~趣味の世界~
東京マルイの電動ブローバックハンドガン・P99DAOを壊してしまいました。
ある日、何となく思い付きでスライドに艦船キットに付属するバラスト(金属製の細長い板状のパーツ)を貼りつけて動作させてみたところ、トリガーを引いても「ウィーン、ウィーン」とモーターだけが回っているような音になり、動作しなくなってしまいました。
原因がバカバカしい故障ですが、やっちまったものは仕方ありません。もうさんざ遊び倒した銃だし現行商品なうえ安価なのでわざわざ修理するのも何ですが、分解して経験値にしましょう。
スライドを外します。スライドを引いて下側から開くようにコキコキ揺すると外れます。
おおっといけねぇマガジンと電池も抜いておきましょうねー
銃の右側面に見えるネジを抜いてゆきます。フレーム後端に長いネジ、トリガーガードの付け根前側と後ろ側に中くらいの長さのネジ。
グリップの後ろ、下の方に貫通して刺さっているピンを抜くとグリップ後面が外れます。ネジが1本出てくるのでこれも抜きます。
アウターバレルの付け根上側に短いネジが1本あるので抜きます。銃口に差し込まれているパーツも外しますが、ちょっと固いので継ぎ目に精密ドライバーのマイナスを差し込むなどしてこじり外します。
フレームはモナカ合わせなので割ります。精密ドライバーのマイナスなどで丁寧にコキコキひらいてゆきます。
上側も。
スプリングガイドが嵌合していているので浮かしてずらします。
そのままグイグイとずらしてゆくとスプリングとスプリングガイドが抜けます。
フレーム後面もコキコキとモナカを開いてゆきます。適当なところでシリンダーとピストンも外れてきます。
グリップ後面下の辺りは電池ボックス側からシールが貼られているため割れないので・・・
カッターでシールを分割部分で切ってしまいます。
フレームが開かれました。
昔、電動ブローバックハンドガンが発売されたばかりの頃に最初のラインナップだったM92Fを買っていてこれも分解した事があるのですが、戻せなくなってジャンクパーツになりました。確かに写真も撮らずに作業していたら元に戻せなさそう・・・
駆動部分。基本的なしくみはマルイの高い方の電動ガンの仕組みと同様です。モーターの動力をピニオンギヤ、ベベルギヤ、スパーギヤ、セクターギヤを介してピストンの下にあるラックギヤを駆動してピストンを引きます。ただし逆転防止ラッチは多くの電動ガンのようにべベルギヤの軸周りにあるノッチに掛かるのではなく、セクターギヤの歯車に直接掛かっています。
さて故障箇所。モーターのシャフトにはめ込まれているピニオンギヤが歯車の溝の部分で割れています。スライドを重くしたために過負荷が掛かって一番弱いここが破損し、モーターが空回りしていたのです。構造上ここは強化に限度があり、金属ピニオンでも使わない限りどうしてもウィークポイントになってしまうでしょう。
さてこの銃のスライドを動作させているのはセクターギヤと同軸で取り付けられている、もう一つのセクターギヤ。
このもう一つのセクターギヤがフレーム内側に沿って配置されているラックギヤを引き、そのラックギヤは前方のリコイルスプリングの前までつながっており、スライドを引く動作を担います。スライドを引ききった後にセクターギヤの歯から解放されると、リコイルスプリングによってスライドは前進位置に戻ります。
しかし何とかならんかなぁコレ。
部屋の片隅でホコリを被っていたミニ四駆のピニオンが使えないかな?と取り出してみると、同じように割れてるじゃないですか!やだー!
ピニオンは同じ径の8枚ピニオン。補強が無く長さも若干違いますが・・・
流用は出来そうな雰囲気。ただしミニ四駆用なのでスピードギヤ入れてハイサイクル!というのはピニオン径が大きくなるので収まらなくなり無理でしょう。
今回は悪あがきはやめてパーツ取りに。インナーバレルとチャンバーゴムは中華チープガンのホップアップ化に使えます。インナーバレルに巻かれていた鉛ウェイトもおいしいパーツ。
@@@
マルイのトイガンが壊れた場合、余計な事はせずにそのままの状態で修理に出すこと。余計な事をしていた場合は捨てて新しく買いましょう。はい今度新しいの買ってきます、別のを。
ある日、何となく思い付きでスライドに艦船キットに付属するバラスト(金属製の細長い板状のパーツ)を貼りつけて動作させてみたところ、トリガーを引いても「ウィーン、ウィーン」とモーターだけが回っているような音になり、動作しなくなってしまいました。
原因がバカバカしい故障ですが、やっちまったものは仕方ありません。もうさんざ遊び倒した銃だし現行商品なうえ安価なのでわざわざ修理するのも何ですが、分解して経験値にしましょう。
スライドを外します。スライドを引いて下側から開くようにコキコキ揺すると外れます。
おおっといけねぇマガジンと電池も抜いておきましょうねー
銃の右側面に見えるネジを抜いてゆきます。フレーム後端に長いネジ、トリガーガードの付け根前側と後ろ側に中くらいの長さのネジ。
グリップの後ろ、下の方に貫通して刺さっているピンを抜くとグリップ後面が外れます。ネジが1本出てくるのでこれも抜きます。
アウターバレルの付け根上側に短いネジが1本あるので抜きます。銃口に差し込まれているパーツも外しますが、ちょっと固いので継ぎ目に精密ドライバーのマイナスを差し込むなどしてこじり外します。
フレームはモナカ合わせなので割ります。精密ドライバーのマイナスなどで丁寧にコキコキひらいてゆきます。
上側も。
スプリングガイドが嵌合していているので浮かしてずらします。
そのままグイグイとずらしてゆくとスプリングとスプリングガイドが抜けます。
フレーム後面もコキコキとモナカを開いてゆきます。適当なところでシリンダーとピストンも外れてきます。
グリップ後面下の辺りは電池ボックス側からシールが貼られているため割れないので・・・
カッターでシールを分割部分で切ってしまいます。
フレームが開かれました。
昔、電動ブローバックハンドガンが発売されたばかりの頃に最初のラインナップだったM92Fを買っていてこれも分解した事があるのですが、戻せなくなってジャンクパーツになりました。確かに写真も撮らずに作業していたら元に戻せなさそう・・・
駆動部分。基本的なしくみはマルイの高い方の電動ガンの仕組みと同様です。モーターの動力をピニオンギヤ、ベベルギヤ、スパーギヤ、セクターギヤを介してピストンの下にあるラックギヤを駆動してピストンを引きます。ただし逆転防止ラッチは多くの電動ガンのようにべベルギヤの軸周りにあるノッチに掛かるのではなく、セクターギヤの歯車に直接掛かっています。
さて故障箇所。モーターのシャフトにはめ込まれているピニオンギヤが歯車の溝の部分で割れています。スライドを重くしたために過負荷が掛かって一番弱いここが破損し、モーターが空回りしていたのです。構造上ここは強化に限度があり、金属ピニオンでも使わない限りどうしてもウィークポイントになってしまうでしょう。
さてこの銃のスライドを動作させているのはセクターギヤと同軸で取り付けられている、もう一つのセクターギヤ。
このもう一つのセクターギヤがフレーム内側に沿って配置されているラックギヤを引き、そのラックギヤは前方のリコイルスプリングの前までつながっており、スライドを引く動作を担います。スライドを引ききった後にセクターギヤの歯から解放されると、リコイルスプリングによってスライドは前進位置に戻ります。
しかし何とかならんかなぁコレ。
部屋の片隅でホコリを被っていたミニ四駆のピニオンが使えないかな?と取り出してみると、同じように割れてるじゃないですか!やだー!
ピニオンは同じ径の8枚ピニオン。補強が無く長さも若干違いますが・・・
流用は出来そうな雰囲気。ただしミニ四駆用なのでスピードギヤ入れてハイサイクル!というのはピニオン径が大きくなるので収まらなくなり無理でしょう。
今回は悪あがきはやめてパーツ取りに。インナーバレルとチャンバーゴムは中華チープガンのホップアップ化に使えます。インナーバレルに巻かれていた鉛ウェイトもおいしいパーツ。
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マルイのトイガンが壊れた場合、余計な事はせずにそのままの状態で修理に出すこと。余計な事をしていた場合は捨てて新しく買いましょう。はい今度新しいの買ってきます、別のを。
ピットロード1/700スカイウェーブシリーズの駆逐艦夕風です。
夕風?夕雲でも夕立でも夕張でもなく夕風(ゆうかぜ)。峯風型です。
夕風は峯風型駆逐艦の10番艦。峯風型駆逐艦はイギリスの駆逐艦の模倣であった前型までからとはうって変わって日本独自の設計による駆逐艦であり、1番艦である峯風の竣工が1920年と古いものの、戦間期の日本の駆逐艦として続く神風型・睦月型のベースともなっています。最大速力39ノットと高速であり、中でも4番艦の「島風」は40.7ノットを記録し特に快速を誇っていました(後に高速駆逐艦として建造された丙型駆逐艦にはこの「島風」の名が継承され、先代を凌ぐ40.9ノットを記録します)。
夕風は1921年8月に竣工し、同型艦の島風・太刀風(たちかぜ)と共に第三駆逐隊を編成します。太平洋戦争の直前頃には老朽化により予備艦として係留されておりこのまま退役を待つばかりでしたが、少しでも戦力が必要だった事、まだ30ノット以上の速力が出せた事から現役復帰し、太平洋戦争においては主に空母「鳳翔」に随伴し、鳳翔が内海にて練習艦として従事するようになると夕風もこれに伴って対潜哨戒や着艦訓練の支援(トンボ釣り)に従事します。1945年春頃になり鳳翔が現役を退いて呉に留まると夕風は別府湾(大分県)に異動となり、そこで空母「海鷹」と共に訓練に従事します。そして同年7月24日の空襲は何とか凌ぐものの、室津港(山口県)へ退避しようとしたところ海鷹が触雷し航行不能となったため別府湾内の日出港まで夕風が排水量12~13倍もある海鷹を曳航し、これに成功。結局28日には空襲により海鷹は大破するものの、曳航により大半の人員が退避できたため犠牲者は20人程に抑えられました。夕風は別府湾にて無傷で終戦を迎え、復員船として従事した後1947年に賠償艦としてシンガポールに回航され、イギリスへ引き渡し後、現地で解体されました。
外箱はウォーターラインシリーズの軽巡くらいの大柄な箱。最近のピットロードの外箱は青い共通の箱にラベルシールを貼っています。
開封。外箱は大きいですが中身はちんまりしています。
同封の塗装指示。同型艦の名前が列挙してあったりはせず、ちょっと寂しい。
説明書。読む要素が少ない・・・説明書では夕風の1944年9月仕様と、同型艦である汐風(しおかぜ)の1945年1月仕様の組み立て図が書かれています。竣工時~太平洋戦争中盤頃までの仕様で組む場合は別途資料が必要。また、甲板上のモールドを削って真っ平らにしなければならない部分もあり、ちょっと初心者の方には厳しいかも。
パーツ全図。ランナー2枚とデカール1枚。
名前デカールは7番艦~12番艦までの羽風(はかぜ)・秋風(あきかぜ)汐風(しおかぜ)・夕風(ゆうかぜ)・太刀風(たちかぜ)・帆風(ほかぜ)のものが付属。駆逐隊番号も付属しますが戦間期のうちに解隊されているし装備も大戦末期なので旗以外は使わないのが本来なのかも。お好みで。
モールドはピットロードらしくシャキッとしています。
それでは製作開始。船体の構成は船体と艦底と艦首甲板の3パーツ。
まずは説明書通り魚雷発射管の基部を2つ、魚雷格納庫や艦尾の機雷投下軌条などを削ります。まずタミヤの薄刃ニッパーなどで大雑把に切り取り、リューターで面を平らにしました。
舷外電路が箱絵に見られるので伸ばしランナーを貼って形成。ついでに魚雷発射管の基部を削った時に巻き添えになったリノリウム押さえのモールドも伸ばしランナーで補修。
リノリウム色を43ウッドブラウンで、他を32軍艦色2で塗装。艦首甲板はウェルデッキの部分など奥まっている部分を塗ってから接着した方がスマートか。
パーツを配置してゆきます。面倒なのはモールドを削る点だけで、他はサクサク組めます。
パーツを乗せ終えたところ。艦尾は爆雷装備が山盛りですが、印も何もないので設置場所は塗装指示書を参考に。
艦名デカール(両側面と艦尾)と旗を貼りました。
エナメルフラットブラック、フラットブラウン、ジャーマングレーでスミ入れ&ウォッシングして完成。
峯風シリーズは特徴的で組んでて楽しい・・・
12cm単装砲塔は6個付属のうち2個しか使わないので、これ先に組んでおけば前回のハセガワ睦月の時に流用できたなぁ・・・(後の祭
各部を観察。建造当時流行っていた機雷戦に対応のスプーン型艦首と短船首楼上の甲板後端に45口径三年式12cm単装砲。その後方ウェルデッキに六年式53cm連装魚雷発射管が・・・ありません。おそらく爆雷装備で重くなった分の軽量化のためだと思うのですが、1・3番魚雷発射管は撤去されています。艦橋は睦月型で行われたような密閉型への改装はされておらず、オープントップの羅針艦橋に幌屋根を被せたもののまま。艦橋左右の6.5mm機銃が置かれていた段は前方へ延長されて左右と繋がり、2基の九六式25mm連装機銃が設置されています。マスト前面に13号電探が設置されているのも確認できます。
艦中央部。煙突は前後とも頂部が延長されて特型駆逐艦などと似た形に変更されています。2本の煙突の間の台には2番砲塔がありましたが25mm連装機銃に置き換えられています
2番煙突の後ろには3番砲塔、その後ろに2番魚雷発射管、探照灯&マストと続き、3番魚雷発射管跡地、左右舷に25mm単装機銃、4番砲塔に代わって25mm連装機銃。この辺りの配置は峯風型でも12番艦までと13番~15番艦とで並びが違い、13番艦の野風以降3隻は神風型と同様に連装魚雷発射管が2つ並びその後方にマストの前後に3・4番砲塔という配置に変わっています。
右舷に回り艦尾。艦尾に2条あった機雷投下軌条に代わって爆雷投下軌条が2条設置され、その前方に爆雷投射機(Y砲)と爆雷装填台が3セット並んで設置されています。その左右舷には25mm単装機銃も置かれており、砲と魚雷が削減され機銃と爆雷が多く増備されているのが見てとれます。このほか93式水中聴音機などが装備されており、対空・対潜に振った装備に変更されています。
太平洋戦争終盤頃の装備だとどの艦も短艇類は搭載数が減っています。
峯風型駆逐艦は太平洋戦争開戦時には老朽艦であったものの需要はあったため廃艦するのを取りやめてそのまま内地での運用や後方での船団護衛などの担い手として、あるいは改装されて高速兵員輸送船や有人魚雷「回天」搭載艦となったりして現役が続行され、これもまた多くが戦没していますが、他の艦型に比べると終戦まで生き残った艦4隻と多い方でしょうか。
次型である神風型駆逐艦の疾風(はやて)と。
神風型は峯風型の13番艦以降(野風型、峯風改型とも)と同様のレイアウトで、装備がマイナーチェンジされた程度の違い。魚雷発射管が見た目は同じですが六年式から一〇年式に変更され、復元性改善のため船体が僅かに大型化しています。疾風を含む神風型後期型では機関の変更による低重心化や機銃が三年式6.5mm機銃が留式7.7mm機銃に置き換わるなどの変更が更にされています。
艦中央部は配置の変更により結構違って見えます。この疾風は開戦時の仕様なので装備は大戦末期の仕様である夕風の方が近代化されています。
艦後半も然り。
左から夕風(峯風型)、疾風(神風型)、長月(睦月型)。並ぶとやはり睦月型の本気度が高く、実際睦月型は第一線で戦い全艦が戦没しています。
@@@
旧型駆逐艦も中々良いもんでしょ。ちょっと面倒が多いキットもありますが、初心者でも気合い次第で割と何とかなるんじゃないでしょうか。興味があったら腕前にかかわらず是非手を出してみていただきたい。
夕風?夕雲でも夕立でも夕張でもなく夕風(ゆうかぜ)。峯風型です。
夕風は峯風型駆逐艦の10番艦。峯風型駆逐艦はイギリスの駆逐艦の模倣であった前型までからとはうって変わって日本独自の設計による駆逐艦であり、1番艦である峯風の竣工が1920年と古いものの、戦間期の日本の駆逐艦として続く神風型・睦月型のベースともなっています。最大速力39ノットと高速であり、中でも4番艦の「島風」は40.7ノットを記録し特に快速を誇っていました(後に高速駆逐艦として建造された丙型駆逐艦にはこの「島風」の名が継承され、先代を凌ぐ40.9ノットを記録します)。
夕風は1921年8月に竣工し、同型艦の島風・太刀風(たちかぜ)と共に第三駆逐隊を編成します。太平洋戦争の直前頃には老朽化により予備艦として係留されておりこのまま退役を待つばかりでしたが、少しでも戦力が必要だった事、まだ30ノット以上の速力が出せた事から現役復帰し、太平洋戦争においては主に空母「鳳翔」に随伴し、鳳翔が内海にて練習艦として従事するようになると夕風もこれに伴って対潜哨戒や着艦訓練の支援(トンボ釣り)に従事します。1945年春頃になり鳳翔が現役を退いて呉に留まると夕風は別府湾(大分県)に異動となり、そこで空母「海鷹」と共に訓練に従事します。そして同年7月24日の空襲は何とか凌ぐものの、室津港(山口県)へ退避しようとしたところ海鷹が触雷し航行不能となったため別府湾内の日出港まで夕風が排水量12~13倍もある海鷹を曳航し、これに成功。結局28日には空襲により海鷹は大破するものの、曳航により大半の人員が退避できたため犠牲者は20人程に抑えられました。夕風は別府湾にて無傷で終戦を迎え、復員船として従事した後1947年に賠償艦としてシンガポールに回航され、イギリスへ引き渡し後、現地で解体されました。
外箱はウォーターラインシリーズの軽巡くらいの大柄な箱。最近のピットロードの外箱は青い共通の箱にラベルシールを貼っています。
開封。外箱は大きいですが中身はちんまりしています。
同封の塗装指示。同型艦の名前が列挙してあったりはせず、ちょっと寂しい。
説明書。読む要素が少ない・・・説明書では夕風の1944年9月仕様と、同型艦である汐風(しおかぜ)の1945年1月仕様の組み立て図が書かれています。竣工時~太平洋戦争中盤頃までの仕様で組む場合は別途資料が必要。また、甲板上のモールドを削って真っ平らにしなければならない部分もあり、ちょっと初心者の方には厳しいかも。
パーツ全図。ランナー2枚とデカール1枚。
名前デカールは7番艦~12番艦までの羽風(はかぜ)・秋風(あきかぜ)汐風(しおかぜ)・夕風(ゆうかぜ)・太刀風(たちかぜ)・帆風(ほかぜ)のものが付属。駆逐隊番号も付属しますが戦間期のうちに解隊されているし装備も大戦末期なので旗以外は使わないのが本来なのかも。お好みで。
モールドはピットロードらしくシャキッとしています。
それでは製作開始。船体の構成は船体と艦底と艦首甲板の3パーツ。
まずは説明書通り魚雷発射管の基部を2つ、魚雷格納庫や艦尾の機雷投下軌条などを削ります。まずタミヤの薄刃ニッパーなどで大雑把に切り取り、リューターで面を平らにしました。
舷外電路が箱絵に見られるので伸ばしランナーを貼って形成。ついでに魚雷発射管の基部を削った時に巻き添えになったリノリウム押さえのモールドも伸ばしランナーで補修。
リノリウム色を43ウッドブラウンで、他を32軍艦色2で塗装。艦首甲板はウェルデッキの部分など奥まっている部分を塗ってから接着した方がスマートか。
パーツを配置してゆきます。面倒なのはモールドを削る点だけで、他はサクサク組めます。
パーツを乗せ終えたところ。艦尾は爆雷装備が山盛りですが、印も何もないので設置場所は塗装指示書を参考に。
艦名デカール(両側面と艦尾)と旗を貼りました。
エナメルフラットブラック、フラットブラウン、ジャーマングレーでスミ入れ&ウォッシングして完成。
峯風シリーズは特徴的で組んでて楽しい・・・
12cm単装砲塔は6個付属のうち2個しか使わないので、これ先に組んでおけば前回のハセガワ睦月の時に流用できたなぁ・・・(後の祭
各部を観察。建造当時流行っていた機雷戦に対応のスプーン型艦首と短船首楼上の甲板後端に45口径三年式12cm単装砲。その後方ウェルデッキに六年式53cm連装魚雷発射管が・・・ありません。おそらく爆雷装備で重くなった分の軽量化のためだと思うのですが、1・3番魚雷発射管は撤去されています。艦橋は睦月型で行われたような密閉型への改装はされておらず、オープントップの羅針艦橋に幌屋根を被せたもののまま。艦橋左右の6.5mm機銃が置かれていた段は前方へ延長されて左右と繋がり、2基の九六式25mm連装機銃が設置されています。マスト前面に13号電探が設置されているのも確認できます。
艦中央部。煙突は前後とも頂部が延長されて特型駆逐艦などと似た形に変更されています。2本の煙突の間の台には2番砲塔がありましたが25mm連装機銃に置き換えられています
2番煙突の後ろには3番砲塔、その後ろに2番魚雷発射管、探照灯&マストと続き、3番魚雷発射管跡地、左右舷に25mm単装機銃、4番砲塔に代わって25mm連装機銃。この辺りの配置は峯風型でも12番艦までと13番~15番艦とで並びが違い、13番艦の野風以降3隻は神風型と同様に連装魚雷発射管が2つ並びその後方にマストの前後に3・4番砲塔という配置に変わっています。
右舷に回り艦尾。艦尾に2条あった機雷投下軌条に代わって爆雷投下軌条が2条設置され、その前方に爆雷投射機(Y砲)と爆雷装填台が3セット並んで設置されています。その左右舷には25mm単装機銃も置かれており、砲と魚雷が削減され機銃と爆雷が多く増備されているのが見てとれます。このほか93式水中聴音機などが装備されており、対空・対潜に振った装備に変更されています。
太平洋戦争終盤頃の装備だとどの艦も短艇類は搭載数が減っています。
峯風型駆逐艦は太平洋戦争開戦時には老朽艦であったものの需要はあったため廃艦するのを取りやめてそのまま内地での運用や後方での船団護衛などの担い手として、あるいは改装されて高速兵員輸送船や有人魚雷「回天」搭載艦となったりして現役が続行され、これもまた多くが戦没していますが、他の艦型に比べると終戦まで生き残った艦4隻と多い方でしょうか。
次型である神風型駆逐艦の疾風(はやて)と。
神風型は峯風型の13番艦以降(野風型、峯風改型とも)と同様のレイアウトで、装備がマイナーチェンジされた程度の違い。魚雷発射管が見た目は同じですが六年式から一〇年式に変更され、復元性改善のため船体が僅かに大型化しています。疾風を含む神風型後期型では機関の変更による低重心化や機銃が三年式6.5mm機銃が留式7.7mm機銃に置き換わるなどの変更が更にされています。
艦中央部は配置の変更により結構違って見えます。この疾風は開戦時の仕様なので装備は大戦末期の仕様である夕風の方が近代化されています。
艦後半も然り。
左から夕風(峯風型)、疾風(神風型)、長月(睦月型)。並ぶとやはり睦月型の本気度が高く、実際睦月型は第一線で戦い全艦が戦没しています。
@@@
旧型駆逐艦も中々良いもんでしょ。ちょっと面倒が多いキットもありますが、初心者でも気合い次第で割と何とかなるんじゃないでしょうか。興味があったら腕前にかかわらず是非手を出してみていただきたい。
ハセガワ1/700ウォーターラインシリーズの駆逐艦睦月(むつき)です。
箱サイズはおなじみの小さな駆逐艦キットのもの。以前組んだ三日月の元キットです。このハセガワ睦月は1973年頃からあるキットで、太平洋戦争開戦直前頃に艦橋前に連装機銃を追加、白色の迷彩塗装を施された状態の仕様でキット化され、後に三日月が竣工時の姿で追加されました。
睦月(むつき)は睦月型駆逐艦の1番艦。睦月型駆逐艦はイギリス製駆逐艦の模倣から脱し日本独自の設計となった峯風型駆逐艦の最終進化型であり、特徴としては53cmを連装3基6門装備していた魚雷を、日本海軍の駆逐艦として初となる61cm魚雷3連装2基6門に置き換えています。
睦月は「第19号駆逐艦」として1926年に竣工、1928年には「睦月」の名が与えられました。1935年の第四艦隊事件の際に同型艦である菊月と共に艦橋が破壊されたため、設計を改めて修理が行われました。太平洋戦争開戦時にはすでに旧式化していたものの、61cm魚雷を装備する事もあり第一線に投入され同型の如月(きさらぎ)・弥生(やよい)・望月(もちづき)と共に第30駆逐隊を編成しますが、開戦直後のウェーク島攻略戦時に如月が沈没し、翌年5月には補充として同型の卯月(うづき)が編入されました。第30駆逐隊は第八艦隊に属しガダルカナル島やソロモン海などを転戦します。そして1942年8月のガダルカナル島における戦いの中、米陸軍のB-17爆撃機の攻撃を受け沈没します。
箱下面は塗装図。特徴的な迷彩塗装がされていますが、元の色(軍艦色2)の上にエアクラフトグレーを乗せてゆく塗りになっています。ただどの部分に塗るのかが曖昧で、他社キットの睦月では艦橋が真っ白だったりするので面倒臭い!と思うなら普通に軍艦色2だけの塗装にしてしまってよいでしょう。
開封。キットのボリュームはそこそこ。
説明書。NO.77とナンバリングが古いままになっており、古さが伺えます。
主要パーツ群。少なくシンプルにまとめられています。
多少バリがありますが、ハセガワの古いキットとしては可愛らしいレベル。
静模のディテールアップパーツ小型艦用が1枚付属します。ただし使うのはX37の十二年式三連装魚雷発射管が2つとX40の九六式25mm連装機銃が1つ、7mカッターが2つくらいでしょうか。7m内火艇は穴の位置が違うので使いにくいです。今回はいずれも使用しませんでした。
それでは製作開始。船体部分は船体パーツと艦底パーツ、間にバラスト、船首甲板の構成。
船体側面にはディテールが何も無いので舷窓をピンバイスで開けておきました。
三日月の時に気になった12cm単装砲塔の小ささを、プラ板を切った貼ったして若干大型化。
形はピットロードの睦月型などの12cm単装砲を参考にしました。ただしあちらはやや大き過ぎるらしいのであちらよりは小さめに。
リノリウム色として43ウッドブラウンを塗り、他の部分を32軍艦色2で塗装。リノリウム色に塗る部分は資料や作例や各メーカーの説明書によって違いがあり、どれが正解かわかりません・・・ピットのは艦橋の横もだけど艦尾はもっと前までだし、某所に展示されてる大きな模型は艦首甲板にもリノリウム色の部分があるし。
パーツを乗せてゆきます。ピンセット無しでサクサク組み進められます。
パーツを一通り載せ終えたところ。ハセガワ睦月の艦橋横のカッターの下あたりの部分は竣工時のままになってるミスがあり、正しくはここは切り飛ばして甲板に直にボートダビットを置くのが正しいようです。
デカールを貼ります。手脂のせいか、シルバリングしまくりでちょっと苦戦。マークセッターで丁寧に対処します。
いつも通りエナメルフラットブラック、フラットブラウン、ジャーマングレーでウォッシングをして完成。ちょっとジャーマングレーが薄まり過ぎてつや消し不足。そろそろ新しいのを出さないと・・・
古いキットなりにあっさり気味ではありますが、ガッカリするほどではありません。
ピットロードの睦月型も船体側面のディテールは浅いので側面の見た目はそれほど劣りません。ただ喫水の高さは好みが分かれるかも。
各部を観察。艦首は峯風型とその改良型である神風型ではスプーン型だったものが睦月型からは凌波性に優れたダブルカーブ型に改められました。艦首甲板後端に置かれた主砲塔は45口径三年式12cm単装砲塔が引き続き搭載されています。その直後の一段下がったウェルデッキには神風型までの53cm連装魚雷発射管に代わり、十二年式61cm三連装魚雷発射管に置き換えられ、後に後継型の特型駆逐艦が波避けとして砲室が備え付けられるようになるとこれに倣い睦月型にも砲室が取り付けられました。
艦中央部。艦橋は竣工時は前面が尖ったオープントップの羅針艦橋に幌屋根という従来式のものでしたが、第四艦隊事件の際に強烈な波浪を被って艦橋が破壊されたため修理のついでに密閉型の艦橋に作り代えられ、同型各艦も同様の形状に改装されています。機関は峯風型から続くロ号艦本式缶4基に神風型後期艦から採用された艦本式タービン2基2軸による38500馬力の出力を持ち、峯風型からは重量が増したとはいえまだ最大速力37.25ノットの快速を保っていました。煙突は缶4基から2本ずつ束ねられているため前後に長円断面をもつ煙突が2本立っており、煙突頂部は改装により竣工時よりもカットが鋭角に変更されています。
艦後部。峯風型の最終3艦以降から3番砲塔が2番煙突直後から魚雷発射管の後ろへ移動、マストを挟んで3番と4番砲塔が背中合わせになる配置になり、これが睦月型でも踏襲されています。
右舷に回り艦尾。爆雷投下軌条が2条装備されており、旗竿の直前には掃海具がモールドで再現されています。その前方には大雑把なモールドで形状が確認しにくいですが八一式爆雷投射機(K砲)が2基装備されています。
2番煙突の左右にある前後に長い箱状のものは予備魚雷の格納庫。ここからレールに載せて前後の魚雷発射管へ魚雷を運ぶようになっています。1番2番の煙突間には2番砲塔が置かれていますが、特型駆逐艦以降では主砲が連装になったため砲塔数が減らされてここの砲は外され、代わりに艦橋前にあった魚雷発射管がこの位置に移動してきます。
対空兵装は竣工時には艦橋左右に留式7.7mm機銃が1挺ずつ計2挺しかありませんでしたが、太平洋戦争開戦直前の時期に艦橋の前に九六式25mm連装機銃が1基追加されました。ただしこの機銃追加は全ての睦月型で行われたものではなく、艦橋左右の7.7mm機銃の台を前方に拡張して25mm連装機銃を左右1基ずつ計2基に置き換えられたり、2番魚雷発射管の前に台を設置してそこへ25mm3連装機銃を置いたりしていました。睦月型のうち太平洋戦争終盤まで生き残っていた卯月では12cm砲が2基と魚雷発射管1基が撤去されて代わりに25mmの三連装2基、連装2基、単装6挺、単装機銃座2基まで増備されていました。
同ハセガワ三日月と。
艦橋や魚雷発射管に違いが確認できます。
艦中央部。煙突頂部の形状や2番魚雷発射管に違いが確認できます。
艦後部。このあたりは同じ。よく見ると三日月(奥側)の後部マストが前後逆に取りついていました・・・
ピットロード長月と。
喫水の高さがかなり違うため結構印象が異なります。前述のように艦橋前の機銃が長月では連装2基に増備されており、艦橋左右のカッターの下の構造は長月の方が正しいです。
艦中央部。ディテールの詳細さが全然違い、煙突基部などはハセガワは1段高い段の上から生えていますがピットロードは甲板の高さから生えており、キット年次の差を感じます。
艦尾。全然違うのですが、睦月型は艦尾が改装されていたり装備の違いがあったりで一概にハセガワ睦月が大間違いというわけではありません。むしろピットロードの神風型の艦尾はハセガワ睦月に近い形をしています。
奥(上)からピットロード疾風(はやて・神風型)、ハセガワ三日月、ハセガワ睦月、ピットロード長月。
前から。もうどれがどれかわかるかな?
@@@
古いなりのキットですが、安いし組みやすいのでちょっとの考証の間違いなんてわからない初心者や大体そんな形してれば十分というライトユーザー向き。一方で神経質なヘビーユーザーは発狂するキットです・・・
ハセガワは近年は主に大型艦をリニューアルしてきているのでいつかきっと駆逐艦キットも・・・と思うのですが、どうも優先度は低そうで・・・
箱サイズはおなじみの小さな駆逐艦キットのもの。以前組んだ三日月の元キットです。このハセガワ睦月は1973年頃からあるキットで、太平洋戦争開戦直前頃に艦橋前に連装機銃を追加、白色の迷彩塗装を施された状態の仕様でキット化され、後に三日月が竣工時の姿で追加されました。
睦月(むつき)は睦月型駆逐艦の1番艦。睦月型駆逐艦はイギリス製駆逐艦の模倣から脱し日本独自の設計となった峯風型駆逐艦の最終進化型であり、特徴としては53cmを連装3基6門装備していた魚雷を、日本海軍の駆逐艦として初となる61cm魚雷3連装2基6門に置き換えています。
睦月は「第19号駆逐艦」として1926年に竣工、1928年には「睦月」の名が与えられました。1935年の第四艦隊事件の際に同型艦である菊月と共に艦橋が破壊されたため、設計を改めて修理が行われました。太平洋戦争開戦時にはすでに旧式化していたものの、61cm魚雷を装備する事もあり第一線に投入され同型の如月(きさらぎ)・弥生(やよい)・望月(もちづき)と共に第30駆逐隊を編成しますが、開戦直後のウェーク島攻略戦時に如月が沈没し、翌年5月には補充として同型の卯月(うづき)が編入されました。第30駆逐隊は第八艦隊に属しガダルカナル島やソロモン海などを転戦します。そして1942年8月のガダルカナル島における戦いの中、米陸軍のB-17爆撃機の攻撃を受け沈没します。
箱下面は塗装図。特徴的な迷彩塗装がされていますが、元の色(軍艦色2)の上にエアクラフトグレーを乗せてゆく塗りになっています。ただどの部分に塗るのかが曖昧で、他社キットの睦月では艦橋が真っ白だったりするので面倒臭い!と思うなら普通に軍艦色2だけの塗装にしてしまってよいでしょう。
開封。キットのボリュームはそこそこ。
説明書。NO.77とナンバリングが古いままになっており、古さが伺えます。
主要パーツ群。少なくシンプルにまとめられています。
多少バリがありますが、ハセガワの古いキットとしては可愛らしいレベル。
静模のディテールアップパーツ小型艦用が1枚付属します。ただし使うのはX37の十二年式三連装魚雷発射管が2つとX40の九六式25mm連装機銃が1つ、7mカッターが2つくらいでしょうか。7m内火艇は穴の位置が違うので使いにくいです。今回はいずれも使用しませんでした。
それでは製作開始。船体部分は船体パーツと艦底パーツ、間にバラスト、船首甲板の構成。
船体側面にはディテールが何も無いので舷窓をピンバイスで開けておきました。
三日月の時に気になった12cm単装砲塔の小ささを、プラ板を切った貼ったして若干大型化。
形はピットロードの睦月型などの12cm単装砲を参考にしました。ただしあちらはやや大き過ぎるらしいのであちらよりは小さめに。
リノリウム色として43ウッドブラウンを塗り、他の部分を32軍艦色2で塗装。リノリウム色に塗る部分は資料や作例や各メーカーの説明書によって違いがあり、どれが正解かわかりません・・・ピットのは艦橋の横もだけど艦尾はもっと前までだし、某所に展示されてる大きな模型は艦首甲板にもリノリウム色の部分があるし。
パーツを乗せてゆきます。ピンセット無しでサクサク組み進められます。
パーツを一通り載せ終えたところ。ハセガワ睦月の艦橋横のカッターの下あたりの部分は竣工時のままになってるミスがあり、正しくはここは切り飛ばして甲板に直にボートダビットを置くのが正しいようです。
デカールを貼ります。手脂のせいか、シルバリングしまくりでちょっと苦戦。マークセッターで丁寧に対処します。
いつも通りエナメルフラットブラック、フラットブラウン、ジャーマングレーでウォッシングをして完成。ちょっとジャーマングレーが薄まり過ぎてつや消し不足。そろそろ新しいのを出さないと・・・
古いキットなりにあっさり気味ではありますが、ガッカリするほどではありません。
ピットロードの睦月型も船体側面のディテールは浅いので側面の見た目はそれほど劣りません。ただ喫水の高さは好みが分かれるかも。
各部を観察。艦首は峯風型とその改良型である神風型ではスプーン型だったものが睦月型からは凌波性に優れたダブルカーブ型に改められました。艦首甲板後端に置かれた主砲塔は45口径三年式12cm単装砲塔が引き続き搭載されています。その直後の一段下がったウェルデッキには神風型までの53cm連装魚雷発射管に代わり、十二年式61cm三連装魚雷発射管に置き換えられ、後に後継型の特型駆逐艦が波避けとして砲室が備え付けられるようになるとこれに倣い睦月型にも砲室が取り付けられました。
艦中央部。艦橋は竣工時は前面が尖ったオープントップの羅針艦橋に幌屋根という従来式のものでしたが、第四艦隊事件の際に強烈な波浪を被って艦橋が破壊されたため修理のついでに密閉型の艦橋に作り代えられ、同型各艦も同様の形状に改装されています。機関は峯風型から続くロ号艦本式缶4基に神風型後期艦から採用された艦本式タービン2基2軸による38500馬力の出力を持ち、峯風型からは重量が増したとはいえまだ最大速力37.25ノットの快速を保っていました。煙突は缶4基から2本ずつ束ねられているため前後に長円断面をもつ煙突が2本立っており、煙突頂部は改装により竣工時よりもカットが鋭角に変更されています。
艦後部。峯風型の最終3艦以降から3番砲塔が2番煙突直後から魚雷発射管の後ろへ移動、マストを挟んで3番と4番砲塔が背中合わせになる配置になり、これが睦月型でも踏襲されています。
右舷に回り艦尾。爆雷投下軌条が2条装備されており、旗竿の直前には掃海具がモールドで再現されています。その前方には大雑把なモールドで形状が確認しにくいですが八一式爆雷投射機(K砲)が2基装備されています。
2番煙突の左右にある前後に長い箱状のものは予備魚雷の格納庫。ここからレールに載せて前後の魚雷発射管へ魚雷を運ぶようになっています。1番2番の煙突間には2番砲塔が置かれていますが、特型駆逐艦以降では主砲が連装になったため砲塔数が減らされてここの砲は外され、代わりに艦橋前にあった魚雷発射管がこの位置に移動してきます。
対空兵装は竣工時には艦橋左右に留式7.7mm機銃が1挺ずつ計2挺しかありませんでしたが、太平洋戦争開戦直前の時期に艦橋の前に九六式25mm連装機銃が1基追加されました。ただしこの機銃追加は全ての睦月型で行われたものではなく、艦橋左右の7.7mm機銃の台を前方に拡張して25mm連装機銃を左右1基ずつ計2基に置き換えられたり、2番魚雷発射管の前に台を設置してそこへ25mm3連装機銃を置いたりしていました。睦月型のうち太平洋戦争終盤まで生き残っていた卯月では12cm砲が2基と魚雷発射管1基が撤去されて代わりに25mmの三連装2基、連装2基、単装6挺、単装機銃座2基まで増備されていました。
同ハセガワ三日月と。
艦橋や魚雷発射管に違いが確認できます。
艦中央部。煙突頂部の形状や2番魚雷発射管に違いが確認できます。
艦後部。このあたりは同じ。よく見ると三日月(奥側)の後部マストが前後逆に取りついていました・・・
ピットロード長月と。
喫水の高さがかなり違うため結構印象が異なります。前述のように艦橋前の機銃が長月では連装2基に増備されており、艦橋左右のカッターの下の構造は長月の方が正しいです。
艦中央部。ディテールの詳細さが全然違い、煙突基部などはハセガワは1段高い段の上から生えていますがピットロードは甲板の高さから生えており、キット年次の差を感じます。
艦尾。全然違うのですが、睦月型は艦尾が改装されていたり装備の違いがあったりで一概にハセガワ睦月が大間違いというわけではありません。むしろピットロードの神風型の艦尾はハセガワ睦月に近い形をしています。
奥(上)からピットロード疾風(はやて・神風型)、ハセガワ三日月、ハセガワ睦月、ピットロード長月。
前から。もうどれがどれかわかるかな?
@@@
古いなりのキットですが、安いし組みやすいのでちょっとの考証の間違いなんてわからない初心者や大体そんな形してれば十分というライトユーザー向き。一方で神経質なヘビーユーザーは発狂するキットです・・・
ハセガワは近年は主に大型艦をリニューアルしてきているのでいつかきっと駆逐艦キットも・・・と思うのですが、どうも優先度は低そうで・・・
ハセガワ1/700ウォーターラインシリーズの駆逐艦若竹です。
同じハセガワの樅(もみ)のバリエーションキットと言ったら良いでしょうか。
若竹は若竹型駆逐艦の1番艦。イギリスの駆逐艦の模倣から脱却し日本独自設計となった峯風型駆逐艦、その小型版であった二等駆逐艦・樅型の改良型が若竹型です。設計上やや重心が高めであった峯風型の短所が小型化により顕著となってしまったため若竹型では船体を15cmほど拡幅しています。もっともその程度では不十分だったのか、4番艦「早蕨(さわらび)」は1932年、荒天の台湾海峡にて転覆事故を起こし沈没しています。若竹型駆逐艦は八八艦隊計画により23隻の建造が計画されましたが1922年に締結されたワシントン海軍軍縮条約により八八艦隊計画は破棄され、すでに起工していた8隻のみが建造されました。これ以後は大型の一等駆逐艦で統一され、若竹型が最後の二等駆逐艦となりました。(小型の駆逐艦としては戦中期に建造された松型駆逐艦がありますが、実質的には同等の存在であるものの「二等」とは分類されていません)
若竹は1921年12月に起工、1922年9月に「第二駆逐艦」として就役。1924年に名称が「第二号駆逐艦」に改められ、1928年に「若竹」の名が与えられます。太平洋戦争の頃には旧式化していたものの輸送船団護衛任務に従事し、最後は1944年3月30日のパラオ大空襲の際、第31号哨戒艇(元・樅型駆逐艦「菊」)などと共にパタ07船団を護衛して台湾の高雄に向かおうとしたところを攻撃され、船団もろとも全滅してしまいます。
箱下面は塗装指示。
開封。樅(もみ)と同様にちんまりしています。
説明書。組み立て説明の方の図に所々おかしい点(樅とごっちゃになってる?)があり注意が必要です。③で2番煙突の後ろの台に探照灯を取り付けているのに④の図ではT字型のパーツ(A7)が取りついていたり、④の1番砲塔の後ろに取り付け指示の無いT字型のパーツが取りついていたり。
パーツ全図。第1号型哨戒特務艇のランナーもそうですが、キット自体は説明書、箱、デカール以外のランナー4枚は樅と全く同じもの。
準同型艦で船体幅がわずかに違うだけ、とWikipediaにもありますがさすがに全く同じキットなのはどうなんだろう・・・
樅の時にググって調べた際、見つけたサイトではハセガワの若竹はかなり樅よりのディテールであり、かといって樅なら正しいかといえばそうでもない。ハセガワ樅を樅として作るならまあ許容範囲ですが、若竹として作ると間違いだらけなのでせめてパッと見でおかしい点だけでも修正してみます。まずは1番砲塔基部。一段下がって放射状のディテールが入っていますが、ここは1段下がらないのが正解のよう。プラ版をワッシャーのような形に切り出し・・・
1段下がった部分にはめ込みました。放射状のディテールなのはここは木板を放射状に並べているらしいので、色もタンかウッドブラウンに。
舷窓も窓枠だけがぼんやり凸モールドで再現されているだけなのでピンバイスでハッキリさせます。細いバイスを見つけて使ってみたら何個か掘ったところで折れてしまい、途中から少し大きめになってしまいました。
リノリウム色として43ウッドブラウンを塗装。
2番煙突の後ろにある探照灯の台は横長の長方形の左舷側が丸くなっている形が正しく、プラ板で自作しました。
とりあえず一旦32軍艦色2で塗装。キットは喫水が高すぎるので艦底パーツは取り付けていません。
艦橋頂部の台はキットでは丸ですが若竹型では前に延長されて長円型を成しています。また艦橋2階の左右の張り出しも前縁が後方に少し斜めカットされた形に。
パーツを次々と取り付けてゆきます。砲塔の防盾はキットでは樅準拠で上が開いていますが若竹では閉じているのでプラ板で塞ぎ、マストの途中にある見張所は十字の上にあるのを下側に移設、マスト自体の取り付け位置も1番煙突寄りに直しました。機銃は艦橋左右の張り出しに付属の6.5mm機銃を置きますが、そのままだと背が高すぎるので銃架を半分くらいに切ってとりつけました。
細かい塗装が済んだところ。艦橋屋根も若竹ではもう少し形状が違うのですがパテが要りそうなので割愛。少ない手間でパッと見で若竹に見えれば十分かな・・・
デカールを貼ります。
エナメル塗料のフラットブラウン・フラットブラック・ジャーマングレーを使ってスミ入れやウォッシングをして完成。
やっぱり多少なりとも手を加えると満足感が高いですね。
艦のサイズに比してバカにならない分厚さの艦底パーツが無いだけで結構印象が違うように思えます。
各部を観察。主砲塔は45口径三年式12cm単装砲。樅型では当初防盾が前と左右のみの防御でしたが後に天蓋が追加され、若竹型も天蓋付きとなっています。主砲塔の後方に置かれていた三年式6.5mm機銃は艦橋左右に移設され、ウェルデッキ側に張り出していた台も撤去されています。
一段下がったウェルデッキには六年式53cm連装水上発射管が樅型から引き続き装備されています。
艦橋頂部にあった探照灯は2番煙突後方の機銃台に代えて移設され、艦橋頂部には測距儀が前後に並んで2基置かれています。マストの途中にある見張所は十字の下に移設していますが、よく調べたら若竹型の後半4艦(朝顔・夕顔・芙蓉(ふよう)・刈萱(かるかや))のみの特徴で、若竹は元のままで良かったようです。
艦後方。連装魚雷発射管、マスト、12cm単装砲塔の順に並んでいます。
艦尾には爆雷投下軌条が2条あります。
再現していませんが、単装砲の台や艦橋にベランダの壁みたいになっている部分は実際には手摺に白い幌をかけているので極々薄く、色は白いのが正しい様子。でもあんまり白い部分が多いのは好みが出そう。
艦橋も屋根だけを白にしていますが、その上の測距儀のある部分も本来は白、艦橋の窓があるメイン部分、ここを羅針艦橋といいますが、ここも窓のある前面と側面前半くらいが鉄製で、そこより後ろは白い幌張りなのだそうです。樅型では更に幌張りの部分が多いので、正しく塗ると艦橋上半分くらいは真っ白になります。
樅と。元々全く同じキット。
やはり工作不足であまり見分けが付きませんが、配置物や所々の形状などの差異が確認できます。できて欲しい。
12cm単装砲の防盾天面、1番砲塔後方の機銃とその設置場所の形状、艦橋左右の張り出しの形状とそこに設置される機銃の有無、艦橋頂部の形状と配置物、前マストの設置位置、2番煙突後方の台の形状と配置物。といったところでしょうか。
まだ細かく所々再現しきれなかった差異があります。
参考にしたサイトを提示しておきます。
http://www.enjaku.jp/2012/05/momi-class-3.html
睦月型駆逐艦「三日月」と。睦月型もそう大きな艦ではありませんが、樅型・若竹型をずっと見た後では
「でかっ」
そりゃハイローミックスのハイがでかくてローが小さいのは当たり前ですが、ううむ・・・
@@@
ハセガワの樅はまあいいのですが、それと全く同じキットを若竹として組むにはちょっと乱暴なように思えます。マイナー艦だし、艦娘にもなりそうにないし、ググっても有効な資料の少ない艦だし、仕方無いのかな・・・
同じハセガワの樅(もみ)のバリエーションキットと言ったら良いでしょうか。
若竹は若竹型駆逐艦の1番艦。イギリスの駆逐艦の模倣から脱却し日本独自設計となった峯風型駆逐艦、その小型版であった二等駆逐艦・樅型の改良型が若竹型です。設計上やや重心が高めであった峯風型の短所が小型化により顕著となってしまったため若竹型では船体を15cmほど拡幅しています。もっともその程度では不十分だったのか、4番艦「早蕨(さわらび)」は1932年、荒天の台湾海峡にて転覆事故を起こし沈没しています。若竹型駆逐艦は八八艦隊計画により23隻の建造が計画されましたが1922年に締結されたワシントン海軍軍縮条約により八八艦隊計画は破棄され、すでに起工していた8隻のみが建造されました。これ以後は大型の一等駆逐艦で統一され、若竹型が最後の二等駆逐艦となりました。(小型の駆逐艦としては戦中期に建造された松型駆逐艦がありますが、実質的には同等の存在であるものの「二等」とは分類されていません)
若竹は1921年12月に起工、1922年9月に「第二駆逐艦」として就役。1924年に名称が「第二号駆逐艦」に改められ、1928年に「若竹」の名が与えられます。太平洋戦争の頃には旧式化していたものの輸送船団護衛任務に従事し、最後は1944年3月30日のパラオ大空襲の際、第31号哨戒艇(元・樅型駆逐艦「菊」)などと共にパタ07船団を護衛して台湾の高雄に向かおうとしたところを攻撃され、船団もろとも全滅してしまいます。
箱下面は塗装指示。
開封。樅(もみ)と同様にちんまりしています。
説明書。組み立て説明の方の図に所々おかしい点(樅とごっちゃになってる?)があり注意が必要です。③で2番煙突の後ろの台に探照灯を取り付けているのに④の図ではT字型のパーツ(A7)が取りついていたり、④の1番砲塔の後ろに取り付け指示の無いT字型のパーツが取りついていたり。
パーツ全図。第1号型哨戒特務艇のランナーもそうですが、キット自体は説明書、箱、デカール以外のランナー4枚は樅と全く同じもの。
準同型艦で船体幅がわずかに違うだけ、とWikipediaにもありますがさすがに全く同じキットなのはどうなんだろう・・・
樅の時にググって調べた際、見つけたサイトではハセガワの若竹はかなり樅よりのディテールであり、かといって樅なら正しいかといえばそうでもない。ハセガワ樅を樅として作るならまあ許容範囲ですが、若竹として作ると間違いだらけなのでせめてパッと見でおかしい点だけでも修正してみます。まずは1番砲塔基部。一段下がって放射状のディテールが入っていますが、ここは1段下がらないのが正解のよう。プラ版をワッシャーのような形に切り出し・・・
1段下がった部分にはめ込みました。放射状のディテールなのはここは木板を放射状に並べているらしいので、色もタンかウッドブラウンに。
舷窓も窓枠だけがぼんやり凸モールドで再現されているだけなのでピンバイスでハッキリさせます。細いバイスを見つけて使ってみたら何個か掘ったところで折れてしまい、途中から少し大きめになってしまいました。
リノリウム色として43ウッドブラウンを塗装。
2番煙突の後ろにある探照灯の台は横長の長方形の左舷側が丸くなっている形が正しく、プラ板で自作しました。
とりあえず一旦32軍艦色2で塗装。キットは喫水が高すぎるので艦底パーツは取り付けていません。
艦橋頂部の台はキットでは丸ですが若竹型では前に延長されて長円型を成しています。また艦橋2階の左右の張り出しも前縁が後方に少し斜めカットされた形に。
パーツを次々と取り付けてゆきます。砲塔の防盾はキットでは樅準拠で上が開いていますが若竹では閉じているのでプラ板で塞ぎ、マストの途中にある見張所は十字の上にあるのを下側に移設、マスト自体の取り付け位置も1番煙突寄りに直しました。機銃は艦橋左右の張り出しに付属の6.5mm機銃を置きますが、そのままだと背が高すぎるので銃架を半分くらいに切ってとりつけました。
細かい塗装が済んだところ。艦橋屋根も若竹ではもう少し形状が違うのですがパテが要りそうなので割愛。少ない手間でパッと見で若竹に見えれば十分かな・・・
デカールを貼ります。
エナメル塗料のフラットブラウン・フラットブラック・ジャーマングレーを使ってスミ入れやウォッシングをして完成。
やっぱり多少なりとも手を加えると満足感が高いですね。
艦のサイズに比してバカにならない分厚さの艦底パーツが無いだけで結構印象が違うように思えます。
各部を観察。主砲塔は45口径三年式12cm単装砲。樅型では当初防盾が前と左右のみの防御でしたが後に天蓋が追加され、若竹型も天蓋付きとなっています。主砲塔の後方に置かれていた三年式6.5mm機銃は艦橋左右に移設され、ウェルデッキ側に張り出していた台も撤去されています。
一段下がったウェルデッキには六年式53cm連装水上発射管が樅型から引き続き装備されています。
艦橋頂部にあった探照灯は2番煙突後方の機銃台に代えて移設され、艦橋頂部には測距儀が前後に並んで2基置かれています。マストの途中にある見張所は十字の下に移設していますが、よく調べたら若竹型の後半4艦(朝顔・夕顔・芙蓉(ふよう)・刈萱(かるかや))のみの特徴で、若竹は元のままで良かったようです。
艦後方。連装魚雷発射管、マスト、12cm単装砲塔の順に並んでいます。
艦尾には爆雷投下軌条が2条あります。
再現していませんが、単装砲の台や艦橋にベランダの壁みたいになっている部分は実際には手摺に白い幌をかけているので極々薄く、色は白いのが正しい様子。でもあんまり白い部分が多いのは好みが出そう。
艦橋も屋根だけを白にしていますが、その上の測距儀のある部分も本来は白、艦橋の窓があるメイン部分、ここを羅針艦橋といいますが、ここも窓のある前面と側面前半くらいが鉄製で、そこより後ろは白い幌張りなのだそうです。樅型では更に幌張りの部分が多いので、正しく塗ると艦橋上半分くらいは真っ白になります。
樅と。元々全く同じキット。
やはり工作不足であまり見分けが付きませんが、配置物や所々の形状などの差異が確認できます。できて欲しい。
12cm単装砲の防盾天面、1番砲塔後方の機銃とその設置場所の形状、艦橋左右の張り出しの形状とそこに設置される機銃の有無、艦橋頂部の形状と配置物、前マストの設置位置、2番煙突後方の台の形状と配置物。といったところでしょうか。
まだ細かく所々再現しきれなかった差異があります。
参考にしたサイトを提示しておきます。
http://www.enjaku.jp/2012/05/momi-class-3.html
睦月型駆逐艦「三日月」と。睦月型もそう大きな艦ではありませんが、樅型・若竹型をずっと見た後では
「でかっ」
そりゃハイローミックスのハイがでかくてローが小さいのは当たり前ですが、ううむ・・・
@@@
ハセガワの樅はまあいいのですが、それと全く同じキットを若竹として組むにはちょっと乱暴なように思えます。マイナー艦だし、艦娘にもなりそうにないし、ググっても有効な資料の少ない艦だし、仕方無いのかな・・・
東京マルイのハイキャパ5.1ステンレスモデルです。
何で今頃ハイキャパ?だって急に欲しくなったんだもの。でも黒が無かったのでステンレスモデル。先日発表された電動ハンドガンのハイキャパEでは当然なく、10年以上前からあるガスブローバックモデルです。
箱を開けるとアレレ?と思う点がひとつ(後述)。
説明書とは別に一枚、ステンレスモデルの仕様書。
本説明書は冊子なのでページ数が多くて全部UPするのは勘弁。
内容は銃本体、マガジン、BB弾(0.2g?)クリーニングロッド&治具、アンダーレイルとそのネジ、フォロワーストッパー2個。フォロワーストッパーはマガジンに装着してスライドストップがかからないようにする、空撃ち用のアダプターです。
アンダーレイルは装着されていない状態で梱包されており、装着にはちょっと手間があります。アンダーレイルが取りつくトリガーガード前のフレームは金属製。一旦取り付けると穴が開くのでそれが嫌だという人、レイルなど不要という人は取り付けずにおくと良いでしょう。このレイルは金属製で重さもそこそこあるので個人的にはいらないかな・・・
銃外観。実用性では真っ黒のやつがベターですが、私の場合18歳になって最初に買ったトイガンがマルイのセンチメーターマスターだったのでこういうシルバーのレースガンはちょっと思うところがあります。
ハイキャパはM1911A1の派生型であり全体形はガバメント系のそれですが、角がパシパシ立っており無骨な印象。
塗装はライトグレーの成型色の上にシルバー塗装されたもので、上画像の奥側にある電動ブローバックのセンチメータマスターと似た色と風合いを持つ、申し訳ないがちょっと安っぽい仕上げ。おまけにネットで他の人のレビューなどを見ると酷使されて汚くハゲハゲになっているものも多く見られます。激しく使い込む人は最初から黒い方を買った方が絶対に良いですが、私はお座敷なので好みで買ってしまいました。
さて開封時にアレレ?と言ったのは、マガジンが黒い事。てっきり銀色のマガジンが付属するとばかり思っていたのですが、メーカーサイトを見ても付属するのは黒いマガジンで、銀色のはオプション品のようです。亜鉛ダイキャストのマガジンは黒いと塊感が強くて実銃の鉄板プレスっぽさが皆無。メッキされてたらもうちょっと見れるかなぁと期待してたんだけど・・・
ただイメージとしてはこんなデカいマガジンがガバに入るのか・・・という印象。装弾数もガス容量も貧相なガバの欠点を大幅に改善した部分がこのハイキャパのマガジン。
ガスも弾も入れてないマガジン単体の重量は310gほど。タクティカルリロードなどしてマガジンを床に落とすと、マガジンバンパーがゴムではなくプラ製なので床もマガジンも壊れます。そもそもガスガンのマガジンを実銃のように床に落とすのはご法度ですが・・・
マガジン込みの銃の重量は845g。実銃は900gなのでかなり近い重量です。カタログスペックより軽いのはアンダーレイルを付けていないからでしょう。お世辞にも軽いとは言えない重量ですが、そこは雰囲気。
重いといっても所々実銃の重量を超えないようにするための軽量化?が見られます。トリガーやマガジンキャッチはプラ製で、ここを社外品の金属製パーツに換えると実銃の重量を超えるでしょう。
グリップパネルはフレームと一体型ですが、トリガーガードからグリップにかけての黒い部分は実銃でも一体型の樹脂製で、その上に金属製のアッパーフレームが結合されている構成。これのおかげで1kgを超えるガバより太いのに100g以上軽い重量を実現しているのでしょう。握り心地は他の人のレビューでよく聞くようにややグリップ前面が四角く感じるものの、「握りにくい!」と思う事は無いでしょう。ダブルアクションの銃とシングルアクションの銃ではグリップの握り方が少し違い、シングルアクションの銃は手首に対して銃を真っ直ぐにするように握るのに対し、ダブルアクションの銃はやや利き手の方に寄せて、右利きの場合やや右側のグリップパネルを手のひらで包むように握ると聞いたことがあります。ハイキャパのグリップはややダブルアクション銃の握り方に寄せているような印象を受けます。なのでトリガーに当たる人差し指の位置もシングルアクションでは指先と関節の間の腹の部分で引きますが、この銃はダブルアクションのように関節部分に当てて引くとしっくりくるような感触。
ハンマーはここだけテカテカのメッキが掛かっており、ハーフコックはイメージよりやや起き気味なこの位置。
フルコックはこの位置。親指でハンマーを起こすとフレーム後端(正確にはグリップセイフティの延長)のビーバーテイルが邪魔をしますが、これのおかげでブローバック時に勢いよく起きたハンマーが親指の付け根にぶつかる事はありません。ハンマーがフルコックの位置にある時のみ左右アンビタイプのセイフティレバーを上げる事ができます。セイフティは動作が小気味よく操作感が非常に良好。
スライドを引いてホールドオープンしたところ。
アウターバレルはテーパータイプ。前方に向かって太くなっており、ガバ系のスライド前端に嵌められるバレルブッシュが省略される代わりにこういう形になっています。ただ、プラ製メッキ仕上げのアウターバレルにはかなり目立つパーティングラインが残っています。気になる人は社外品の金属製アウターバレルに換えると良いでしょう。
さて通常分解してみましょうか。ガバ系のセオリー通りスライドをちょっと引いてスライドストップと分解用ノッチ(スライドストップの掛かる切り欠きの後ろ側にある小さな切り欠き)を合わせ・・・
右側からスライドストップレバーの軸を押して浮かせます。
レバーを引っこ抜いてスライドを前方へスライドさせるとスライド側とフレーム側に分離します。
ホップアップの調整はこの状態から、リコイルスプリングガイドの後端とチャンバーが接しているあたりに歯車状のダイヤルがあり、ここを回して調整します。
更にバラすにはスライド前側下半分の内側に後ろ側から差し込まれている筒状のパーツをリコイルスプリングガイドに沿って後ろ側まで引き寄せ、リコイルスプリングガイドを前側に押しながら下へずらすようにして外します。
するとバレルがスライド前端から引き出せるようになります。組む時は逆の手順でOK。
それでは動作させてみましょう。マガジンにBB弾を装填するにはマガジンリップの前からBBローダーでギャリギャリ入れても良いですが、フォロワーを引き下げてマガジン前面にBB弾を流し込む事でも装填出来ます。SIG P226レイルだと一番下までフォロワーを引き下げなければなりませんが、こちらはそこまでしなくても入ります。
31発入ります。BB弾を取り出す時はフォロワーを引き下げてマガジン前面を下にして揺するとバラバラ落ちてきます。
初速チェック。久しぶりすぎて弾速器の電池があがっていました・・・
気温は約20℃、0.2g(マルイベアリング研磨0.2g)で73m/s前後。ガスブロのハンドガンの初速としてはいたって普通。
ブローバックの動作は快調でバシッ!バシッ!と力強く好印象。マルイP226レイルはバチャッ、バチャッという感じ、WAデルタエリートはドカッ、ドカッという感じ。
外でも撃ってみたのですが10mの距離でわずかに右に曲がる弾道を示すものの、それくらいの距離なら同じように撃てば同じところに当たる、という印象。
WAデルタエリートと。これ持ってるから中々ガバ系に食指が向かなかったのですが、やはりガバ系は何挺あっても良いです。特にこの2挺は個性もかなり違います。
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ウチにあるセミオートのガスブロに新たな仲間が加わりました。
重くて高級でデリケートなWAデルタエリート、性能は申し分無いが道具的で撃っててつまらんP226レイル。今回のマルイハイキャパ5.1はとにかく撃て!撃て!というアピールを感じます。所々に見える安っぽさはまあ、豊富にあるアフタパーツ頼み。やっぱみんなが良い良い言うだけの事はあります。
何で今頃ハイキャパ?だって急に欲しくなったんだもの。でも黒が無かったのでステンレスモデル。先日発表された電動ハンドガンのハイキャパEでは当然なく、10年以上前からあるガスブローバックモデルです。
箱を開けるとアレレ?と思う点がひとつ(後述)。
説明書とは別に一枚、ステンレスモデルの仕様書。
本説明書は冊子なのでページ数が多くて全部UPするのは勘弁。
内容は銃本体、マガジン、BB弾(0.2g?)クリーニングロッド&治具、アンダーレイルとそのネジ、フォロワーストッパー2個。フォロワーストッパーはマガジンに装着してスライドストップがかからないようにする、空撃ち用のアダプターです。
アンダーレイルは装着されていない状態で梱包されており、装着にはちょっと手間があります。アンダーレイルが取りつくトリガーガード前のフレームは金属製。一旦取り付けると穴が開くのでそれが嫌だという人、レイルなど不要という人は取り付けずにおくと良いでしょう。このレイルは金属製で重さもそこそこあるので個人的にはいらないかな・・・
銃外観。実用性では真っ黒のやつがベターですが、私の場合18歳になって最初に買ったトイガンがマルイのセンチメーターマスターだったのでこういうシルバーのレースガンはちょっと思うところがあります。
ハイキャパはM1911A1の派生型であり全体形はガバメント系のそれですが、角がパシパシ立っており無骨な印象。
塗装はライトグレーの成型色の上にシルバー塗装されたもので、上画像の奥側にある電動ブローバックのセンチメータマスターと似た色と風合いを持つ、申し訳ないがちょっと安っぽい仕上げ。おまけにネットで他の人のレビューなどを見ると酷使されて汚くハゲハゲになっているものも多く見られます。激しく使い込む人は最初から黒い方を買った方が絶対に良いですが、私はお座敷なので好みで買ってしまいました。
さて開封時にアレレ?と言ったのは、マガジンが黒い事。てっきり銀色のマガジンが付属するとばかり思っていたのですが、メーカーサイトを見ても付属するのは黒いマガジンで、銀色のはオプション品のようです。亜鉛ダイキャストのマガジンは黒いと塊感が強くて実銃の鉄板プレスっぽさが皆無。メッキされてたらもうちょっと見れるかなぁと期待してたんだけど・・・
ただイメージとしてはこんなデカいマガジンがガバに入るのか・・・という印象。装弾数もガス容量も貧相なガバの欠点を大幅に改善した部分がこのハイキャパのマガジン。
ガスも弾も入れてないマガジン単体の重量は310gほど。タクティカルリロードなどしてマガジンを床に落とすと、マガジンバンパーがゴムではなくプラ製なので床もマガジンも壊れます。そもそもガスガンのマガジンを実銃のように床に落とすのはご法度ですが・・・
マガジン込みの銃の重量は845g。実銃は900gなのでかなり近い重量です。カタログスペックより軽いのはアンダーレイルを付けていないからでしょう。お世辞にも軽いとは言えない重量ですが、そこは雰囲気。
重いといっても所々実銃の重量を超えないようにするための軽量化?が見られます。トリガーやマガジンキャッチはプラ製で、ここを社外品の金属製パーツに換えると実銃の重量を超えるでしょう。
グリップパネルはフレームと一体型ですが、トリガーガードからグリップにかけての黒い部分は実銃でも一体型の樹脂製で、その上に金属製のアッパーフレームが結合されている構成。これのおかげで1kgを超えるガバより太いのに100g以上軽い重量を実現しているのでしょう。握り心地は他の人のレビューでよく聞くようにややグリップ前面が四角く感じるものの、「握りにくい!」と思う事は無いでしょう。ダブルアクションの銃とシングルアクションの銃ではグリップの握り方が少し違い、シングルアクションの銃は手首に対して銃を真っ直ぐにするように握るのに対し、ダブルアクションの銃はやや利き手の方に寄せて、右利きの場合やや右側のグリップパネルを手のひらで包むように握ると聞いたことがあります。ハイキャパのグリップはややダブルアクション銃の握り方に寄せているような印象を受けます。なのでトリガーに当たる人差し指の位置もシングルアクションでは指先と関節の間の腹の部分で引きますが、この銃はダブルアクションのように関節部分に当てて引くとしっくりくるような感触。
ハンマーはここだけテカテカのメッキが掛かっており、ハーフコックはイメージよりやや起き気味なこの位置。
フルコックはこの位置。親指でハンマーを起こすとフレーム後端(正確にはグリップセイフティの延長)のビーバーテイルが邪魔をしますが、これのおかげでブローバック時に勢いよく起きたハンマーが親指の付け根にぶつかる事はありません。ハンマーがフルコックの位置にある時のみ左右アンビタイプのセイフティレバーを上げる事ができます。セイフティは動作が小気味よく操作感が非常に良好。
スライドを引いてホールドオープンしたところ。
アウターバレルはテーパータイプ。前方に向かって太くなっており、ガバ系のスライド前端に嵌められるバレルブッシュが省略される代わりにこういう形になっています。ただ、プラ製メッキ仕上げのアウターバレルにはかなり目立つパーティングラインが残っています。気になる人は社外品の金属製アウターバレルに換えると良いでしょう。
さて通常分解してみましょうか。ガバ系のセオリー通りスライドをちょっと引いてスライドストップと分解用ノッチ(スライドストップの掛かる切り欠きの後ろ側にある小さな切り欠き)を合わせ・・・
右側からスライドストップレバーの軸を押して浮かせます。
レバーを引っこ抜いてスライドを前方へスライドさせるとスライド側とフレーム側に分離します。
ホップアップの調整はこの状態から、リコイルスプリングガイドの後端とチャンバーが接しているあたりに歯車状のダイヤルがあり、ここを回して調整します。
更にバラすにはスライド前側下半分の内側に後ろ側から差し込まれている筒状のパーツをリコイルスプリングガイドに沿って後ろ側まで引き寄せ、リコイルスプリングガイドを前側に押しながら下へずらすようにして外します。
するとバレルがスライド前端から引き出せるようになります。組む時は逆の手順でOK。
それでは動作させてみましょう。マガジンにBB弾を装填するにはマガジンリップの前からBBローダーでギャリギャリ入れても良いですが、フォロワーを引き下げてマガジン前面にBB弾を流し込む事でも装填出来ます。SIG P226レイルだと一番下までフォロワーを引き下げなければなりませんが、こちらはそこまでしなくても入ります。
31発入ります。BB弾を取り出す時はフォロワーを引き下げてマガジン前面を下にして揺するとバラバラ落ちてきます。
初速チェック。久しぶりすぎて弾速器の電池があがっていました・・・
気温は約20℃、0.2g(マルイベアリング研磨0.2g)で73m/s前後。ガスブロのハンドガンの初速としてはいたって普通。
ブローバックの動作は快調でバシッ!バシッ!と力強く好印象。マルイP226レイルはバチャッ、バチャッという感じ、WAデルタエリートはドカッ、ドカッという感じ。
外でも撃ってみたのですが10mの距離でわずかに右に曲がる弾道を示すものの、それくらいの距離なら同じように撃てば同じところに当たる、という印象。
WAデルタエリートと。これ持ってるから中々ガバ系に食指が向かなかったのですが、やはりガバ系は何挺あっても良いです。特にこの2挺は個性もかなり違います。
@@@
ウチにあるセミオートのガスブロに新たな仲間が加わりました。
重くて高級でデリケートなWAデルタエリート、性能は申し分無いが道具的で撃っててつまらんP226レイル。今回のマルイハイキャパ5.1はとにかく撃て!撃て!というアピールを感じます。所々に見える安っぽさはまあ、豊富にあるアフタパーツ頼み。やっぱみんなが良い良い言うだけの事はあります。