~趣味の世界~
G36CVにキャリハンスコープを取り付けたものの、正直使いにくい・・・しかし元のトップレイルはKの長さだとどうもあんまりカッコ良くない。というかキャリハン自体がカッコ良くない気がする!それではキャリハンをなくした前後に別れた形のマウントは無いか、というとフリーダムアートなどから出てはいるのですが既に流通が無くなっています。


いっその事自作してしまうか・・・でも、やれなくはないが面倒だわ・・・
と思っていると、銃本体の方にレイル状のものが付いているのに気付きます。


幅は16~17mmほど。前後には短いですが実に丁度良い位置にあります。


BOYS用のパーツはそのまま取り付きます。といっても上に取り付けるものはこれしかありませんが・・・
ただこのパーツはただの1.5倍率程度の望遠鏡なので取り付けていても役には立ちません。


20mmレイル用の光学機器をただ載せてもレイル幅が足りず噛みませんのでプラ板を挟んでやる事にします。1mmプラ板を幅4mm長さ適当に切り出します。


左右1枚ずつだと微妙に足りないので片側を2枚にして左右合計3枚挟めば固定できそうです。


固定できました。ぐらつきもまあ許容範囲かな?


このACOGレプリカは目にギリギリに近づけないとちゃんと覗けないほどアイレリーフが近いのですが、この位置だと非常に覗き込みやすいです。G36系はキャリハンが無くなると長く見え、ちょっと新鮮味があります。


T-1タイプドットサイトも載せてみました。実用性では十分ですが、キャリハンを取り外した下の基部が剥き出しなのはあまりカッコ良くないのでちょっと本末顛倒かもしれません。
KM企画の汎用ショート&ミディアムアルミ製強化アウターバレル逆ネジ凹凸タイプです。


この手作り感漂うパッケージが出戻り前の90年代からよく目にしたKM企画のパーツ。トイガンの社外パーツのパッケージのイメージは個人的にこんな感じ・・・


値段は3000円。


4cm延長されるショートタイプと8cm延長されるミディアムタイプがセットになっています。小さい筒状のパーツはインナーバレルとアウターバレル内側との隙間を埋めるブレ止めパーツ。


説明書。アウターの外径は19mm、ネジはM14逆ネジとなっています。


ウチにある銃は正ネジと逆ネジの銃が半々くらい。逆ネジのM4系ではG&G CM16があります。ショート(4cm)を装着したところ。11インチのアウターバレルを装着した場合、フロントサイトより前はこのくらい突き出るでしょうか。


ミディアム(8cm)を装着したところ。


ショート、ミディアム両方を装着したところ。12cm延長されています。


12cm延長されるとちょうどM4A1の14.5インチバレルと同じ長さになりました。という事は?14.5インチは36.83cmなので-12cmすると24.83cm、9.776インチ。大体10インチが元のアウターの長さか。CM16はフロントサイトとアウター前端が一体化しているのでいずれアウターバレルを一本モノに換装したいところ。デルタリングとハンドガードキャップ、ガスチューブはそのまま使えるのでアウターバレル(インナーバレルをそのまま使うなら10インチ以上で好き好きに)とフロントサイト(こちらも好き好きに選べます)を用意すれば良いと。グフフ。


CYMAのAK47に装着してみましたがAKのアウターは細いので不格好になります・・・


S&Tタボールは正ネジ仕様なので正逆変換アダプターを介して装着してみますが、こちらも元のアウターが細くてイマイチ不格好。


前回のG36Kアウターの後ろに装着。こちらも太さが違い段差になってしまう。


また、G36Kのハイダーはアウターに少し被る形なので・・・


太いバレルだと取り付きません。KハイダーカッコイイのにM4には使えないのね・・・(M16A1などの細いアウターなら取り付くかも?)


Kアウターの先に装着。フルサイズG36のハンドガードを装着すれば細い部分は隠れそうなので格好は付くかもしれません。


でも・・・G36のハンドガードの先からブルバレルが出てるのはどうもこう・・・イメージと違うような気が・・・


@@@


汎用、というだけあって使い方は色々です。試行錯誤をして自分の好みに仕立てるのに便利なアイテムでしょう・・・細いタイプも欲しいなぁ。

G&P G36Kフロントセット【GP497】です。


おなじみビニールに入った梱包。


通販で11219円でした。


内容は左右と下にレイルが装着済みのハンドガード、アウターバレル&ハイダー、フォアグリップ。



ハンドガード。前述の通り左右と下にレイルが装着済み。


ハンドガード内側。前方左右にリブが付いています。以前買ったDEカラーのものにはこのリブはありませんでした。


フォアグリップは下端のネジを締めるとレイルに接する部分にあるパーツがせり上がってレイルと固定される、使いやすいタイプ。UMAREXのG36CVに標準で付属するものと同様のものです。


ねじ抜くとこうなっています。


今回の主目的であるアウターバレルとハイダー。STARのG36Kアルミアウターバレル&フラッシュハイダーがあれば良かったのですが、国内の通販サイトではどこも売り切れのようです。


このG&Pのものはアウターバレルは真っ黒の半光沢で、フラッシュハイダーはつや消しのパーカライジング。


アウターバレル先端はM14逆ねじ。ハイダー側に針金のスプリングがありますがあまりテンションは掛かっていません。


以前買ったDEカラーのハンドガードと。質感はあまり差がありませんが、レイルは今回のG&Pのものの方がつや消しが強くて一見雰囲気が良いですが、ちょっと擦ると剥げて地金が出てしまいます。


前を揃えているのですが、若干全長が5mmほど違うような・・・


下面の穴や、そこから後ろにかけての形状など、微妙に造形の差異があります。


銃本体に固定するピンがハンドガードに取り付いていますが、外そうとすると固い!ラジオペンチでやっと引っこ抜けるレベル。


銃本体に付属のもの(下)との比較。今回のものに付属の黒い方は若干太いのか、銃に付属のピンだと抜き差しに苦労しません。


では銃本体にアウターバレルを、と思ったら取りつかない・・・UMAREX G36CVの銃側のネジは正ネジなのです。


ライラクスの正逆変換アダプターを介して装着。予定より少し長くなってしまいますが仕方ありません。


ハンドガードはすんなり取り付きました。


G36Kのイメージ的に若干アウターバレルが長いけど、許容範囲かな?
UMAREXのG36系はアウター後半の根元の取り付けがあまり堅牢ではなく、ハイダーを持って揺すると結構グニャグニャしています。まあフルサイズG36以外はあまりハイダーやアウターバレルを掴むような事はないだろうし、触らないよう心がけていればまあいいかな・・・



やっとG36KVの姿になりました。費用対効果でいえば、G36KVをもう一挺買った方が良かったわ・・・

補足ですが、G36系の電動ガンで正ネジになっているのはUMAREXの他にARESのものもあり、こちらもアウターバレルがオプションパーツとしてあるもののやはり品切れで、そもそもほとんど出回りが無いのだそう。マルイやSTARなど他メーカーのG36系はどれも逆ねじのようです。換装するより、銃本体ごと買った方が早そうです。いや、早いです。


フジミ1/700特シリーズの駆逐艦雪風/浦風です。
前回は様子見がてら浦風をストレート組みしたので今回は雪風です。

雪風は陽炎型駆逐艦の8番艦。1940年1月20日に竣工し、同型艦の「黒潮」「初風」「天津風」と共に第16駆逐隊を編成します。黒潮はすぐに「時津風」と交代し、以後この4艦で軽巡洋艦「神通」を旗艦とする第2水雷戦隊に属します。
太平洋戦争が始まると、最前線での空母の直衛を担うなど重要な位置で活躍します。各地の激戦を経て消耗してゆく多くの駆逐艦の中で雪風はほぼ無傷で生還します。一方で僚艦であった初風、時津風は沈没し、天津風も船体前半を喪失する損傷を受けたため雪風は軽巡洋艦矢矧を旗艦とする第10戦隊所属の第17駆逐隊(磯風・谷風・浜風・浦風)へ編入されます。やや隊内で浮いた存在になりつつもその後の激戦もかいくぐりますが、命令により代わりに救助に向かった艦が撃沈されたり、救助直前に救助対象が爆沈(横付けしていたら巻き添えになっていた)するなど、「運」による生還が目立ち始めます。1945年4月の坊の岬沖海戦では僚艦が全滅したため、同じく生き残った第21駆逐隊の「初霜」を加えるも、7月30日の宮津湾での空襲により初霜は戦没、同地で終戦を迎えました。
終戦後は武装を降ろして復員輸送艦として従事し、1946年12月28日までに1万3千人以上を輸送。その中には漫画家・水木しげるもいました。雪風はその後戦時賠償艦として中華民国に引き渡され、中華民国海軍旗艦「丹陽」となります。台湾に残されていた日本軍の武装を流用して再武装され、40口径八九式12.7cm連装高角砲や「長10cm」65口径九八式10cm連装高角砲、九六式25mm機銃などが搭載されましたが、補給の関係から米国式の38口径5インチ単装両用砲や50口径3インチ単装両用砲、ボフォース40mm機関砲などに換装されています。その後国共内戦を経て台湾に渡り、中国人民解放軍との戦いにも参加し戦果を挙げています。1965年に老朽化により退役し、練習艦となっていましたが1969年の台風で損傷し廃艦される事となり、1971年に解体されました。


さてウチに来た個体は単装機銃(H部品×2)が欠品していたハズレ品。なので単装機銃を他から調達してこなければなりません。


出来れば同じフジミのものが良かったのですが、金剛の余りが1個(右下)、扶桑?の余りが12個(中下)と13挺。もうちょっと欲しいので残りは他社で。左上はピットロードの駆逐艦キットの余り。右上はアオシマ大淀だったかな?左下はピットロードの不知火豪華版に付属のもので、若干小さめ。


フジミ雪風/浦風は2隻セットで半分は浦風に使ったので残りが雪風。連装/3連装機銃のF部品は2隻で共用。


今回は「本番」として一緒に買ったフジミのエッチングパーツ雪風用も使用します。


説明書。後マストの直後の機銃台の下にあるパーツの組み方が書いてなかったりと、やはり若干不親切。番号が間違っているのも1か所ほどあったので注意して組んで下さい。


エッチングパーツそのものは2隻セット用のためか2隻分あります。予備パーツと考えてもよいかもしれません。


それでは製作開始。手始めにエッチングパーツ全体にメタルプライマーを塗ります。エッチングパーツに塗装する場合、このプライマーを塗って被膜を作っておかないと塗料が食いつかず、切り離したり曲げたりしている間にバリバリ剥がれてきます。ただしプライマーを塗っていてもある程度は剥がれるので、そこは組み付け後にタッチアップ塗装しましょう。プライマーはクリア塗料のような使用感ですが、ニオイが強烈。臭い!


船体パーツを組んでゆきますが、艦首甲板は削る部分があるので後回し。


艦首甲板パーツは後面左右の階段と、艦橋の取りつく部分の前に3つ並んでいるホースリール(糸巻きみたいなボビン状のパーツ)、その前方、砲塔の取りつく部分の右後ろに1個あるホースリールをそれぞれ削り取っておきます。


艦首甲板を接着。煙突基部や艦首先端のフェアリーダーも取り付けておきます。


リノリウム部分を43ウッドブラウンで塗装。


残りを32軍艦色2で。


29艦底色で船体側面の下端をマスキング後に塗装。艦名デカールは無いので艦底に記名しておくと陽炎型の何だか分からなくなる事がありません。フルハルの場合はどうしましょう?


パーツを組みながらエッチングパーツを取り付けてゆきます。今回のエッチングパーツはこれまで使ったものとは違い、やけに柔らかくて切り離しや曲げがしやすい分、脆くて破損させやすいため細心の注意を払いながら作業する必要があります。フジミやピットロードのキットに付属のものはステンレス製ですが、今回のものは色をみるに真鍮なのでしょうか?


作業を進めてゆきます。全体的にパーツを左右貼り合わせる場面では穴に対しダボが太い傾向にあるので、ダボを細めて穴を拡げておけばピッタリ貼り合わせられます。


エッチングパーツの接着には普通のアロンアルフアを使っていたのですが、段々しんどくなってきたので買っておいたゼリー状瞬間を出してきて使ってみるとウソのように作業性が上がりました。最初からこちらを使う事を強くお勧めします・・・
画像奥は今回の一番の難所と思しきエッチングパーツによる13号電探。グチャグチャになってしまいました。


防弾板や手摺りを取り付ける前に単装機銃を配置します。ただ、雪風の1945年時の単装機銃の数はググってみるとどこでも14挺と書かれているのですが、説明書通り組むと18挺もあります。どこか4挺余分なのか?とアオシマ雪風1945の箱下面の図によると、艦首甲板の後端と、その後ろの左右で合計4挺が書かれていませんので、ここの4か所はオミットしておきました。(ただ、タミヤの1/350雪風だと艦首甲板後端には置かれているのですよね・・・)
それともう一つ、艦橋前の機銃台に置かれている機銃も、説明書では連装機銃ですがその後の図ではいつの間にか3連装になっており、ここもググって調べてみると3連装が正解のようす。タミヤ1/350雪風もフジミのちび丸雪風もここは3連装が鎮座しています。


防弾板と手摺りを取り付けてゆきます。フジミの那珂や名取では手摺りののりしろが独特で取り付けに苦労したものでしたが、こちらは点ではなく線ののりしろがあるので、ゼリー状瞬間による作業性もあって楽に取り付けられました。説明書だと艦橋左右の防弾板は長いものと短いものを2枚並べているように見えますが、実際には1枚です。防弾板は基本的に単装機銃の前に取り付くので、防弾板の無いところに取り付け指示のある単装機銃はやはり間違いなのかもしれません。




1番煙突左右に雪風固有の識別マークを貼り、旗も取り付けます。エナメルフラットブラックとジャーマングレーでウォッシングして完成。



苦労の甲斐あって上から見た時のみつしり感がたまらん・・・



手摺りがあると横からの見た目も豪華。現物は細すぎて見えないと言いますが、接写したりして近寄ってガン見するのにはやはり手摺りは見栄えを相当に引き上げます。



各部を観察。といっても陽炎型はもう4つ目、前回の浦風でも語ったので簡単に。
主砲塔は50口径三年式12.7cm連装砲塔(C型砲塔)。太平洋戦争中盤に対空兵装強化として艦橋前に機銃台を増設してここへ九六式25mm連装機銃を1基置いていましたが、雪風は戦争末期になって更に3連装へ換装していたようです。


艦中央部。戦争末期に1番煙突の左右面に識別用のマークがいくつかの艦に記され、雪風は三角のマークが記されました。


2番砲塔を撤去して跡地に3連装機銃を配置する改装が戦争後期に陽炎型までの駆逐艦に施されています。砲を撤去し機銃を配置する改装は軽巡洋艦の多くにも及び、敵航空機の攻撃には相当に頭を悩ませていた事がうかがえます。


右舷に回り艦尾。敵航空機に悩む一方で、海面下の敵、すなわち潜水艦にもかなり悩まされており、艦尾に集中して置かれている対潜装備にこの事が物語られています。第一次大戦の前くらいまでは敵はせいぜい水平面だけだったものが、その20数年後には完全に360度全方位から敵が迫るという事態に変わっていたのです。


全方位から迫る敵をいち早く察知するための装備として、前マストに増設された22号電探、後マスト前面に装着される13号電探、この他九三式水中探信儀(アクティブソナー)&聴音器(パッシブソナー)も装備されています。


艦橋の後部に陽炎型の竣工時~開戦時頃のものには見られない構造物が増設されていますが、ここは電探室だそうです。更にその後ろにも電探の部品庫が増設されています。


浦風(画像上)と。


浦風はエッチングパーツを使用していませんがそれでも防弾板など特徴的なパーツは省略されずに再現されています。ただやはり艦橋頂部などは情報量にかなり差があります。


単装機銃は欠品にふてくされて全部オミットしたものの、10個くらい余裕で調達できたので取り付けておけば良かったかなぁ・・・


いくつかのパーツはエッチングパーツに置き換えられているため詳細さはだいぶ違いますが、エッチングパーツじゃないからといって貧相かというと、そんな事もありません。


@@@



現在簡単に入手できる陽炎型の1/700キットとしてはフジミ雪風は最高難度といっても良いでしょう。これに更にやや扱いづらいエッチングパーツを加えると、「艦これで興味が出たので艦船キットは組んだ事ありませんが雪風のキットをエッチングパーツ込みで~」というYahoo知恵袋で見た発言がいかに無謀かつ蛮勇であるかが良く分かりました。初心者の方はアオシマが良いですが、あれもオプションパーツを盛り付ける前提な印象で素組みでは不満が残る部分が多くガッカリするかもしれません。雪風「だけ」欲しい人はタミヤの1/350が組みやすさも仕上がりも良好なのでそちらを強く勧めます。フジミのキットはどのジャンルも満足したかったら努力と根性を要求されると思って下さい。簡易な構成のキットはプロポーションやパーツ合わせがグズグズで大幅な改修が必要であったり、詳細なキットは必要以上にパーツを細分化し、組み順も頭をひねって考えなければならなかったり。それだけに完成させられれば満足度は高いです。

フジミ1/700特シリーズの駆逐艦雪風/浦風です。
まずは1隻目を浦風として組む事にします。


外箱はウォーターラインシリーズの軽巡くらいのサイズ。高さ方向は薄め。


一見すると雪風の単品キットにしか見えませんが、小さく「浦風との2隻セット」とあります。これ絶対雪風だけだと思って買って開けたらパーツ重複してる!?って慌てる人多数だと思います。何とかならんか。


雪風についてしか書かれていません。可哀そうな浦風。
浦風は陽炎型駆逐艦の11番艦。太平洋戦争開戦のおよそ1年前である1940年12月15日に竣工、同型の「磯風」「浜風」「谷風」と共に第17駆逐隊を編成、軽巡洋艦「阿武隈」を旗艦とする第1水雷戦隊に属し、太平洋戦争開戦となる真珠湾攻撃には南雲機動艦隊の護衛として参加、その後も各地を転戦します。激戦を幾度となく経験しますが1944年11月、サマール沖海戦の後本土へ帰還する戦艦「金剛」「長門」「大和」を護衛しますがその途上、台湾海峡において米潜水艦「シーライオン」の襲撃を受け、金剛は雷撃により沈没、長門を狙って外れた魚雷が命中し浦風も沈没します。僚艦は金剛乗員の救助に追われ、その後で浦風の元へ向かった時にはわずかな浮遊物しか残っておらず、浦風の乗員は全員戦死となりました。


開封。バラストを省略した旨のピラ紙があります。



説明書は縦に長い1枚紙。塗装指示や使用塗料欄にリノリウム色が無く、相変わらず説明不十分かつ不親切な説明書です・・・


パーツ全図。1隻分だとこれだけになります。連装・3連装機銃のF部品は1枚のみで2隻で共用しますが、それ以外は1隻につき1枚ずつ。ただ上の写真、何か足りませんよね?単装機銃のH部品が1枚も入っていないハズレ品を掴まされてしまいました。二度とこういうことがないようにおねがいしたいものです。


モールドはビッシリと入っており、その濃度は他社の陽炎型のキットを凌ぎます。



それでは製作開始。まるで戦艦キットのような船体・艦底・甲板前後の構成。


バラストは入っていませんがバラスト押さえのパーツは甲板の土台にもなるので取り付けておいた方が甲板上の配置物を置いていく時に圧力を掛けても安心できるでしょう。塗装前に艦首の小パーツと1番煙突&1番魚雷発射管の土台のパーツは接着しておいてもよさげ。


リノリウム色として43ウッドブラウンを塗装。ちょっとリノリウム部分と鉄板部分の境界が曖昧で迷いますが、大体で。


32軍艦色2で残りを塗装。艦底を29艦底色で。


1番煙突周辺から後ろにかけてパーツを配置してゆきます。小さく細かいパーツが多く、出来は良いのですがあまり初心者には薦められない細かさ。慎重に。また特シリーズはその細かさの上でパーツ合わせが非常にタイトで余裕が無いのでなおの事。


艦橋は後部の下からはめ込むパーツを忘れないように。(忘れました)
前マストはそこを貫通して下まで突き刺さるのですが、やはりタイトで余裕が無いため無理に押し込もうとするとマストが折れます。(折りました)
しかしホントまあよくもここまでパーツを細分化してくれたな・・・って感じで組んでいる途中は恨み言が出るレベルなのが特シリーズ。でも苦労の甲斐はちゃんとあるので頑張ります。


パーツを全て載せ終えたところ。左舷側の艦中央部の防弾版2枚は説明書だと変な位置に指示されていますが、左右対称に置いた方がスマートかな?
単装機銃は仕方ないので全オミット。雪風1945として組む場合と浦風1944として組む場合とでの違いは単装機銃の数の差だけですが、それでも最低10個が必要。


煙突のつや消し黒やレタッチなどをして完成間近。




エナメルフラットブラックとジャーマングレーでウォッシングして完成。デカールは旗だけありますがモチベーションが下がっちゃったので省略。こんでいいや。



単装機銃をオミットしても結構な密度感。



抜きの方向の関係で省略されがちな甲板構造物の側面もビッシリモールドなので側面の見栄えも良好。



各部を観察。とはいえ陽炎型はもう3隻目なので軽めに。主砲は50口径三年式12.7cm連装砲(C型砲塔)。その後方には艦橋前に増設された九六式25mm連装機銃が1基。マストの途中には増設された22号電探が確認できます。


艦中央部。1番2番の煙突のそれぞれの後方には九二式61cm4連装魚雷発射管が1基ずつ置かれ、1番用は1番煙突の左右に、2番用は後マストの下に次発装填装置があります。これ自体は初春型駆逐艦から装備されていますが、陽炎型からは機力により装填速度が数秒にまで短縮されました。


艦後部。後マストの前面に13号電探が装備されています。その基部と後方にかけては2番砲塔がありましたが改装によりてっきょされ、代わりに九六式25mm3連装機銃がタンデム配置で2基置かれています。その後方には3番砲塔、爆雷装備が並びます。


右舷に回り艦尾。艦尾には爆雷投下軌条が2条設置されており、その前方にはY砲(九四式爆雷投射機)と装填台が設置されています。キットではその周辺にあるデリックなども細かく再現されています。


再び艦中央部。甲板の舷側に所々立てられている板は防弾板で、太平洋戦争の後半になって陽炎型の生き残っている艦に増備されていたようです。単装機銃をオミットしているので用途が分かりづらくなってしまっていますが、単装機銃の射手を防護するためのもののようで、防弾板の内側は単装機銃の設置位置となっています。


艦前方。艦橋の左右舷にも防弾板が設置されています。ここの位置には元々カッターとボートダビットがありましたが、撤去されて単装機銃が設置されていました。



3メーカーによる陽炎型の比較。上(奥)からピットロード不知火、アオシマ磯風、フジミ浦風。ピットロード不知火はディテールアップパーツとエッチングパーツが付属する豪華版ですがエッチングパーツは連装機銃2基だけを使用し、残りのエッチングパーツはアオシマ磯風に流用しています。アオシマ磯風は元々簡易なキットでディテールが寂しいためピットロードのキット付属の単装機銃その他のパーツでデコレーションしています。


艦首~


艦中央部。


艦尾。値段の安さ、組みやすさなど初心者にもお薦めできるのは断然アオシマですが、省略が激しく盛り付け改造ベースという印象。フジミは対称的に非常に緻密ですが2隻セットのため値段が高めで組むのにも慣れが必要なため最低でも何隻か組んでからにした方が良いでしょうね。ピットロードは組みやすさも詳細さも中間的なバランスの取れた好キットではありますが値段はちょっと高め。また陽炎型の竣工時~1942あたりまでは良いのですが1944以降などの末期仕様だと防弾板などが別売りエッチングパーツ頼みになり、それが無いと物足りないというジレンマが発生します。


@@@



ちゃんと部品が揃っていれば組むのは大変なれど完成後の満足度は最高なキットでしょう。一方で初心者にはパーツ飛ばした、失くしたの嵐になりやすく、2隻セットを予備部品付きとみても絶対的な組みにくさが壁。ただし初心者であろうと恐れずこんな難物でも組み上げれば高い経験値が得られると思いますので、プラモ作りが嫌にならない程度に積極的に挑んでみていただきたい。

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