数多くの欠陥を露呈してしまう事になります。そして同型2隻目である山城は同性能の艦を2隻揃えるという運用から改善されずにそのまま竣工し、改良型である伊勢型から改善が進みます。扶桑・山城2艦とも最後まで根本的な改善はされませんでしたが、近代化改装として竣工時には前部煙突の直前に高く立っていたマストに各指揮所を積み重ねるように設置していったため非常に特徴的な「パゴダ・マスト」と呼ばれる艦橋形状となりました。
そして太平洋戦争時にはすでに竣工から30年が過ぎた古参であり、伊勢型のような大規模な改装はされず、そこそこに各戦役に参加、そして1944年、レイテ沖海戦のスリガオ海峡夜戦に於いて
艦隊の先頭を切って突入するも魚雷を受け落伍したのち大爆発を起こし轟沈してしまいます。


とまあ、作ってみたくなるじゃないですかこの変テコな艦橋、というわけでいざ箱を開けると山盛りのパーツ群。前回の利根も多かったのですがこれは更に多いです。





説明書は利根と同様に大きくてページも多いのですが、1か所修正として小さなピラ紙が一枚付いていました。実際は1か所どころじゃなくそこらじゅう間違いだらけの説明書で、もういっそ全部書き直せや!って感じ・・・ハシゴやパイプなど小さくて微妙に寸法の違うものの指示が頻繁に間違っているので取り付け前に仮組みを、というわけにもいかない位置もあって困ったもの。


パーツ全図。見た感じはガンプラのHGくらいのもんではあるのですが、艦プラだとこれでも凄まじい量に相当します。といっても覚悟的にはガンプラだとMGのボリューム多めくらいのレベル?


パーツの詳細さは「並」くらいかな・・・無駄に細かいのが特シリーズの困ったところですが、このキットは細かいパーツをよれよれに載せたパーツ同士を圧着させる工程がある等、かなり作業がしづらい部分もあります。


それでは作業開始。このキットも前回の利根と同様に細かいパーツを先に付けてから、パーツの集合体を載せる、という順序。船体に積み重ねていって最後に細かいパーツを、っていう順序の方が俺は好みかな・・・作業中にうっかり細かいパーツをなぎ倒す事があるので。


甲板は木甲板が主で船尾部分がリノリウム張りのようです。船尾部分がリノリウム張りなのはこの仕様だと航空艤装があるためで、航空艤装が艦の中央部にある時期の仕様だと艦尾も木甲板になっています。


軍艦色2を細かく塗ります。艦橋基部1段目にも木甲板の部分があります。


砲塔の取り付けまでが済んだところ。砲塔の上にも機銃が山盛りで当時の必死さが伝わってきます・・・扶桑の3番砲塔の上には航空艤装が載っていた事もありました。船体側面に副砲の砲身が飛び出しているので持ち上げる時にうっかり折らないように注意。


煙突→後部艦橋→前部艦橋の順に組み上げて船体に載せます。上写真はまだ前部艦橋が途中。


煙突の左右の甲板に開いた穴が気になるので説明書をよく見ると取り付け指示が無いのにいつの間にか取付いているパーツがあります・・・


もうちょっとで完成です。艦橋は何かちょっと曲がって見えますが、ジェンガに例えられるこの不安定な艦橋形状のせい・・・ではなく、実際に若干傾いている段があります。パーツの合いがお世辞にも良くないため(特にダボの径が穴より悉く大きめになっていて接着剤で溶解させないとスッと取りつかない部分多し)、部分部分で傾いて取りついたり浮いたり潰れたりしていて、中央を縦に貫通する軸パーツ(T7)も最終的には長すぎて合わなくなるので切り詰める必要があります。


水上機は零式水上観測機が2つ。塗装はイメググって参考にするのが一番ですが、大体説明書通りでOK。細かいですが比較的組みやすいです。ただし組んだはいいけど艦のカタパルトに取り付けるパーツが無く、接着位置の形状もあまり都合よくなかったのでカタパルトには接着しませんでした。




最後にエナメルジャーマングレーでウォッシングしますが、モノが大きいせいかボンヤリしているのでフラットブラックも使ってややクドめに。古い艦なのでフラットブラウンで多少の錆表現もしておきました。完成。



特徴的な艦なので出来上がってみればそこそこ満足なものの、しばらく大きい艦は勘弁したいわ・・・



戦艦だけあって迫力満点。特にこの扶桑は戦艦としては短めな船体に喫水線から50mと言われる背の高い艦橋があるため圧巻です。


艦首から。主砲は45口径ヴィッカース1908年型35.6cm砲。2番砲塔の上には3連装機銃が2基乗っています。


艦橋付近。元々あったマストを軸にして形の揃わないまま積層状に積み上げられた各種指揮所が特徴となっています。2段目の両側面には八九式12.7cm連装高角砲が据え付けられており、艦橋前面の2番砲塔直後に3連装機銃が2基装備されています。


2番煙突付近。2番とされているのは元々艦橋直後の抉れている位置に1番煙突がありましたが第2次改装時の機関の換装時に1番煙突の直下にあった機関が撤去されたついでに煙突も取り払われ、3番砲塔も後ろを向いていたものが前に向けられました。その1番煙突も扶桑型の欠陥のひとつで、高さが2番と同じにも関わらずそれよりも高い位置に指揮所が積み重ねられたため、追い風が吹くと煙が指揮所に流れ込むというものでした。なお、この3番砲塔周辺は2番艦の山城では構成が異なり、艦橋直後が抉れておらず、砲塔が後ろ向きのままなのでここが扶桑と山城を見分けるポイントとなっています。


4~6番砲塔と後部艦橋。


艦尾の航空艤装と零式水上観測機。第1次改装後には3番砲塔の上にカタパルトが載っていましたが1年後の第2次改装で艦尾が5m延長され、航空艤装は艦尾に移されました。水上機の搭載数は3機で、レール状に3基の架台がありますが配置はかなり窮屈です。伊勢型同様に扶桑型も航空戦艦化が検討されましたが実現しませんでした。


艦尾左舷側にデリック(クレーン)があり、右舷側にはカタパルトがあります。


甲板2段目の側面には多数の副砲、50口径四十一式15.2cm単装砲が並んでいます。この15.2cm砲は金剛に搭載の毘式15.2cm砲(ヴィッカース製)を国産化したものですが、人力装填ゆえに重くて小柄な日本人には扱いづらいので14cmに小型軽量化した50口径三年式14cm速射砲が作られ、伊勢型からはこちらが副砲として搭載されています。


低めの位置から煙突、艦橋後面を見上げるアングル。背の高い構造物の迫力もさながら、舷側に並ぶ副砲も圧巻です。


斜めに構図をとり、画面に構造物を所狭しと収めたアングル。みつしり感は色々と面倒臭い特シリーズの苦労の賜物。


艦橋を見下ろすアングル。城郭の天守閣といった雰囲気。


砲塔の回転はややキツめであまり動かす気は起きませんが、砲の俯仰は軽く行えます。左右独立して可動しますが、3・4番砲塔は砲口が艦橋の壁ギリギリで指が入らないので爪楊枝などを使わないと動かせません。



前回の利根と。全長はどちらも200mちょっとと差はわずかですが特に高さは明らかな差があります。


幅も結構差がありますがやはり高さ・・・


扶桑の艦橋からは重巡の艦橋は完全に見下ろしています。


逆に睦月型駆逐艦の艦橋からだととんでもない高さに感じます・・・


全長・全高ともにダイソーのディスプレイケースがピッタリ。幅も。


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特徴的な艦だし作り応えもあってカッコ良く仕上がりますが、非常にストレスの溜まるキットです。勘弁して下さい・・・



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